最新の中国映画を日本で上映する「東京国際映画祭 提携企画 「2017東京/沖縄・中国映画週間」が10月20日(金)に開幕した。
映画祭初日の26日には、今年は日中国交正常化45周年及び上野動物園のパンダの赤ちゃん「シャンシャン」誕生の記念として、日中映画祭12年以来、初めて記録映画『ボーン・イン・チャイナ』をオープニング作品として選出し上映され、監督の陸川が登壇。トークイベントをおこなった。
まず、中国チャイナドレス日本総会のメンバーが旗袍(チーパオ)をまとって舞台に。中華的なお祝いムードを盛り上げた。そしてその最後に登壇したのが日中映画祭実行委員の
耿忠が登壇。「この映画祭が、中国大使館取材のチャイナフェスティバルの一環としても行われています。心暖まる優しさいっぱいの『ボーン・イン・チャイナ』がオープニング映画です。開催して12年初めてのドキュメンタリー映画です。その他にも中国でヒットした作品、話題作11本を上映します。映画を通じて中国のことを理解して頂けたら幸いです」と挨拶した。
続いて、『ボーン・イン・チャイナ』の監督であり、今回の来日団の団長をつとめる・陸川が登壇。2004年に東京国際映画祭で『ココシリ』(原題:可可西里)で審査員特別賞を受賞した陸川監督は「開幕映画に選ばれて光栄です。東京は好きな都市で、友人も多い。再び作品を持って来られたことをとても嬉しく思っています」と挨拶した。また女優の江鎧同も登壇。「次回は是非、出演作を持って来たい」と語った。
陸川監督のトークイベントでは、聞き手として日本監督協会唯一の中国人監督であり、陸監督とも長いつきあいのあるの李纓監督が登場、進行をつとめた。
劇映画監督としてはこのようなドキュメンタリー作品のオファーがあったことには戸惑ったという陸監督。「対象が動物ですから、演技をお願いできるわけでもなく、すべての映像は隠し撮りです。ディズニーとBBCとの国際共同製作で、撮影チームは7ヵ国二組からなり、カメラマンは四人4か国。18か月の撮影で、500時間の素材から作り出した。劇映画監督としては新しい挑戦であり体験だった。ただ物語風に作るためにポスプロ(編集など)に一年を掛けた」と話した。
李が「本作はフィクションとノンフィクションのミックスですね。映像がとてもは美しい」と話すと陸は「『ココシリ』はカモシカ保護がテーマだった。その13年前は環境保護は厳しい状況で、保護しようとする人々にもきびしい状況だった。あの映画はとてもリアルで厳しさがあった。13年のうちに中国での自然保護に変化があった。映像画面は真実です。撮影とプスプロの三年間、野生動物を見つめて来て、中国の土地大自然で生きる命の喜び・生命力を感じ、それが作品完成の原動力ともなった。その力を伝えたい」と語った。
「2017東京/沖縄・中国映画週間」は東京会場は10月26日(木)までの7日間、沖縄会場は10月28日(土)から11月2日(木)までの6日間開催される。
公式HP http://cjiff.net/