【EXILE HIRO】
令和5年度 近畿大学卒業式に登壇!
“夢の持つ力“について語る
さらにFANTASTICSも駆けつけ“LDH流”に卒業生の門出を祝福!
3月23日に行われた令和5年度、近畿大学卒業式に、EXILE HIROとFANTASTICSのメンバーが登壇。これから社会へと踏み出す卒業生たちに向けたスピーチとステージパフォーマンスを届け、未来へのエールを送った。
近畿大学では、コロナ禍に突入して以来、卒業式などの式典をオンライン生配信や参加者を卒業生のみに限定した形で執り行ってきたが、今年は5年ぶりに卒業生と保護者が同じ会場で参加する、本来の形が実現した。そんな特別な思いを持って開催された今年の式典に、特別ゲストとしてまずはHIROが登壇。LDHのこれまでの軌跡を辿る壮大なオープニングムービーに続き、拍手と歓声に迎えられながら、卒業生や保護者の前に姿を現した。
今回のような式典の場でスピーチをするのは初というHIROは、少し緊張した様子を見せながらも、「卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして、ご家族、関係者の皆様、お祝い申し上げます」と丁寧に挨拶。まずはLDHに関する紹介として、「僕たちは“Love, Dream, Happinessを一人でも多くの人たちと分かち合う未来へ“をテーマに、エンタテインメントを通じて一人でも多くの方に幸せになってもらえるように活動をしています。その頭文字を取ったLDHには、EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSなどのEXILE TRIBEアーティストの他にも、ガールズグループ、スポーツ選手、映画監督、作家、俳優、モデル、料理人などいろいろなジャンルの人が集まって、夢を叶えるために切磋琢磨しています」と信念や活動内容を説明する。
そして、ここからはスピーチには不慣れであることから事前に用意してきた手紙を朗読することに。「僕も20代前半は挫折ばかりしていました。皆さんも悔しい思いをしたり、一歩前に踏み出したいと思ったときに、このことを思い出してもらえたら」と前置きし、自身の思いの丈を綴った手紙を開いて真摯なメッセージを伝える。
「『全員主役』この言葉は、僕らLDHがエンタテインメントを創造するときの基本的な考え方で、大切なテーマでもあります。ここにいる皆さんも、全員だれもが、⾃分⾃⾝の⼈⽣という物語りでは、主役だということ。絶対に同じストーリーが存在しない、オリジナルの ストーリーが⼀⼈ひとりにあるはずです。自分自身の思い出を振り返ってみてください。子どものころ見上げた、どこまでも青い空。家族からもらった、たくさんの愛情、大好きだった人との出会い、そして別れ。友だちとの楽しい時間や、辛かったこと、悔しかったこと。他⼈には分からないことだとしても、そこに、魅⼒的な演出が加わったら、⽇常の何気ないストーリーも、すごくドラマチックになるでしょう。エンタテインメントの世界では、登場人物のストーリーを自由に切り取り、演出することで、多くのメッセージを生み出します。皆さんの人生の物語も、映画のような演出を加えたら、もしかしたら『アカデミー賞』や『カンヌ国際映画祭』でも脚光を浴びるストーリーにもなり得るほど、ドラマチックで感動を生み出せる可能性があります。どんなに辛いことや悲しいことがあったとしても、自分の生き方に自信と誇りを持って、これからの物語を演出して楽しんでほしいと思います」
さらに、「皆さんと同世代だった、22歳のLDHの子の話をさせてください」と前置きし、FANTASTICSのメンバーであり、2018年に死去した中尾翔太のことを話し始める。
