「イニョン王妃の男」のキム・ジヌが恋に一途でひたむきな青年を好演!
一家の大黒柱だった母親の失踪事件をもとに隠された真実を暴いていく娘の奮戦記。
「帰ってきたファン・グムボク(原題)」キム・ジヌ インタビュー
ーー『帰ってきたファン・グムボク(原題)』が4月より日本で放送開始されますね。
『帰ってきたファン・グムボク(原題)』は、韓国でも高視聴率で、たくさん愛された作品なので、日本で放送も話題になると思います。
放送されると聞いて本当に嬉しいですし、さらにいいニュースが聞けることを期待しています。
ーー今作に出演を決めた理由は?
まず、台本がとても気に入りました。最初に10話分くらいの台本をいただいたのですが、役柄が本当に良くて、二つ返事で引き受けました。他の出演俳優の方々も、私が普段から好きな役者さんたちばかりだったんですよ。先輩俳優の皆さんも、演技が上手で素敵な方々ばかりで本当に楽しく撮影をしました。
ーージヌさんが演じられたソ・イヌはどんな人物ですか?
ソ・イヌは、1人の女性だけを想い純粋に愛し続けているという役柄です。不正を見逃すことのできないカッコよく正義感の強い検事で、心も温かい人物ですね。簡単に言ったらイケメン検事かな。私はイケメンではないですが…(笑)
ーージヌさんご自身と役柄の共通点と相違点は?
素朴で大らかな面は、実際の私と似ていると思うのですが、10年以上もの間、1人の女性だけを想い続ける点に関しては疑問を感じました。でも、長期間撮影を行いながら、“私もこんな恋愛してみたいな”と本気で思いました。結婚は一生1人の女性を愛し続けるものじゃないですか。私自身もそろそろ結婚しなければいけない年齢になってきたので、一生想い続けられる女性を探す時期が来たなと感じました。恋愛面に関しては、私自身と役柄は異なるなと思いましたが、性格はかなり似ていました。私も元々、不正行為など道徳に反することは許せない性格なので、そういったところはソ・ジヌ検事と共通している点だと思いますね。
ーーソ・イヌは、新人検事だけど正義のために果敢に事件を明らかにする役柄ですよね。最近出演されたドラマ『リメンバー~息子の戦争~(原題)』でも誠実な裁判官役を演じられていましたが、もし、ジヌさんが実際にその立場に立たされた場合、どうしますか?(上層部の不正を見つけた場合、どんな選択をするか)
『リメンバー~息子の戦争~(原題)』のカン・ソッキュ裁判官も『帰ってきたファン・グムボク(原題)』のソ・イヌ検事も、道徳に反することが許せない性格であり、困っている人がいたら助けようとする温かい心を持った人物なのですが、私も基本的に似たような面を持っていると思います。もちろん、私は会社員として勤めたことがないので、上層部との関係性や会社の構造については、正確には分かりませんが、役者も人同士の繋がりがあり、ドラマなど撮影を行う時には、先輩・後輩関係があるじゃないですか。そういった中でも、私は言いたいことははっきりと話すタイプなんですよ。礼儀のない行動を取るわけではなく、正直に言葉を選びながら話すんです。迷惑をかけるような行動を取ることも好きではないので、そういった点が役柄と共通していると思います。でも、ドラマ上ではどんなことに対しても強気に出たりしていますが、実際にそんな風には生きられないですよね(笑)
あくまでも“ドラマ”だと思いながら、ご覧いただければなと思います。
ーーソ・イヌはファン・グムボクのために、涙を流す一途な男ですが、実際のジヌさんも涙もろいタイプですか?
