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12月19日~20日に上演迫る!【Patch stage vol.7『幽悲伝』】劇団Patch 松井勇歩、竹下健人、三好大貴インタビュー 

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「演劇で大阪を元気にしたい!」と関西版D-BOYSとして生まれた劇団Patch。関西人なら誰もがしばしば口にする「必死のパッチ」がその名の由来。
2012年10月には旗揚げ公演「OLIVER BOYS」を行い、以後Patch stageとして公演を重ね、関西では熱いファンを持つ人気劇団となってきた。

またメンバーは、テレビや地元大阪のラジオでも活躍中。クリエィティブリーダーの中山義紘は2013年下半期のNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」に出演。主人公・め以子の娘・西門ふ久(松浦雅)と結婚する野球少年・諸岡弘士を演じたと聞けば、思い出す方も多いのではないだろうか。
現在放送中のNHK連続テレビ小説「あさが来た」には、劇団Patchからその中山義紘と竹下健人が出演している。

Patch版幽悲伝チラシ

そんな劇団Patchの【Patch stage vol.7『幽悲伝』】が2015年12月19日(土)~20日(日)に森ノ宮ピロティホールにて行われる。
【Patch stage vol.7『幽悲伝』】は、劇作家・末満健一がDステに書き下ろし、2015年10月~11月に上演された『夕陽伝』のPatchバージョン。
Dステとの連鎖上演という初の試みに挑む劇団Patchを大阪の稽古場に訪ねた。

迎えてくれたのは、劇団Patchの1期生で『幽悲伝』に出演する松井勇歩、竹下健人、三好大貴のイケメン3人。驚かされたのは、名刺を出してきちんと挨拶してくれたこと。その礼儀正しさの理由は、3人の話を聞くなかで次第に分かってくるのだが、その話はまた後程。

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       左から 竹下健人 松井勇歩 三好大貴

 

竹下健人

竹下健人

―竹下さんの「あさが来た」加野屋の手代、弥七さん役、楽しく拝見しています。「余計なことは言うたらあかん」という感じですね。
竹下:はい、そうなんです。
三好:一言だけ言う感じですね。
竹下:ぼそっと言って怒られてます(笑)。

―良いキャラクターで、いつ登場するかと楽しみです。メンバーそれぞれも活躍されていますが、劇団Patchはどのように始まったのですか?
三好:3千人位の応募があって、最終オーディションは 2012年4月にABCホールでありました。審査員の他にお客さんにも入ってもらって、観客投票もあり、15人が選ばれました。僕らはその1期生のうちの3人です。

―それまで演技経験は?
竹下:中山義紘以外は演技をしたことがありませんでした。
マネージャー(以下M):中山が高校、大学で演劇をやっていましたが、彼以外はほとんど全員が素人でした。でも半年後にABCホールで旗揚げ公演ということが決まっていましたので…。

―稽古が厳しかったですか?
3人:初めは基礎トレーニング、発声から筋トレ…そればっかりでしたね。
三好:僕たちも竹下は空手、松井はサッカーとスポーツをやっているメンバーが多くて体力には自信がある方でしたが、芝居となると体の使い方が違いますよね。発声では誰も地声が張れないので、「あいうえお」からトレーニングしました。
M:タレントになったということで浮ついた気分になることもありがちだと思いますが、総合演出の末満健一さんが演劇畑の方なので、そのあたりも厳しく見て下さいました。

―精神的にも技術的にも鍛えられましたか?
竹下:本当に。
松井:最初の1~2年は部活よりしんどかったです。

―その時期に印象に残っていることはありますか?
三人:それぞれ物凄くありますよ。
竹下:僕は旗揚げ公演『OLIVER BOYS』(2012年10月4日・5日)で主役をやらせて頂いたのですが、演劇のことはまったく知らず、演劇用語が飛び交っても分からないまま「どう芝居しよう」よりも「とにかく公演を成功させたい」という思いが強かったです。『OLIVER BOYS』はキャラクターショーの話で、ラストでヒーローがスーツ(着ぐるみ)を着てショーをする場面を20分間やらせてもらったのですが「演劇ってこんなにしんどい(つらい)んか」と思いました。息ができなくて酸素ボンベを使わせてもらっていました。精神的にも大変でしたね。

