映画『461個のおべんとう』の公開記念舞台挨拶が、11月7日、東京・丸の内TOEIにて行われ、主演の井ノ原快彦をはじめ、共演の道枝駿佑、森七菜、映美くらら、阿部純子と、兼重淳監督が登壇した。
渡辺俊美による感動のお弁当エッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)を『キセキ -あの日のソビト-』『泣くな赤鬼』で知られる兼重淳監督の手で映画化した本作は、ミュージシャンでありながら息子のために3年間お弁当を作り続けるシングルファーザー・一樹の葛藤と、息子との絆を描いた感動の物語。主人公の鈴本一樹役を井ノ原、その息子・虹輝を関西ジャニーズJr.で人気沸騰中のユニット「なにわ男子」に所属する道枝駿佑が演じる。
井ノ原は、席を開けず満席の会場を見渡し「今日はありがとうございます」と挨拶し、「『しおめでとうございます』と言われることに慣れていないので、凄く新鮮でした」と周囲のお祝いの言葉を喜びつつ、「今、ドラマを撮っているんですが、黒木瞳さんと共演していて、お互いに『初日おめでとうごさいます』と言い合ったんですよ。いいもんですね」と満面の笑みを浮かべた。
上映後の舞台挨拶となったため、(ネタバレの心配なく)いつになく饒舌な登壇者たち。お気に入りのシーンを聞かれると、道枝は「最後にパパと登っていく坂のシーン」と答え、井ノ原も同意。「最後に二人並んだところが印象的だよね」と微笑んだ。
森は、井ノ原たちから「ロケ弁を食べられなくなるくらい食べてたよね」と言われ、「それはエチュードがあったからこそです」とはにかむ。虹輝とのシーンでは「どこに行きたい?」と言われるところで、何回も違うことを言い返し、困っている道枝に「虹輝が行きたいところ」と言い、思わず道枝が「え?? オレ?」と答えたところが実際に使用されているという。監督も「これだ」と思ったそうで、「あれは道枝くんの素ですから(笑)」と暴露。
手をつなぐシーンはなんとも微笑ましいところだが、井ノ原は「森さんは今、違う人と恋を温めていますけど・・・」と現在放送中の森が出演しているドラマを引きあいに出し会場の笑いを誘いながら、「初々しかったよね」とコメントしていた。
ここで、映画の内容いにちなみ、「今、一番ありがとうを伝えたい人は?」と問われ、阿部は「母」、映美は「井ノ原」、森は「食べること」と答えると、道枝は、「パパです!」と井ノ原を見て、「タメ口協定を結んでくれたり、番宣の時もフォローを入れてくれたり・・・。本当の親子のように接してしたことに感謝しています」と思いの丈を口にした。井ノ原が道枝を息子のように思うばかり、道枝が所属する「なにわ男子」のメンバーたちもタメ口でいいよと伝えたそうだが、道枝は「メンバーに伝えたら即行で『無理!』と返ってきました」とエピソードを披露。
同じ質問に井ノ原は「今日の(イベントの)スタッフの方々、映画館の皆さん、そしてお客さんにありがとうという気持ちでいっぱいです」と吐露。監督は「今だから言いますが、イノッチはクランク前にけがをしたんです。でも、みんなに言わなくてほしいって。イノッチが現場にいると明るくなるし、これだけ作品に寄り添ってくれた人はいない」と感謝いっぱい。
そんな温かい空気に包まれたまま、マスコミ向けのフォトセッションに移行するところで、MCが「道枝さん、フォトセッションですよ」と言われ、道枝はきょとん!実はこれが合図だったようだが、すっかり忘れていた様子の道枝。
しばらく舞台そでに引っ込み、しばらくしてから「パパに手紙を書いてきました!」とサプライズを告げた。「今日で、パパから井ノ原さんに(呼び名が)変わります。本当にこの映画の時間は大切な時間でした。パパの背中を超すことは難しいかもしれないけれど、もし僕が父親役をやるようになったら、パパみたいになれるように頑張ります」と手紙を読み上げると、井ノ原は、「クランクアップの時は、息子と引き離されるような気持ちになって辛かった。でも彼の成長も見ることができました。これからもよろしく」と途中涙ぐみながら“息子”の手紙に感動していた。
最後は、井ノ原が「この映画を観て、今近くにいる人がどれだけ大切かと思えてもらえれば」とアピールし、舞台挨拶を締めくくった。
【ストーリー】
長年連れ添っていた妻と別れることを決意した鈴本一樹(井ノ原快彦)。父を選んでくれた息子・虹輝(道枝駿佑)が15歳と多感な時期を迎えていた時期の離婚なだけに、一樹は虹輝に対する罪悪感に苛まれていた。そんな時、重なるようにして虹輝が高校受験に失敗したという悪い知らせが届く。これまで自由に生きてきた一樹は、虹輝に対し“学校だけがすべてではない。自由に好きなように育ってくれたらそれでいい”と思っていた。しかし、虹輝の出した答えは「高校へ行きたい」だった。そして翌年の春、見事に高校に合格。ここで一樹はある質問をした。「学校の昼食なんだけど虹輝はどっちがいいの?お金渡して自分で買うのと、父さんが作るお弁当」「父さんのお弁当がいい」この瞬間「3年間、毎日お弁当を作る!」「3年間、休まず学校へ行く」という“大切な約束”が生まれたのだった。 慌ただしい毎日の中、お弁当を通して交錯する父と息子の想い。 ライブの翌日も、二日酔いの朝も、早出の朝も…一樹の怒涛 のお弁当作りが始まる――。
■出演:井ノ原快彦、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)
森 七菜、若林時英、工藤 遥、阿部純子、野間口徹、映美くらら、KREVA、やついいちろう、坂井真紀、倍賞千恵子
■監督:兼重 淳(『キセキ -あの日のソビト-』)
■ 脚本:清水 匡 兼重 淳
■原作: 渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET)「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)
■公式サイト: https://www.461obento.jp/
■公式Twitter: @461obento
©2020「461個のおべんとう」製作委員会
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