かなり涙もろいです!!本当に泣き虫なんですよ。お酒に酔うと、“寝る”か“泣く”かの2パターンなんです。ご覧いただければ分かると思うのですが、私は鹿のような瞳をしているじゃないですか。どうして笑うんですか?そこ笑わないでください。(笑)なので、よく泣いてしまうタイプなのですが、ドラマの中でもグムボクのことを思うからこそ、胸を痛めていたんだと思います。11話~12話くらいで、9年ぶりに再会を果たすシーンがあるのですが、思い出深い場面の一つなんです。実際にも本当に悲しくて、カットがかかっても涙が止まらなかったんですよ。撮影前に頭の中でシミュレーションをしすぎて、ドラマと現実が混同してしまったみたいです(笑)9年ぶりに会ったグムボクは胸に(失踪した母親の)写真をくっつけて、薄汚れた格好をしていたのですが、実は撮影まで、わざとその姿を見ないようにしていたんです。お互い挨拶も交わさず、撮影がスタートしてからその姿を見たのですが、本当にみすぼらしい姿で心が痛かったですね。その記憶が今も鮮明に思い出せるほど、グムボクのことを考えていました。
ーーでは、一番記憶に残っているシーンは、今お話しされたシーンですか?
はい。そのシーンですね。それから、何よりも個人的に記憶に残っているシーンがあるんです。今作のハイライト映像の中で、インターネット上での再生回数が一番多かったのが、イヌが検事として登場する一番最初のシーンなんですよ。上半身裸なのですが、125話の中のこの2~3分だけのために、3ヶ月もの間、鶏の胸肉だけを食べて身体を作り上げたんです。個人的に、本当に大変な思いをしながら準備をしたので…。でも、結果的に再生回数が一番多く、放送時は視聴率も良かったらしいです。なので、そのシーンとグムボクとの再会シーンが記憶に残っていますね。
ーー実際にジヌさんが恋愛される時も涙もろいほうですか?
恋愛をする時…う~ん…。付き合う期間が長ければ長いほど、忘れるための時間がたくさん必要ですからね。お互い合意の下、別れたにも関わらず、なかなか忘れられないのは思い出が多すぎて、ことあるごとに思い出してしまうからなんだと思うんです。でも、その悲しみにかろうじて打ち勝てそうな時に、元恋人が別の男性といる姿を見たことがあって…。その時はかなり泣きました。お腹も痛くなって…(笑)でも、自分でも腹が立つ涙でしたね。
ーー一番記憶に残っているセリフは?
グムボクと再会する場面のセリフですね。グムボクと再会を果たしてすぐにセリフを言うことができなくて、“お前さ…”という言葉が出てきたんです。(心配をしていたから)腹が立つ気持ちが大きくなり、続くセリフを言うのが少し遅くなったのですが、OKをいただき、終わってから監督さんが“見ていて本当に泣けた”と褒めてくださったんです。
私自身も気に入っているシーンですね。“お前さ…”が一番記憶に残っています。
ーー今作などのイルイルドラマ(帯ドラマ)の出演で素晴らしい演技を披露してくれていますが、ジヌさんが感じた帯ドラマの特性は?
特性はまず…ギャラがいいことですかね(冗談)私は元々、長く休むのはあまり好きなタイプではないんです。イルイルドラマだと撮影期間も長いので、役者として学ぶ点も多く成長することができるんです。 話数も多く長い間、視聴者の方の目に触れることができるので、認知度も上がるという点がイルイルドラマの良い点の一つだと思いますね。もちろん、視聴率が高い場合の話ですよ。でも、『帰ってきたファン・グムボク(原題)』は視聴率も良く、多くの人に愛され、話数も延長された作品なので、本当に気分良く撮影できたドラマですね。
ーー長編ドラマに出演する際、ジヌさんだけのノウハウやコンディションの調整法などはありますか?
う~ん…。まず、運動は休むことなくやるタイプなんです。運動をある程度やり続けていると、体力的にも疲れにくくなるんですよ。体力があれば、長期間での撮影でも大丈夫ですからね。
ーー現場の雰囲気は、アットフォームでしたか?ムードメーカーは誰でしたか?
はい、家族みたいでしたね。私自身も、性格が明るく面白い雰囲気が好きなので、先輩俳優の皆さんがとても可愛がってくださったんです。母親役であるキム・ナウンさんも本当に可愛がってくださりましたね。叔父役のムン・チョンシクさんもとても明るい方で、チョンシクさんがギャグを混ぜながら面白く話し、私は愛嬌を振りまいたりと…。
本当に楽しく撮影しました。
ーーたくさんの先輩俳優さんが出演されていましたが、特にたくさんアドバイスをしてくださった俳優さんは?