オリバーチラシ表面

―それで辞めようとは思わなかったですか?
竹下:この公演だけのせいではありませんが「演劇おもろい!」と思うようになりました。15人で芝居を作るって面白いと思いました。

―最初にオーディションに応募された動機は?
竹下:子供の頃にオダギリジョーさんがやっておられた「仮面ライダークウガ」がすごく好きで漠然と憧れていました。高校卒時にたまたま「劇団Patch」の募集をネットで見かけて応募しました。

―それで旗揚げ公演で憧れていたキャラクターショーの芝居で主役を演じたというのは…
三好:すごいねぇ。
竹下:なんか縁を感じますね。

 

松井勇歩

松井勇歩

―松井さんは、旗揚げ前後はいかがでしたか?
松井:僕は2~3年目までお芝居を楽しいと思ったことがなく、ずっと芝居が嫌いでした。1~2年目は末満さんに、たぶん一番ボロクソに言われていたと思います。「ものづくりの現場にいてはいけない人間だ」とか精神面をずっと言われていました。
僕自身、当時はお世辞にも真面目に取り組めているとは言えなかったので当然だったんですけどね。
劇団Patchには「芸能界に入りたい」と思っていたメンバーもいましたが、僕は違いました。それまではサッカーしかしたことがなく、友達が受けたいというので、彼につきあって劇団Patchのオーディションを受けたら通ってしまった。

―お友達は落ちてしまった?
松井:はい。なので、やろうと思っていなかったことで、どうしてこんなにひどいことを言われないといけないのかと思っていた時期もありました。でも末満さんにいろいろと言われて「口惜しい!」「見返したい!」という一心で続けてきたと思います。「見返さないと負けや」「男としても驚かせてから辞めないと…」と思ってやっているうちに、すごく芝居が好きになっていました。

―自分が「芝居が好きだ」と気が付いたのは、いつ頃でしたか?
松井:お芝居が根本から好きになったのは、昨年「Patch8勝負」として8人の演出家さんと毎月1本、8本の芝居を作るということやった時ですね。

―すごい企画ですね!
M:それまでの4作品は、全部末満さんの演出だったのですが「他の演出家からも学んで欲しい」という末満さんからのプレゼントの意味もあって、8ヶ月連続で8本のお芝居をやらせて頂きました。
松井:僕は昨年、劇団Patch以外も含めると11本のお芝居をさせて頂きました。そのうち10本は末満さんでない演出家さんでやらせて頂いて、そこで初めて末満さんの愛を感じました。他の演出家さんはお芝居を作ることが大前提で、僕についてあまり言って下さらないのですが、末満さんはお芝居を作る方と役者を育てる方、両方をやってくださっていました。外に出て初めて「学んだことは、何1つ間違っていなかった」「すべて活かすことができる」と分かって、そこからですね。「お芝居は面白い」「演出家さんで、こんなに変わるのだ」と本質的にお芝居が好きになってきました。

―では今は「見返す」よりも「応えよう」になってきましたか?
三人:いえ、そこはやっぱり「見返す」です(笑)。
M:厳しいことを言われてきましたからね。私なら辞めていたと思いますよ(笑)。スタッフもつらくなって、稽古場に居られないほどです。

―そこを頑張ってきた皆さんなのですね。
松井:今残っている1期生は皆、末満さんを見返したいと思っていますね。
三好:全員そうです。
M:当初1期生は15名いましたが、末満さんの厳しさを乗り越えて4年目の今まで残っているのは9名です。現在はその9名に2期、3期、4期のメンバーも加わっています。

―劇団Patchはガッツのあるメンバーということですね。
竹下:ガッツはありますね。
三好:メンバー同士が信頼し合っていますね。乗り越えてきたので、絆もあります!

