映画『at Home アットホーム』プレミア試写会が、8月10日、ユナイテッド・シネマ豊洲にて開催され、主演の竹野内豊をはじめ、松雪泰子、坂口健太郎、黒島結菜、池田優斗、板尾創路、村本大輔(ウーマンラッシュ・アワー)、蝶野博監督が登壇した。
本作は、「ストレイヤーズ・クロニクル」や「真夜中の五分前」の本多孝好の同名短編小説を原作に、血のつながりのない犯罪で生計を立てている偽装家族が、自分たちの幸せを守るため奮闘し、“家族の絆”を築いていく姿を描く。
泥棒の父親役に竹野内、その妻で結婚詐欺師に松雪。3人の子供には、偽造職人の長男に人気若手俳優・坂口。今後の期待が大きい黒島結菜、弱冠10才の池田優斗は、現在ミュージカル『エリザベート』でも、少年ルドルフを演じ注目を集めている。
「エンターテイメント性が高いものではなく静かな作品ですが、生きていくうえで大切なことや希望がある。いい作品にできるといいなと思った」と脚本を読んだ時の気持ちを述べた竹野内。松雪も「脚本には多くのことが書かれていない分、行間に豊かなものが流れていて、とてもステキな作品」と微笑んだ。
今回が初共演となった竹野内と松雪。感想を聞かれた竹野内は、「ご本人が目の前にいるのにちょっと恥ずかしいですね」と照れつつ、「いつかご一緒したいと思っていました。穏やかで、いてくださるだけで安心できるような存在感のある方。ただ、家族の物語だったので、2人きりのシーンが少なくてちょっと残念でした(笑)」と明かし、会場の笑いを誘った。一方の松雪は、「瞬間、瞬間に感性を爆発させる。毎回ハッとさせられ新鮮で楽しかったです」と振り返った。
役づくりについて、坂口が「世間から見るとちょっとズレた家族だが、生きていくためには普通でリアルな感じでした。自分に近くフラットな視線で役を演じました」と語ると、黒島は、「長女として家を守るところは、自分と重なる部分が多く、そのままの自分でいいかなと思いました」と。
次男役の池田が、「竹野内さんに“高い高い”をしてもらいました!アニメの話もしてくれました」と嬉しそうに話すと、「ちょうど運動不足だったし、喜んでくれるし・・・」と照れ笑いの竹野内。池田が撮影時から4cmも身長が伸びたと聞き、「もうちょっと持ち上げられないかな」と言いながらも「いいお父さんでした!」と言われ目を細めていた。
また、本作でヒール役として映画デビューを果たした村本(ウーマンラッシュ・アワー)は、松雪と2人で撮影するシーンが多かったそうで、松雪を誘うことに必死だった様子。
「撮影後に食事に誘ったら、即『無理!無理!』と一蹴されました」と肩を落とすと、「うるさいなーって、いつも思っていました」と松雪に言われさらに落ち込む。「猟奇的で、コイツ何考えてんだという狂気じみた役でしたが、ストーカーに遭っている最中によくできたなと・・・。松雪さんにはなんとかLINEを教えてもらったけれど、『またいつか』という返事で、僕がストーカーみたくなっていました」と自虐ネタで会場を沸かせ、先輩の板尾にも「ストーカーに追われている感じが役ににじみ出ていた」と太鼓判(?)を押されていた。
もし家族を持ったら?と聞かれた竹野内は、「森山家のような家族に恵まれたら嬉しい限りですね」とニッコリ。最後に「ワンシーンだけでも記憶に残って、心のどこかに伝わるものがあれば嬉しいです」と作品をアピールし舞台挨拶を締めくくった。
『at Home アットホーム』
【STORY】
どこにでもある平凡で幸せな家族。けれども、実は家族全員で、犯罪で生計をたてている一家。父さんは空き巣泥棒、母さんは結婚詐欺師、長男は偽造職人…。ある夜、家族の元に一本の電話が…。結婚詐欺がバレ、相手に母が拉致され身代金まで要求されてしまう。能天気にみえた家族、その裏にあるそれぞれの苦しい過去。血もつながっていない、けれどこの幸せを守るためなら、誰よりも必死になれる。これも一つの家族の姿。母親を取り戻すことはできるのか!?
監督:蝶野博『未来予想図~ア・イ・シ・テ・ルのサイン~』
原作:本田孝好「at Home」(角川書店刊)
脚本:安倍照雄
出演:竹野内豊 松雪泰子 坂口健太郎 黒島結菜 池田優斗 板尾創路 千原せいじ 村本大輔 / 國村隼ほか
製作:映画『at Home』製作委員会
制作プロダクション:株式会社ブースタープロジェクト
配給:ファントム・フィルム+KATSU-do
2014年/日本/カラー/115分/DCP
©映画「at Home」製作委員会
公式サイト:http://athome-movie.com/
8月22日(土)より 全国ロードショー!