“こんな明るいコメディーが私に合うのかなって思いました。
ところが……これがハマったんですね”
「神々の晩餐-シアワセのレシピ-」「ジャイアント」などでの硬派な演技派俳優のイメージを一新してラブコメに初挑戦!「ずる賢いバツイチの恋」のはじけた演技で一躍“ラブコメ・キング”として注目を浴びたチュ・サンウクさんに作品の魅力について伺った。
――出演を決めた理由や作品を選ぶ時の基準を教えてください。
チュ・サンウク:「ずる賢いバツイチの恋」はとても愉快なドラマで、ドラマの雰囲気やキャラクターが気に入って出演を決めました。ジョンウみたいなコミカルな役柄を演じたことがなかったので、自分にとって新しい挑戦だと感じたことも1つの要因です。出演作品を選ぶ時の基準は、やはりキャラクターでしょうか。以前は「室長専門役者」と呼ばれて、トラウマになったこともありました。そのイメージから脱却したかったんです。
――このドラマに主演すると決まって、家族や友人の反応はどうでしたか? 初めてのラブコメですが……。
チュ・サンウク:みんな喜びましたよ。「今度はどんな役?」「こんな役だよ」「へえ、そうなんだ」って。ラブコメというジャンル自体、初めてでしたから、私自身は心配もしました。果たして私に似合うだろうか、こんな明るいコメディーが私に合うのかなって。ところが……、これがハマったんですね。周りのみんなも面白かったと言ってくれましたよ。
――ジョンウのキャラクターと彼の魅力を紹介してください。
チュ・サンウク:ジョンウという人物はいい人なんですよ。それが一番の魅力だと思います。ドラマの中の彼はとても面白い人物だし、人との約束も大事にする。女性が男性に望む部分を、全部持っていますね。それを面白くコミカルに演じる。これがジョンウの魅力だと思います。
――ジョンウには離婚というつらい経験があります。そんなジョンウに、チュ・サンウクさんが共感するところはありますか?
チュ・サンウク:それは……、難しい質問ですね。私は結婚も離婚も未経験者ですから(笑)。離婚に至るには紆余曲折があり、女性は「もうこれ以上、我慢できない」と思うのでしょうし、男性のほうは「俺を信じてくれ。これくらい我慢できるだろ」と思うのでしょう。これは、見る人の考えによって変るのでしょうね。私は共感できますよ。離婚も結婚もしていませんが(笑)。
――結婚経験がないのに演技は大変ではありませんでしたか? 演技のポイントは何でしょうか?
チュ・サンウク:結婚の経験はありませんが、恋愛経験は豊富ですよ。この年ですから。恋愛も結婚も結局のところ、男女の出会いと愛の問題でしょう? 私はそういう観点から演じました。そこに流れる感情は同じでしょうから難しくはありませんでした。それに私の周りの友人たちは、みんな結婚してるんです。結婚の悩みはたくさん聞きましたからよく知っていますよ。
――ご自身の結婚についてはどのように考えていますか?
チュ・サンウク:結婚についてですか……、まだ、真剣に考えたことがなくて。私は独身主義者ではないんです。いつかは結婚して私に似た子供を……、「子供」、なんだか言うのが恥ずかしいな。とにかく、私も平凡な父親になりたいです。でもそれは、今じゃないな。もう少し後になってからですね。
――ドラマではベンチャー企業の社長というカッコいい役柄と、新婚時代のカッコ悪い姿、対照的な2つのキャラクターを演じたわけですが、違いを出すのに苦労しませんでしたか?
チュ・サンウク:苦労はなかったですね。それがジョンウの魅力ですし、それがあるから出演を決めたようなものです。過去のジョンウのオカッパ頭とか、野暮ったい演技、それをやってみたかったんです。過去のパートは、もっと演じていたかったのですが、それではドラマが進みませんからね。楽しかったのに残念です。これまでは重い役、シビアな役が多かったので、面白い経験でした。また やりたいですね。
――現場では監督や共演者と演技についていろいろ話しましたか? アドリブなどは多かったですか?
チュ・サンウク:もちろん撮影現場では、時間が許す限り、いろんな話をします。でも、演技については別かな。お互いの呼吸が大事だから、話はしますが、でも演技については自分1人で決めました。相談はせずに、1人で考えましたね。アドリブは多かったですよ。自由に口から出るに任せて(笑)。もちろん、大枠は決まっています。そこから、面白いシーンはより面白く、シリアスなシーンはよりシリアスに演じました。
――ジョンウというキャラクターは、外見はクールですが、エラの前ではかわいらしい部分も見せます。サンウクさんは、好きな異性の前ではどうですか?