 

三好大貴

三好大貴

―では三好さんの旗揚げ前後の物語を伺いましょう。
三好:僕は高校から専門学校でも、歌うったり曲を作ったりと音楽をずっとやっていました。役者はまったく目指していなかったのですが、学校の先生が勝手にPatchのオーディションに応募していて2次審査を通ったときに「受けてきて」と言われたのです。なんとなく歌もやっていい雰囲気だと思ったのでやってみようと思って入ったら「めっちゃ芝居やるやん!」ということで、ものすごく痛い目に遭いました(笑)。僕は全然(芝居が)できなかったのです。今思うと、すごく生意気なのですが、最初の1~2年は「僕は役者として食っていくつもりはありません」「僕は音楽で食っていこうと思っているんで」とずっと言い続けていました。僕も末満さんに「ボロクソ」言われていました。
M:2回目の公演では、キャストからはずされましたね。
三好:そうです!旗揚げ公演は全員が出演できたのですが、2回目の公演ではキャスティングがあって、何人かがはずされたのです。ここ2人(三好&松井)もはずされて、はずされたメンバーが集まって「どうしよう…」と話し合ったのです。僕らは「稽古に来ないメンバーの代役をしよう」「なんとか役をとりに行こう」と決めて、稽古に参加し続けました。そしてあるメンバーが降板して僕と交代になり、本番直前にもう1人が降板になって松井と交代になったのです。結局2人とも舞台に立てました。その時はずされたメンバーで、今も残っているのはこの2人だけです。
でもその時はまだ芝居は全然好きになれず「芝居は自分が目指すものなのか?」と思い続けていました。でも4回目公演の『破壊ランナー』をやらせてもらった時に、主人公の最大の敵であるライデンという役を頂きました。ライデンは元々末満さんがやっておられた役で、僕も「やりたい!」と思って勝ち取った役でした。演出席にモデルが座っておられるわけで、稽古は厳しかったのですが、自分の中でやり遂げたという感じもあり、本気で取り組んだ僕に対する周りの目がすごく変わりました。メンバーもスタッフさんも末満さんもとても評価してくれて、末満さんにも初めて褒めてもらいました。

破壊ランナー

―どんなお褒めの言葉だったか、覚えていますか?
三好:それまでは怖すぎて、末満さんと2人でしゃべったこともなかったのですが、舞台終わってから2人で初めてご飯に一緒に行かせて頂いたのです。「ライデンという役、良かったよ」と言って頂いて「報われたな」と思いました。その時には家族も「成長したね」と言ってくれました。それで「僕はまだまだ伸びるぞ」と思って、そこからですね。音楽もやりつつですが、役者も真剣にやろうと思っています。「見返してやろう」という気持ちもありますし、お世話になっている方たちに「恩返しもしなくては」とも思っています。

―役者としても人間としても成長してきましたね。
三好:メンバーがみんな、老けましたね。(笑)
竹下:本当ですよ!
三好:急に大人になりました。

―ご家族も、ファンの皆さんも楽しみに見守ってくださっているのでしょうね。
竹下:旗揚げからずっと見守って下さっている方もいらっしゃいますし、公演をきっかけにPatchを応援しに見に来て下さる方も増えて来たので、すごく有難いです。最初は女性のファンの方が多かったのですが、最近は男性ファンの方が増えてきました。
松井・三好:男性が増えて来ましたね。
竹下:公演の感想を下さったりして、すごく嬉しいです。
M: 「末満さんの作品だから」と見に来て下さった方が、そこからファンになって下さったりして。嬉しいですね。

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―そして今回の『幽悲伝』ですが、Dステの『夕陽伝』の連鎖上演ということですね。
三好:はい、僕と中山がDステで先にやった『夕陽伝』の東京公演に出させて頂きました。東京は囲み取材でも記者さんの数がものすごく多い!あんなすごいことはPatchでは経験してなかったです。
今回僕たちの『幽悲伝』は東京ではできないのですが「Patchも大阪で同じ演目をやります」とご挨拶したら、とても注目してもらえました。「見に行きます!」と言って下さる方もいて「東京でもPatchをちょっとでも知ってもらえたかな」と思います。「知ってもらったからには、見せに行かないと」とも思っています。

―楽しみな話がでましたが、そのあたりの話は後ほど伺うとして、Dステの『夕陽伝』と『幽悲伝』、どこが違うのか教えて頂けますか?
竹下 三好:これははもうW主演をつとめる松井から。
松井:どこが違う…台本は同じです。でも演出家が違いますので、お芝居の肝となる部分は全部違います。
三好:エンディングも違います!

