☆3143mのファンシーパン山に楽々登頂!
ファンシーパン山はベトナムで一番高い山。そして、インドシナ半島でも一番高い山なので「インドシナの屋根」と呼ばれることがある険峻な山です。かつては数日がかりで登っていたこの山も、今ではロープウェイとケーブルカーを乗り継いで簡単に頂上まで行くことできます。ケーブルカーに乗り込んでしまえば、頂上までは30分足らずで頂上です!
サパの町からロープウェイ乗り場までは車で10分程、登山鉄道(ムオンホア登山鉄道)に乗れば10分足らずで到着します。
登山鉄道のサパ駅 サパの広場に面しています。
広々したロープウェイ乗り場の駐車場からチケット売り場までは華やかに飾り付けられ、民族衣装やアクセサリーの露店が続きます。“これから登山!”というよりも、アミューズメントパークに来た感じです!
ロープウェイのチケット売り場&乗り場の建物の前には、保安禅寺という大きなお寺(↑写真左下)があります。
ロープウェイ出発地の建物にはレストランやお洒落なショップなどがあり、とてもは広く、チケット売り場からエスカレーターを乗り継いで乗り場まで行きます。
この日は土曜日とあって、ロープウェイ乗り場前は乗車待ちの行列ができていました。でも、もっと列が長いこともあるそうです。
ロープウェイのゴンドラに乗り込むと…
眼下には、広大な棚田の絶景が広がっていました。大感激です!
ロープウェイは全長6292.5m、標高差1410mを15分で登ります。
ロープウェイを降りると…
寺院や廟の前を通り過ぎ、ケーブルカーに乗り換えます。
ケーブルカーはあっという間に山頂駅に到着!でもこの日は視界はあまり良くなく、ちょっと残念。
思ったよりも広い頂上付近でしたが、いくつも△があり、どれが本当の頂上やら…迷いました。
どうやら、こちらが最高峰。この天気でも記念撮影する人でごったがえしていました。
実は、ロープウェイ乗り場からケーブルカーに乗らずに頂上まで600段の階段を使えば、宝塔や巨大な阿弥陀仏像や寺院を見ながら頂上まで登ることができます。
そこで帰りは、ケーブルカーに乗らずロープウェイ乗り場までの階段を歩いて下りることにしました。
この日は小雨も降っており、滑りやすくなっていたので、ゆっくりと急な階段を下りて行きます。
まず金山宝勝寺と11層の宝塔が見えてきました。
この先には高さ12mの観音像があるそうなのですが、残念ながら今回は霧と雨でお姿に気づかず。
そして迫力ある阿弥陀大仏は、高さ31m。
大仏を階段の下から臨む。
頂上から歩いて下りる前は600段の階段に恐れをなしていましたが、案外すんなりと楽しく下りることができました。
ファンシーパン山は3000mを超える高山ですが、ロープウェイとケーブルカーのおかげで、レジャーランド気分で楽しめる山になっていました。
ただ頂上の天候は変わりやすく、下界よりもかなり寒く足元も滑りやすいので、寒さや雨への備えは万全に。安全第一で楽しみたいですね。
次回は登りも階段に挑戦!…はしないと思いますが(笑)、是非とも天気の良い時に下界を見下ろし、大仏の全貌を拝んでみたいと思いました。
★魅力が異なる3つのトレッキングコース
サパの周囲には、山岳少数民族が暮らす自然の豊かな村を歩く観光のトレッキングコースがいくつもあります。
村によって棚田、川や滝という自然を堪能するコース、少数民族の暮らしを垣間見るコースなど、魅力が異なります。
今回は3つのトレッキングコースを歩いてきました。
☆広大な棚田を見上げつつ歩く ラオチャイ村 入村料75,000ドン(約375円)
サパの中心から車で30分ほど。山に挟まれ棚田がどこまでも続く「これぞサパ!」という素朴な田園風景が広がるのがラオチャイ村です。
まず、村に足を踏み入れると手工芸品を手に「買って」と少数民族の女性たちが集まってきました。その後もトレッキング中は、入れ替わりながらもずっと1人は同行。村を出るまで付いてきます。
歩いても歩いても棚田が広がる村のあぜ道をのんびり歩きます。
牛が草を食み、子供たちが遊ぶのどかな風景が広がります。
ファンシーパン山のロープウェイから見下ろす棚田も、まるで神の御業のように壮大で素晴らしかったのですが、棚田の底に立って、山を這うように登っていく広大な棚田の連なりを見上げるのはまた格別です。
何百年…いや、数千年にもわたって人々が丹精込めて作ってきたであろう棚田からは、注ぎ込まれ続けたエネルギーが、山を下って押し寄せてくるような気がして圧倒されました。
村のあちこちで作業をしている女性たち。
家の前で店開きしているところもあり、どれもかわいい!ハノイや大きなマーケットで手作りだと売られているものには、実は大量生産の輸入品が多いとも聞いたので、もし気にいった物があれば、買ってみるのもいいですね。その土地で作った人の顔を見て買えるなんて、旅ならではの買い物ですから。値段交渉は忘れずに!
