映画『ありきたりな言葉じゃなくて』の完成披露上映会が、11月20日、シネ・リーブル池袋にて行われ、主演の前原滉をはじめ、共演の小西桜子と渡邉崇監督が登壇した。
テレビ朝日のグループ会社として65年の歴史を持ち、報道情報番組やバラエティ番組を数多く手掛けているテレビ朝日映像が、2021年に『映画プロジェクト』を発足。その初長編オリジナル映画となる『ありきたりな言葉じゃなくて』。青春から遠くもなく近くもない場所にいる男女の葛藤とあがきを、優しい視点で描き出す本作は、夢を掴んだ矢先、偶然に出会った“彼女”に翻弄され、奈落の底に突き落とされる主人公・藤田拓也を前原滉、拓也が出会う謎の“彼女”・りえを小西桜子が演じるほか、内田慈、奥野瑛太、酒向芳、山下容莉枝ら実力派俳優が結集。監督は、渡邉崇が務めた。
今作が初共演となった前原と小西だが、約1年前の昨年の12月に撮影し、久しぶりの再会となった。前原は小西について「凄く掴みどころがない方。いろんな役を演じられるので、女優さんとして凄く素敵なことだと思います。ちょっと抜けているところもあって面白いし(笑)」と印象を語りながら、「今回の役もとても合っていて、(小西さんが)“りえ”を演じてえくださるなら安心だなと思いました」と共演を喜んだ。
前原の言葉に笑顔を見せる小西は「(前原さんは)この映画のことを凄く考えて下さっていて頼りがいがありました。役者として好きだった前原さんと共演できることは、最初から凄く楽しみでした」と話し、互いに好印象だった様子。
前原と小西のキャスティングは早い段階で決めていたと話す渡邉監督は、「机の前に前原くんの顔写真を張ってシナリオを書いていましたし、途中から小西さんも隣に張ってずっと書いていました」と告白し、観客もビックリ。
前原は「僕も撮影が終わった時にその話を聞いたんですけど、ちょっと怖いな・・・と(笑)」と苦笑い。出演オファーを受けたときは乗り気でなかったとのこと。「そのときの自分の精神状態とちょっと合わなくてお断りしたんです」と。「でも、監督ほか皆さんが熱意を持って後押しそしてくれたのでやらせてもらうことになりました」と、出演を決めた経緯を明かした。
台本には前原と小西の意見も反映されたそうで、「俳優が台本から携わることなんてなかなかないこと。特別な経験をさせていただいて、自分としてもプラスになるし、楽しそうだなと思いました」と意欲を持って作品に挑んだ前原。
小西は、「“りえ”という役に責任を持っていろいろ考えたいと思っていた」と真摯に役と向き合い、「“りえ”という役は後半では拓也視点で物語が進んでいくので、(前半とは)見え方が変わるんです。難しいところもありましたが、“りえ”を演じる以上は私が一番“りえ”を理解できるようにしたかった。なので、演技の余白を監督と前原さんと話ながら、一緒に作り上げていきました」と回顧。
拓也を演た前原だが、「演じてみていくと、(拓也は)渡邉さんに似てるんです。渡邉さんが(拓也に)投影されているなと思うところがある」と述べると、監督も「うっかり出ちゃっているところがあるかも」と納得顔を見せる。
劇中のデートシーンにも触れ、前原は「卓球のシーンで、小西さんが頑張っているんですけど下手で・・・(笑)」と話し、会場の笑いを誘う場面も。監督も「最初に小西さんに『卓球は大丈夫ですか?』と聞いたんですよ。そうしたら『大丈夫です』って・・・」と笑う。小西も「練習したんですけどね(笑)」と認め、「ぜひご注目いただければ!」と笑い飛ばしていた。監督は「ストーリーがシビアになっているので、2人の楽しい時間というのをちゃんと撮りたかった。なるべる2人で歩くというところは丁寧に撮りました」とこだわりも。
さらに、11月20日が前原の誕生日!ということで、サプライズでお祝いも! 前原は「今日は1日“誕生日”と言っていたからね。ケーキとか出てきちゃう?」とニヤニヤ。そこに、小西が描いた似顔絵ケーキが贈られると、思った以上のプレゼントだったようで、「嬉しいです!」と満面の笑みを浮かべる前原だった。
主人公・藤田拓也と同年齢の32歳になった前原は、「これからもお仕事を益々頑張ります」と抱負をかかげ、「まずはこの映画が広まってくれたらいいなと思います。皆さんの力でどうか広げていただければ嬉しいです」と力を込めた。
最後に監督が「皆さんの力を借りて、いろんな意見を聞きながら長い期間をかけて完成しましたが、結局最後に一番素直な部分だけが残ったようなきがしています。正直な気持ちが映せたかなと思っています」と胸を張る。前原は「映画やドラマも、皆さんに観ていただいて初めて完成するもの。皆さんがこの作品を完成させてくださると思うと本当にありがたいです」と感謝の気持ちを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『ありきたりな言葉じゃなくて』
出演:前原滉
小西桜子 内田慈 奥野瑛太 那須佐代子 小川菜摘 山下容莉枝 酒向芳
池田良 八木光太郎 沖田裕樹 敦 士 鈴政ゲン 加藤菜津 佐々木史帆 高木ひとみ◯ 谷山知宏 今泉マヤ 根岸拓哉
チャンス大城 土屋佑壱 浅野雅博 外波山文明 玉袋筋太郎
脚本・監督:渡邉崇 原案・脚本:栗田智也
制作プロダクション:テレビ朝日映像
配給:ラビットハウス
©2024テレビ朝日映像
公式HP:https://arikitarinakotobajyanakute.com/
公式X(旧Twitter)・公式Instagram: @vivia_movie
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12月20日(金)より全国公開