―エンディングも違うのですか?! そしてオールメールですよね。
松井:はい、ヒロインも男性の方にやって頂きますし、人数も違います。東京ではアンサンブルは4人で、その4人が切られまくり、映像も使いますが、うちはいかんせん、お金がないので…

―えっ?!
三人:ホントなんです!!(笑)
M:お金がなくて有名なのです。無いなかでやる…
松井:映像を使えないので、人間が体で表します!お芝居の根本を突き詰めています(笑)。アンサンブルもこちらは10人。その10人がところ狭ましと動き回り、いろんな人に成り変わります。殺陣も人数が多いので、生ならではの人が生み出す迫力を見て頂けると思います。
三好:いろいろな所で戦いまくります。
松井:そして僕らは劇団なので、小道具も全て自分たちで手作りしていて、殺陣の刀も1本1本全部、メンバーが手作りしています。角材を買ってきて削って作ります。「お金を使わず、お金を使うよりもクオリティ高く」が僕たちのウリです。

―本当に鍛えてきたのですね。 ではおひとりずつ見どころをお願いします。
竹下:では僕から。僕は出雲という役で、Dステ版で演じたのは先輩の新井敦史さん。実は新井さんは僕と生年月日が同じなのです。「同じ日に生まれた人と同じ役をする」ということで縁を感じています。
出雲は主人公兄弟の兄・海里と幼なじみで、王となるべき海里に仕える舎人です。海里と出雲は親友でもあり、振り回す方と振り回される方という関係です。神話がベースのお話なので、とっつきにくさがあるかと思いますが、この2人は分かり易い関係だと思います。

―芝居を離れた時に、2人の関係はどうなっていますか?
竹下:海里を演じる村川勁剛は、劇団Patchのリーダーです。オーディションの時から同じチームでお世話になってきたということもあって、プライベートと芝居がリンクしていることがあるなぁと感じています。そこも面白みだと思います。
三好:ずっと2人でご飯に行っているよね。ずっと2人きりですよ!
松井: ●●です!(笑)

―そのまま書きますけど…!
松井:BLと書いておいて下さい(爆笑)。
竹下:それはないですけど、実際にもすごく仲が良いので、それが役にも反映できたらいいなぁと思います。

―真実はどうなのか、たくさんの方に見極めに来て頂きたいですね(笑)。そして松井さんの役は?
松井:海里、都月兄弟の弟・都月を演じます。真面目で文武両道で、兄を大好きで尊敬しているけれど、長子相続というしきたりのために、どんなに頑張ろうが、自分が大王になることはできないという現実に葛藤する人物です。ただ問題が起きると、それしか見えなくなり、簡単に壊れてしまう…はかない人物です。口では兄を支えると言いながら、心のどこかで嫉妬があり、劣等感があり、ついには兄と対立してしまいます。でもすごく素直で、一番人間らしい、かわいらしい人物だと思っているので、心の葛藤と共にそこを出せればと思っています。

―Dステの宮崎秋人さんの都月を意識してしまいませんか?
松井:そうですね…。同じタイトルで同じ人物ですが、違う作品だと思っているので、意識しないでいこうと思っています。実は『夕陽伝』を4回も観たので…、意識していますけど!(笑) 。
どう言うのがいいのか…難しいのですが、『夕陽伝』を観たお客さんの都月の印象を、『幽悲伝』で全部変えようと思っています。都月は重要な人物だと思うので、お客さんの心に残る都月にしたいと思います。

