台湾のF4メンバーであるケン・チュウ(朱孝天)が約2年ぶりにファンミーティングを開催した。6月28日(土)東京・日本橋三井ホールにて昼・夜2公演ともに満員御礼。思いもかけない重大発表にファンが涙したファンミーティングとなった。
取材した夜の部では、「Hello!」と明るい表情で登場。ピンクのジャケットに白Tシャツ、ライトブルーのデニムに白のスニーカーと爽やかな声と同様に爽やかなスタイルだった。
しかし、昼の部ですでに重大発表を聞いているファンたちがほとんどのため、爽やかに登場のケン・チュウを前に涙する声が多く聞こえてくる。そんな様子を感じているであろうケン・チュウは努めて明るく、舞台の端から端を移動しながらファンたちにやさしい表情を向けていた。
オープニングソングを終え「あまりにも長くステージに立っていなかったので、緊張しています。昼の部では問題だらけだったので、昼の部が終わってから、ずっと聴き続けて練習してたのですが、やっぱり間違えてしまいました(笑)すみません。」と挨拶。
「会いたかった」と客席から大拍手が起こると、両手を合せ何度も感謝の挨拶をするケン・チュウは「ただただ感謝。何年もずっと僕のことを応援してくれて、愛してくれて本当に感謝している。このように愛を感じられるところは他にない。ここ数年、忙しくて皆さんにお会いできませんでした。今回、今通っている北京の大学が夏休みになり、こうやって会いに来ることができて本当に嬉しく思います。」と話した。
ケン・チュウは現在、自身の芸能活動は休止し、映画の勉強をするために北京電影学院の監督学科で学んでいる。
おすすめの映画は有名なオードリー・ヘプバーン主演の『ティファニーで朝食を』。ニューヨークへ行った2回ともオードリー・ヘプバーンが撮影した冒頭のシーンのお店の前で写真を撮るほど好きだったという。
学校の宿題ではじめて撮った映画はラブストーリーだったそう。「とても難しかった。4日間かけて、沢山お酒を飲みながら書き上げたんですが、脚本家が長生きできないわけがわかったような気がする」と笑った。
ファンミーティングとあって、ファンとのふれあいのコーナーもあり、ケン・チュウのイメージするものを用意できるかの「イメージ借り物競走」や「ファンからの質問」など楽しんだ。プレゼントコーナーでは当選した幸運なファンに、2007年に台湾で行われたファンミーティングの時にケン・チュウ自身が作った一輪挿しや世界のあらゆるところで撮った思い出深い写真がサイン入りで送られた。
昼の部ですでに発表されていたが、ケン・チュウからファンのみんなに語られたのは、「無期限休止」という信じがたい言葉だった。
しかし、彼自身はすでに新たなステップへ進み出していた。
「親愛なるI・KENの皆様へ
設立から8年経ちますが、長い間僕を支えてくれて、愛してくれてありがとうございました。皆さんは僕の貴重な青春時代でとても大事な心の支えでした。
名残惜しい気持ちですが、季節が変わるように終わりも訪れます。生きていれば別れはいつか来ます。残念ですが、僕は今人生の次の段階に踏み入れようとしています。
今後は皆さんに最高のパフォーマンスを提供できなくなることを考えて、I・KENは無期限にすべての活動をSTOPすることにしました。さらに上のステージへ進むために必要なことだと切実に思い、今は自分自身を充実させ、最高の状態にして、再出発したいと思いますので、しばらくの間待っていてください。
そのときがきたらまた違うI・KENをお見せできると思います。ありがとうございました。」
ケン・チュウがファンたちに手紙を読み上げると、会場中が涙で溢れた。
普段はクールなケン・チュウも感情を抑えることはできず、涙を隠すこともなかった。
深呼吸をし、みんなに笑顔を向け、泣くのはもうこれで終わりにして、明るく別れようと話し、ラストソングを紹介するケン・チュウ。ラストソングはあまりにも思い出深い「情非得已」。台湾版・花より男子( 流星花園 )主題歌で、ケン・チュウの歌う姿と後ろのスクリーンに次々に映し出されるのイベント写真が重なりあって、胸の熱くなるラストソングだった。イベントが終了し、アナウンスが流れても、ファンたちが帰る様子はなく、拍手が鳴り続けた。止まない拍手の中、再度登場し、「またステージに戻ってきます。だから忘れないで。そして、ステキな時間を過ごして。」と笑顔で別れの挨拶をし、去っていきました。次のステップへ踏み出し、しっかりと充電し、再出発するケン・チュウに会える日をゆっくりと待ちたいと思う。
写真提供 ASC