棚田をバックに結婚写真撮影中! ベトナムの人にとっても、特別な風景なのでしょうね。
たっぷり2時間歩いて棚田を満喫しました!
☆ダイナミックな自然を満喫 カットカット村 入村料70,000ドン(約350円)
サパから車で15分ほどと近く、観光化が進んでいますが、川が流れ、滝が水しぶきを上げるダイナミックな自然が魅力です。
観光コースは一本道。両脇の家々は何かしらの店になっています。
民族衣装をレンタルして歩く観光客も多い。
売り物は、アクセサリーから楽器まで様々。
一本道を抜けて視界が開けると…
ダイナミックな風景が広がっていました。
滝の向かい側では、伝統的な染物や織物の作業をデモンストレーション。
この柄もササッと手書きです!!
川沿いをしばらく歩き、カットカット橋を渡るとトレッキングは終盤。自然を満喫できる1時間あまりのトレッキングコースでした。
☆人々の暮らしに触れる バンフォー(Ban Pho)村
入村料はありません。家々の軒先を「ちょっと拝見させて頂きますね」という感じで歩きました。
サパの南には温泉があるバンホー(Ban Ho)という村があるそうですが、こちらバンフォー(Ban Pho)村はサパから車で2時間半。バックハー市場、通称サンデーマーケットから車で10分足らずで到着です。
田んぼでは、誰かが農作業中。
望遠で見ると、女性たちが民族衣装のようなスカート姿で働いていました。
どの家の前にもトウモロコシを干してありました。
住人に声をかけると、家の中にも入れてくれ、生活の様子を垣間見ることができました。
バンフォー村では30分程の散策でした。
☆バックハーのサンデーマーケット
サパからは東に100㎞、車で2時間半もかかりますが、サパに来たなら、絶対行きたいと言われるのが、バックハーのサンデーマーケットです。
店や店の前の出店が並ぶ通りを歩いていくと、日曜だけ立つ市が見えてきます。
民族衣装、バッグ、アクセサリーから果物、食べ物、そして動物も売り買いされていて、大にぎわい。
ハノイとは違ったベトナムのエネルギーを感じることができます。
ポーチやバックや民族衣装は選り取り見取り。素材も染め、機械刺繍、手刺繍、ビーズと様々。縫いやチャックの粗い物・丁寧な物、玉石混淆なので、値段と共によく吟味したい。写真のバッグなら10万ドン~30万ドン(500円~1500円)くらい。値切るのも楽しい。私はここでバッグを2つ購入。ハノイの空港でもう1つ買ったので、合計3つもバッグを買ってしまいました。
果物がとても豊富。ベトナムではレストランでも生ジュースが美味しいですよ。
ザボンのようなフルーツ。その場で剥いて売っています。
食べてみたらジュシー! 大きい種がたくさんありました。
こちらは揚げパン。芳ばしい香りが食欲をそそります。
大混雑の人ごみを通り抜けると…
川べりで売られているのは生き物たち。鶏や鴨。そして…
犬
水牛が闊歩している…と思ったら
この川岸全部が水牛の取引所です。壮観でした。
女性たちの民族衣装も素敵。おんぶ紐にも飾りが!
サパの大自然に癒され、少数民族の衣装や手作りの品々のかわいさにすっかり魅了されました。そして、その底にながれるベトナムの人々のエネルギーを感じて、元気をたくさんもらった旅となりました。
【DATA】
◆ファンシーパン山ロープウェイ
https://fansipanlegend.sunworld.vn/en/(英語)
取材協力:ベトナム航空
https://www.vietnamairlines.com/jp/ja/home