―いいですねぇ。三好さんは?
三好:僕は真多羅という役をやらせて頂きますが、簡単に言うと敵のボスです。

―とても印象的なビジュアルですね。
松井:スッピンですよね(笑)。
三好:違いますよ~!眉を消しています。
真多羅も敵国の王子ですが、13人の兄がいる末っ子で、父から見向きもされない、都月に通じるものがある人物です。見た目は落ち着いていて、かっこいいことを言いますが、自分の中に弱みを持っているので、それを払拭したいゆえに「自分が王になって、兄を見返す。父に認めさせてやる」という思いだけで生きている人間です。『夕陽伝』では鈴木裕樹さんがまだらを演じておられて、僕はその手下としても芝居をしていたのですが、末満さんから「あの真多羅とは全く違うものにしていい」とおっしゃってもらいました。僕はこれまでも悪役をやらせて頂きましたが、末満さんが僕に求めるのは「ただの悪にしないでほしい」ということでした。今回はたまたま海里、都月、大和の国にスポットがあたっているから熊襲の真多羅は悪になっているだけで、熊襲にスポットがあたったら、海里、都月は敵国の王子。実は真多羅は可哀そうな王子なのです。やはり主人公に比べれば出番も少ないですが、真多羅にもドラマがあって、酷いことをするのも葛藤の末にやむを得ないのだというあたりを、これまで培ってきたものをプラスして、しっかり見せられたらいいなぁと思っています。「敵だ」と見えてもいいし「可哀だったな」と思われてもいいし、見て下さる方に色々な感情を与えるスパイスみたいな存在になれたらいいなぁと思っています。

―先ほど口をそろえて「メンバーは老けた」とおっしゃっていましたが、役という別の人生を生きることも大きな影響があるのかもしれませんね。
竹下:とりつくろっていたものがそぎ落とされて、メンバーそれぞれの個性がより見えてきた…そんな感覚があります。
僕は昨年春にPatch Stage vol.4『破壊ランナー』をやった時に、頭を矢印にカットし、強烈なビジュアルでやりました。その時にいろんな方に「顔が変わったよね」と言って頂けたのです。その時に「要らないものを全部捨ててゼロになって、そこから始めてお芝居できる状態になるのかな」と気が付きました。芝居を始めて4年目になりますが、今すごく芝居が面白いですし、メンバーの個性が際立ってきたのも劇団の強みになってきていると思います。

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―団員1人1人も、劇団としても、どんどん成長しているのですね。では最後にこれからの抱負をお願いします。まず竹下さんから
竹下:劇団としては3年間大阪でやらせて頂いて、これからも大阪を拠点にやらせて頂きたいと思っていますが、全国各地、色々なところでお芝居ができるようになったらいいなぁと思っています。北海道を拠点にされているTEAM NACSさんは全国区に活動の幅を拡げていて、ドラマにもいっぱい出演されていますよね。それでもホームは演劇で、5人が集まって芝居をするとまたパワーが生まれている…劇団Patchもそういう集団にしていけたらいいなぁと思っています。その皮切りとなるのが今回の『幽悲伝』だと思っています。今回は旗揚げからの夢だった森ノ宮ピロティホールにみんなで立てるので、新たなスタートしてステップアップしていきたいと思っています。
個人としては、今年はいろいろやらせて頂きました。ずっと見ていたNHKの連続テレビ小説にも出演させて頂けて、最初台詞はなかったのに「弥七、面白い」と言って頂いて出番も増えてきました。「やれば結果はついてくる」と実感できた1年でした。これまでは演劇が中心でしたので、もちろん舞台もやっていきたいですが、朝ドラをきっかけに仕事の幅も広げていきたい、2016年はもっといろいろな仕事ができるように頑張りたいと思っています。

―松井さんの抱負は?
松井:劇団としては『幽悲伝』で東京進出を決めます!!
三好:そうだねぇ!!
松井:今回、念願の森ノ宮ピロティホールでやるので、次は大阪以外での公演が目標になりますから、その目標をにらみつつ今回の公演をバシッ!!と決めたいです!
竹下:決めたいね!!
松井:個人としては2016年にこう進んでいきたいというのは頭の中にはあるのですが、他人に言うのは苦手なので無言実行にしたいと思います。
三好: 「見ていて下さい」やね。
松井:はい。2016年年末に「僕が思い描いていたことが、すべて叶いました」と言えるようにもっていきます!

