宮沢りえ、松坂桃李を「もっともっと知りたい役者」と絶賛！ 映画『湯を沸かすほどの熱い愛』完成披露試写会舞台あいさつ

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の完成披露試写会が、9月20日、東京・千代田区のイイノホールにて開催され、主演の宮沢りえをはじめ、共演の杉咲花、松坂桃李、篠原ゆき子、駿河太郎、伊東蒼、中野量太が舞台挨拶に登壇した。

本作は、“死にゆく母と、残される家族が紡ぎ出す愛”をテーマに、驚きと感動に溢れた物語。余命2ヶ月を宣告された母が、最後に「絶対にやっておくべきこと」を決めて行動することでぶつかり合いながらも家族の絆を深めていく様を描く。“お母ちゃん”こと双葉役を宮沢、双葉の娘・安澄役を杉咲、旅先で双葉と出会う青年・拓海役を松坂、双葉の夫・一浩役をオダギリジョーが演じる。

宮沢は「衝撃的にすてきな脚本に会えたことに感謝しています。いつもは自分に自信がないほうですが、この作品は自信を持ってみなさまにお届けできます」と確かな手応えを感じた様子。松坂も「自分の人生に残る作品になりました」としみじみ。

そんな松坂に対して宮沢は、「共演してみたい役者さんだったので（共演できて）嬉しかったです。瞳の奥に底がない感じ。ずーっと続いているみたいな目なんです。まだまだもっともっと知りたい役者さん」と称え共演を喜ぶと、松坂も「よろしくお願いします（笑）」と大照れ。

いまだに宮沢のことを“お母ちゃん”と呼んでいるという杉咲は、「今日から多くの人たちに観てもらうことになって、なんだかどこか遠くに行ってしまうような寂しい気持ちがありますが、すごく嬉しく思います」と素直な気持ちを表し、「この映画が好きだと思ったら、ぜひ1人でいいのでこの作品について話してください」とアピールすると、すかさず宮沢が「いや、2〜3人とかにしよう」と言って、会場の笑いを誘う一幕も。

駿河は「出演している作品を見ると、いつもは反省点ばかり気にしてしまうのですが、この作品にはそれがありませんでした。出て来る全員が良い役。10人に勧めてください！」と、杉咲の“1人”を引き合いに出し、さらにPRした。

宮沢と同い年の中野監督。「『紙の月』の次は何に出るの？」と周りの人から聞かれていた時、本作の脚本を読んですごく感動したんです。この作品に参加しなかったら後悔するだろうなと思った。同い年というのもあって、監督には現場でも言いたいことをけっこうバシバシ言ったし、本当に素晴らしい作品にしてほしいという思いがありました」と、振り返り、作品への熱い想いを吐露。さらに、「同年代の映画人が頑張っているというのは、私も役者としてすごく励みになります」と力を込めた。

中野監督は「映画学校を卒業して16年、やっとここまで来ることができました。宮沢さんが出たいと言ってくれて、ガーッと動き出しました。おもしろい脚本を書けば、僕みたいな新人でもみんなが参加してくれるんだなと思いました」と満面の笑みを浮かべつつ、「『脚本もいい、芝居もいい、これで面白くなかったら燃やすからね』と、りえさんに言われました」と明かした。

映画『湯を沸かすほどの熱い愛』
＜STORY＞
私には、死ぬまでにするべきことがある。 銭湯「幸の湯」を営む幸野家。しかし、父が１年前にふらっと出奔し銭湯は休業状態。母・双葉は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら、娘を育てていた。そんなある日、突然、「余命わずか」という宣告を受ける。その日から、彼女は、「絶対にやっておくべきこと」を決め実行していく。家出した夫を連れ帰り家業の銭湯を再開させる、気が優しすぎる娘を独り立ちさせる、娘をある人に合わせる…母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うものだった。ぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていく家族。そして母から受けた大きな愛で繋がった家族は、究極の愛を込めて母を葬(おく)ることを決意する。

監督：中野量太
キャスト：宮沢りえ　杉咲花　篠原ゆき子　松坂桃李　駿河太郎　伊東蒼
オダギリジョー
配給：クロックワークス
（C）2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会
公式サイト：http://atsui-ai.com/

10月29日より東京・新宿バルト9ほかにて全国ロードショー