映画『明日を綴る写真館』の公開初日舞台挨拶が、6月７日、東京・TOHOシネマズ 日比谷にて行われ、主演の平泉成をはじめ、共演の佐野晶哉（Aぇ! group）、嘉島陸、咲貴、田中洸希、と、秋山純監督が登壇した。
あるた梨沙による同名漫画を原作に実写映画化した本作は、ファッション誌からのオファーが止まない気鋭のカメラマン・太一が、さびれた写真館を営むカメラマン・鮫島の写真に心を奪われ弟子となり、人々の抱える悩みや問題のために必死に奔走する鮫島に振り回されながらも、自分に足りないものに気付き始めて、心の成長を遂げていく様を描く。
60年のキャリアを誇り、公開直前に80歳を迎える平泉成が鮫島役で初主演を飾り、相手役・太一を佐野晶哉が演じる。さらに佐藤浩市・吉瀬美智子・高橋克典・田中健・美保純・赤井英和・黒木瞳・市毛良枝ら錚々たる豪華俳優陣が集結した。
公開初日を迎え、平泉は「昨日はドキドキして眠れなかったです」と初主演映画の公開に興奮を隠せない。そして、「今日はオレンジ色のネクタイをしていたんですが、今日佐野くんが『おめでとう』と、メンカラ（メンバーカラー）のネクタイをプレゼントしてくれたので、急きょこれに変えて」と、嬉しそうに佐野からプレゼントされた緑色のネクタイを披露。会場から大きな拍手が送られると、「つけてくれてありがとうございます！」と佐野。平泉も「いや、ありがとう！」と返し、会場は温かい空気に包まれた。
秋山監督のラブコールにより初の主演を果たした平泉だが、最初は迷いもあったようだが、「台本を読んだら僕にピッタリで。喜んでやらせていただきました」と振り返る。
佐野は「本当にこんなに仲良くしていただけるとは思っていなかった･･･。成さんは初めて会ったときからこんな感じで。成さんが現場にいるとホッとするような、緊張をほぐしてくれつつも締めて下さって。素敵な大先輩として遠い背中を見ていたつもりが、今はメル友なんで」と平泉との出会いに感謝。平泉は「褒めすぎだよ･･･」と照れ笑いを浮かべていた。
今では頻繁に連絡を取り合っているという平泉と佐野。平泉の誕生日にもメールを送ったそうだが、「当日の夜11時に『おめでとうございます』という長文を送ったら、12時前くらいにそれより長い文で成さんから返ってきて。遅くなってしまったので次の日の朝に返信しようと思ったら、朝に『ごめんな、佐野くん。昨日は酔ったまま文字打ったから読みにくかったよね』と素敵なやり取りをさせていただいて。“追いLINE”するんや･･･と思いました」と嬉しそうにエピソードを披露した。
また、鮫島の息子・直哉を演じた嘉島は「クランクインのときに佐野くんが話し掛けてくれて、写真も撮ってくれて。人見知りなので、初日から仲良くしてくれて心の支えになった」と述べると、佐野が、撮影期間中に嘉島と銭湯に行ったことを明かし、「露天風呂で星空を眺めながら、30分ぐらい成さんのことを熱く語ったのが忘れられないよね」と顔を見合わす。それでも「僕は22歳で（嘉島を）リクって呼んでて、リクはど僕のことを“佐野くん”呼びなんですよ、（嘉島は）25歳なのに」と言い出し、「“まーくん”って呼んで！もうちょい距離縮めましょ」とおねだりしていた。
咲貴は「みなさんが優しく、気さくに話し掛けてくれたり、成さんが『ゆっくりでいいんだよ』という温かい言葉を掛けてくれました。毎日が刺激的でした」と回顧。田中は「僕はほとんどが太一（佐野）との石灰でしたが、太一と握手を交わすシーンではいろんな感情が溢れて、佐野くんの熱いものが伝わりました」と印象深いシーンを語った。
若いキャストたちを横にして、平泉は「若い人はいいなぁと思って。細いし、顔も小さいし、セリフ覚えもいい。たくさんの刺激をいただきました」としみじみ。「サッカーでゴールに向かってボールを持つと、みんなが集まってくるように、スーっとついて食てくれた。いい関係ができました」とチームワークの良さに満足気。「みんな芝居が上手い。礼儀正しくて、学ぶことだらけですよ」と笑顔で称えつつ、「僕も若いころはそこそこ可愛かったんだよ」と話し、笑いを誘う場面も。
イベント終盤には、6月2日に80歳の誕生日を迎えた平泉へサプライズでバースデーケーキが登場し、登壇者と観客から誕生日ソングのプレゼントも。平泉は「嬉しいなぁ。こんなメンバーに囲まれて、幸せなことですね」と感無量の面持ち。それぞれが平泉にお祝いの言葉を送り、監督は「感無量です。こんな満員の中で成さんの初主演映画公開日で、80歳の誕生日を迎えて、もう言うことないです。おめでとうございます」と声を震わせ、佐野は「22歳という大事なタイミングで成さんと出会えて、これから先しんどいことがあっても踏ん張れるような言葉もたくさんいただきました」と感慨。続けて「約束した通り、僕が主演するときは成さんにも出てもらうので、元気な背中を見せ続けてください！」と熱い言葉を贈る。佐野から80歳の抱負を聞かれた平泉は「何もないなぁ。のんびりと」と言いながら、佐野から「カメラ買いましょうよ」と誘われると、「欲しいね。写真を撮りに行こう」と平泉。佐野が「お供させてください」と返し、最高のバディーぶりを見せていた。
映画『明日を綴る写真館』
【ストーリー】
誰もが抱えている人生の“想い残し”。私たちに出来ることは、まだある。
さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉成)。彼の写真に心を奪われた気鋭カメラマン・太一(佐野晶哉)は華々しいキャリアを捨て、弟子入りを志願する。家族とのコミュニケーションすら避けてきた太一は、訪れる客と丁寧に対話を重ね、カメラマンと被写体という関係を超えてまで深く関わる鮫島の姿に驚きを隠せない。人々の抱える悩みや問題のために必死に奔走する鮫島に振り回されながらも、自分に足りないものに気付き始める太一。同時に、鮫島とその家族にも目を背けてきた“想い残し”があることを知る。変わりゆく太一が、悔いのない未来のために踏み出した一歩。その先に続く、思いもよらない奇跡に涙する――。
出演：
平泉 成
佐野晶哉(Aぇ! group)
嘉島 陸 咲貴 田中洸希 吉田 玲 林田岬優
佐藤浩市 吉瀬美智子 高橋克典 田中 健 美保 純 赤井英和
黒木 瞳 / 市毛良枝
原作：あるた梨沙『明日を綴る写真館』(BRIDGE COMICS / KADOKAWA刊)
企画・監督・プロデュース：秋山 純
脚本：中井由梨子
企画協力：PPM
製作：ジュン・秋山クリエイティブ
配給：アスミック・エース
■公式サイト：https://ashita-shashinkan-movie.asmik-ace.co.jp/
■公式X：@shashinkan_m (https://twitter.com/shashinkan_m)
©2024「明日を綴る写真館」製作委員会 ©あるた梨沙／KADOKAWA
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