―最後に三好さんの抱負をお願いします。
三好:個人として今年はいろいろな作品に参加させて頂きました。撮影は去年でしたが映画『合葬』『日本のいちばん長い日』、そしてこの前は高橋克典さん主演のドラマ NHK BS時代劇「子連れ信兵衛」にも出させて頂きました。Dステの『夕陽伝』にも行かせて頂きましたし、個人としていっぱい経験をさせて頂いて自力が上ったのではないかと感じています。
最近芽生えた思いですが、もともと音楽をやっていたせいか作り手としての欲があって、末満さんにも「脚本・演出をやってみたい」とご相談させて頂きました。劇団員のなかに脚本・演出を担う団員がいても悪くないことですし、もしできたなら劇団も幅が広がると思います。「こういう芝居をしたい」「こういう時には誰をどう使おう」と次々アイデアが浮かぶので、来年は僕がどこかで脚本・演出を絶対にやります!色々とやって吸収しながら、作る側の目線を養っていきたいと思っています。
今回、東京の舞台を経験して、瀬戸康史さんにも「Patchには俺達にはない地についた力がある」と言って頂いたのですが、僕もPatchの劇団力は負けないと感じました。はいつくばってトレーニングしてきたことや、小道具作りからやってきたことが、今になって生きていると思えたので、それを爆発させたいと思っています。劇団としては劇団 新感線を超える劇団Patchにしようと思っています!全国を揺るがすことができる劇団になりたいと思っています!!

小劇場の劇団スタイルで学んできた劇団Patchのメンバーは、小道具作りだけでなく、舞台の仕込みやばらしも全て自分たちで行い、なんと『夕陽伝』の大阪公演の仕込みも劇団Patchのメンバーが行ったとのこと。礼儀正しい挨拶も、そんな素地が育てたに違いない。

芝居への真っ直ぐな情熱と、「劇団Patchの総合力」をひしひしを感じて、Astage記者もすっかり「劇団Patch応援団」になってしまった。
『幽悲伝』の成功を祈ると共に、劇団Patchの東京公演を首を長くしてお待ちしています!

【Patch stage vol.7『幽悲伝』】
2015年12月19日(土)~20日(日) ※全3公演
会場:森ノ宮ピロティホール
アフタートーク決定!
●12月19日(土) 18時公演
MC:松井勇歩、中山義紘、三好大貴、竹下健人、ゲスト:宮﨑秋人
●12月20日(日) 12時公演
MC:杞山星璃、村川勁剛、三津谷亮(D-BOYS)、田渕法明(ブルーシャトル)、末満健一(演出家)
劇団Patch HP : http://www.west-patch.com/

 【Patch stage vol.7『幽悲伝』】松井勇歩、竹下健人、三好大貴3人のサイン入りノートプレゼントはこちら!!

 

[プロフィール]
松井勇歩 (マツイユウホ) 1991.10.30生まれ
【舞台】吉本新喜劇佐藤太一郎企画その8「風のピンチヒッター’14」
吉本新喜劇佐藤太一郎企画その12『夏の魔球’15』
久馬君と石田君の演 大阪公演
【映画】「合葬」隊士役
【ドラマ】ABC「悪夢の六号室」、CS「○○妻」
【その他】ABC「おはよう朝日土曜日です」レギュラー
ラジオ大阪「ボクら劇団Patchです!」メインMC

竹下健人 (タケシタケント) 1993.5.23生まれ
【舞台】ピースピットvol.18「れみぜやん」
吉本新喜劇佐藤太一郎企画その8「風のピンチヒッター’14」
【映画】「合葬」隊士役
「僕は友達が少ない」
【ドラマ】NHK「あさが来た」弥七役
TX「ノーコン・キッド~ぼくらのゲーム史~」
【その他】ラジオ大阪「ボクら劇団Patchです!」

三好大貴 (ミヨシダイキ) 1992.7.27生まれ
【舞台】Patch8番勝負
【映画】神戸三宮映画祭出品映画「ラブラブROUTE21」
「合葬」隊士役
「日本のいちばん長い日」熨斗目花中尉役
【その他】ラジオ大阪「ボクら劇団Patchです!」