う~ん…。やっぱり、(一緒に撮影することの多い母親役の)キム・ナヨンさんは、美味しい物を奢ってくださったり、プレゼントをくださったりと良くしてくださいました。
今作の撮影が終わった後に“これから忙しくなるんだから、しっかり体力を温存しておきなさい”とおっしゃってくださったんです。その時、バラエティ『覆面歌王』やドラマ『リメンバー~息子の戦争~(原題)』の撮影など、休むことなくすぐに仕事をして…。“お母さん”にいつも感謝していますね。
ーー今作の撮影で大変だった点や苦労した点はありますか?
今作は日本に関係する内容も出てきたり、グムボクは日本に滞在しているシーンもあるので、日本語のセリフがあるんです。日本語の長いセリフもあって急に追加されたりするので難しかったみたいで…。私が日本の知人にセリフ内容をメールで伝え、10個くらいの文章を録音して送っていただいたんです。私は韓国の検事役なので日本語のセリフはなかったのですが、彼女が大変そうだったので…。その音源をグムボク(シン・ダウンさん)に渡してあげたら、それを聴いて練習してました。かなり喜んでくれました。
ーー今作は、出演者の演技力で視聴率がどんどん上がったドラマですが、ジヌさんが考えるこのドラマが愛された理由は?
ソ・イヌ検事がカッコよかったことかな(笑)それは冗談で…。
先ほどお話ししたのですが、(オファーが来た際に)台本を10話分ほどいただいたんです。
本当に読んでいるだけでも面白かったですし、ぜひ演じたい!と感じるくらい素敵な役柄だったんですね。台本を読んですぐに出演することを決意しましたが、素敵な先輩俳優さんたちの出演が決まっていたこともあり、出演したいという思いが強くなったんです。
本当に演技が上手な役者さんばかりで、実はそんなに簡単にキャスティングできる方々ではないんですよ。それが、まず今作が愛された一つ目の理由だと思います。そしてもう一つは、撮影現場の雰囲気がとても和気藹々としていたことですね。若い俳優たちは、若い俳優たちだけで一丸となりましたし、先輩俳優の方々がそんな私たちを温かく包み込んでくださったんです。それから、作家さんと監督さんも本当に仕事ができる方々なんですよ。
お二人が現場を引っ張ってくださり、私たちはそれに従って動いていたので、うまく作り上げることができたんだと思います。
ーー『帰ってきたファン・グムボク(原題)』はジヌさんにとって、どんな作品ですか?
私にとって…ターニングポイントかな?そうだと言える理由は、ファンの皆さんが私が出演した『帰ってきたファン・グムボク(原題)』『覆面歌王』『リメンバー~息子の戦争~(原題)』の三つを“三段コンボ”と名付けてくださったんです。この三つの番組に出演したことにより、私の認知度があがりました。その最初のきっかけとなったのが『帰ってきたファン・グムボク(原題)』なので、ターニングポイントとなった作品だと言える思います。
ーー4月からホームドラマチャンネルにて『帰ってきたファン・グムボク(原題)』が放送開始されるのですが、視聴者の皆さんへドラマのポイントを教えていただけますか?
今作は次々に状況が変わり、展開がとても早いんです。見逃してしまうと、ストーリーについていけなくなるかもしれないので、続けてご覧になっていたければなと思います。それから、ソ・イヌ検事にも注目してくださいね!
放送回数も125話と長いので、私のことも長く応援してくださると嬉しいです。
写真クレジット:(C)松竹ブロードキャスティング
【profile】
キム・ジヌ
身長・体重:183cm/74kg
特技:歌、舞踊
趣味:ギター演奏
生年月日:1983年7月17日
デビュー:2006年 演劇『アダムとイヴ、私の犯罪学』
〈放送情報〉
「帰ってきたファン・グムボク(原題)」(全125話)
[日本初放送][ノーカット版][未DVD化][日本語字幕版][HD]
4/26(火) より日本初放送スタート!毎週(月)~(金)後11:30~深0:15他
(C) SBS
詳しくは「帰ってきたファン・グムボク(原題)」特設ページまで
http://www.homedrama-ch.com/special/kaettekita