チュ・サンウク:似ていると思いますよ。男はみんな同じでしょう。外では偉そうでも、家に帰れば……、これは私が結婚したとしてですよ。家で2人きりになれば、子供みたいになってしまうものです。
――エラは強い女ですよね。強い女性をどう思いますか?
チュ・サンウク:私も強いですよ(笑)。強いといっても、すべての場面で強いわけじゃないでしょう。ですからデートをして、食事をして映画を見るだけじゃ分からない。一緒に暮らしてみないと。私は1人だから、分からないですね(笑)。
――気に入っているシーンや、台詞があったら教えてください。
チュ・サンウク:ジョンウの父親が亡くなって、田舎で葬儀を行うシーンが記憶に残っていますね。ドラマのほかの部分とは違う雰囲気で、それがよかったことを覚えています。悲しい場面ですが、ドラマ全体と調和していて、いいシーンです。あとは、オカッパ頭のシーンですね。
――撮影の空き時間には何をしていましたか?
チュ・サンウク:寝ていました(笑)。コンディションを維持するためにも時間があったら寝ておくんです。それと、台詞を覚えますね。
――ナ・エラ役のイ・ミンジョンさんとの共演はどうでしたか? 互いの演技についての話しましたか?
チュ・サンウク:ミンジョンさんとは、7年前に共演したことがあります。昔同じプロダクションにいた関係で親しいですよ。初めて会って演技をするわけではないので、共演するのも楽でした。ですから、演技の呼吸もうまく合いました。ピッタリでしたね。演じる時は今日の演技はこうしよう、ああしようと、いろいろと話しながら演じましたね。
――若手のソ・ガンジュンさん、エルさんの印象は? 演技はどうでしたか?
チュ・サンウク:ガンジュンさんは、「グッド・ドクター」に数シーン出演していて、共演したこともあります。個人的にも知り合いです。エルさんですが、彼の場合は、初めての演技だったようです。ですから、私も最初は少し心配しました。しかし、彼は一生懸命にやりましたよ。自分の演技になかなか納得がいかなくて、不満そうでした。これは、熱意がある証拠なんです。本当に、一生懸命にがんばったと思います。
――これまで出演した作品で、一番大きな影響を受けた作品は何でしょうか?
チュ・サンウク:「ジャイアント」ですかね。この作品で、大きく成長できたと思います。あとは、「TEN2」や「グッド・ドクター」ですね。そして「ずる賢いバツイチの恋」は、自分が一皮むける作品になったと思います。様々なジャンルに挑戦する基礎になりました。
――俳優として一番やりがいを感じるのはどんな時でしょうか?
チュ・サンウク:「ずる賢いバツイチの恋」は、視聴率はそれほど高くありませんでしたが、多くの人に愛されました。みんなが面白いと言ってくれました。多くの人がジョンウを覚えてくれています。そういう作品は、やりがいがあります。ネットの評判を見ても、いいことが書いてあると、俳優としてやりがいを感じますね。
――今後演じてみたいキャラクターや挑戦したいジャンルは何でしょうか?
チュ・サンウク:役が来て、その時になって考えて決めます。でもアクションなどもいいなと思っていますよ。声はかからないですが(笑)。
――ストレス解消法やコンディション管理はどうしていますか? 休みの日には何をして過ごしていますか?
チュ・サンウク:ストレス解消法は、お酒を飲むとか、ゴルフをするとか平凡なことですよ。コンディションの管理方法として特にしていることはありません。撮影に入れば、毎日、徹夜ですから、時間があれば寝るとか、ご飯をたくさん食べるとか、それくらいです。サプリメントなども飲みませんし、寝ることが一番いいみたいです。撮影に入ったら努めてたくさん食べるようにはしています。私は空腹に耐えられないんですよ。休みの日にはゴルフに出掛けます。これは私が勝手に思ってるんですが、韓国の俳優の中では私が一番上手いですよ。アマチュアとしては、結構イケてます。
――このドラマはサンウクさんにとって、どのような意味を持つ作品ですか?
チュ・サンウク:ジョンウという役を通して、多くの方がチュ・サンウクという俳優を再評価してくれた作品、「ジャイアント」以降、私を1段階引き上げてくれた、そんな作品だと思っています。この作品を終えた後、多くのドラマや映画のシナリオが私の元に来ています。ワンパターンの役ではなくて、すごく多彩になりました。そして、これからが重要だと思っています。成長した自分の姿を見せていく必要がありますから。
――日本のファンみなさんに、ドラマの見どころとメッセージをお願いします。
チュ・サンウク:日本の多くのファンの皆さん。「ずる賢いバツイチの恋」は、気楽に楽しめドラマです。ご覧になれば、このドラマの面白さに夢中になるでしょう。私が演じるジョンウの華麗な変身が見どころです。とにかく面白いドラマですから、第1話を見れば最終回までやめられないでしょう。愉快なドラマです。ぜひご覧ください。
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