「翔太は、小さいころからダンスに夢中で、来る日も来る日も練習に明け暮れ、やっとの思いでLDHの所属になり、FANTASTICSというグループとしてデビューする夢を掴みとりました。しかし、その矢先に体調が悪くなり、調べたら ステージ4 の胃がんでした。それからの闘病生活は本当に辛く、苦しく、僕らには想像もできないものでした。その状況でも、彼を支えていたのは、『夢の⼒』。もう一度仲間と踊りたい、この先の夢を叶えたい、そんな強い気持ちがあったからこそ、病気と闘うことができたのだと思います。当時、僕は48歳でしたが、22歳の翔太が最後まで夢に向かって頑張る姿から、人生のテーマを教えてもらったように思います。彼の人生の物語には、決して無駄なことは一つもありません。22年間という短い時間でしたが、たくさんの夢と情熱が、ギラギラ燃えていて、FANTASTICSのメンバー、共に夢を⾒た仲間達に繋がり、今もなお未来に広がっています。
あなたはいま、夢を持っていますか? もし今なくても、明日、あなたが歩き出す世界で見つかるかもしれない。夢に破れたことがあったとしても、そこから学んで、次に本当に夢を見つけるかもしれない。だから、どこかの誰かに、夢を持つことを馬鹿にされても、見つけることを諦めないでほしい。夢の実現に近づくために、『イメージして』、『⼯夫して』、『⾏動していく』。それが人生の『演出』だと思います。夢はファンタジーではなく未来を切り拓くリアルな力になる。僕らは『夢の力』をずっと信じています。皆さんもできれば夢を見つけて、人生という物語が続く限り、自分が主役という信念で、精⼀杯生きてください。くじけそうなときも自分を奮い立たせて、あなたの『自分物語』を最高のものにしてください。可能性あふれる未来を応援しています」
夢に対する熱い思いと信念を、説得力のある言葉で語り尽くしたHIRO。彼が手紙を読み終えると、これまで話に聞き入っていた卒業生や保護者たちからは、この日一番の盛大な拍手がおくられた。
感動的なムードに包まれた式典の場だったが、「やっぱりLDH流のお祝いをしないと僕がここに立った意味はない」とHIROが言うと、何かを察したのか悲鳴のような歓声があちこちから上がり、期待感で溢れる会場へ、FANTASTICSのメンバーが登場。黄色い声援と拍手に迎えられたメンバーは、たくさんの卒業生へ手を振り、爽やかな笑顔を見せる。
代表して、リーダーの佐藤大樹が、「ご卒業おめでとうございます。僕たちは今年でデビュー5周年を迎えました。HIROさんのお話にもあった通り、デビュー前は中尾翔太を含む9人で活動していて、今は天国で見守ってくれています。翔太が最後まで病気と闘い続けられたのは、夢のパワーがあったからだと思います。僕たちは翔太が叶えられなかった夢をみんなで背負って必ず叶えるという思いを持って活動しています。僕たちは9人でFANTASTICSだということを知っていただけるように発信し続けていきたいと思います。皆さんにもこれから夢に向かって精一杯頑張ってほしいですし、皆さんのことも微力ながら応援していきたいと思います」とメッセージを送り、他のメンバーも想いを込めるよう深くお辞儀をした。
そして、“LDH流のお祝い“を形にするべく、「Choo Choo TRAIN」をFANTASTICSがパフォーマンス。軽快なサウンドに乗せて、躍動感溢れるダンスと伸びやかな歌声が響き渡り、煌びやかなライトの照らすステージや客席の通路には、大勢のキッズダンサーも登場して華を添える。厳かな式典は、一瞬でライブ空間へと変わり、卒業生の表情も笑顔へ変わっていく。曲のクライマックスでは銀テープが飛び、ラストは会場にいる全員が声を合わせて大合唱。ライブさながらの盛り上がりのままフィナーレを迎えた。
“夢”という、実態がなく、ありふれた言葉を、自身の体験を踏まえた説得力のある言葉で語り、さらに夢の真っ只中にいる姿を間近で見せたHIROとFANTASTICSのメンバー。彼らが送ったエールは、多くの若者の心を動かし、これから進む未来への指針となって刻み込まれただろう。
【令和5年度 近畿大学卒業式】