映画『AWAKE』の完成報告会見が、12月8日、グランドハイアット東京にて行われ、主演の吉沢亮をはじめ、共演の若葉竜也、落合モトキと、山田篤宏監督が登壇した。
2017年に発表された第1回木下グループ新人監督賞でグランプリを獲得した作品『AWAKE』。本作は、2015年に実際に行われ、当時、ネットユーザーや将棋ファンの間で物議を醸した棋士VSコンピュータの対局に着想を得て、山田篤宏監督が書き下ろした完全オリジナルストーリー。天才に敗れ棋士になる夢をあきらめた主人公の大学生が、ふとしたことで出会ったAI将棋のプログラミングに新たな夢を見出し、かつてのライバルと再戦を果たす青春物語。
本作の出演にあたり、吉沢は「ド直球のエンターテイメント。台本を読んで青春映画として素直に面白かった。普段、自分の(出演している)作品は自分の演技が気になって冷静に観ることができないんですが、単純に面白いと思った。この作品に参加できて良かったです。出来上がったものを観て新鮮な気持ちでした」と満足気。役作りについては「小さい頃から将棋しかしらない青年なので、姿勢や体の揺れなどを工夫して演じました」と明かした。
一方、セリフが少ない若葉は「指し手や所作を体に落とし込まないといけないと思った。準備として子供たちの将棋を見にいったり、VTRでプロ棋士の将棋を見て研究しました。(棋士の方々は)人生がかかっているので軽んじて演じることはできないと思いました」と真摯な姿勢で臨んだ様子。
専門用語を早口で話す磯野役の落合は、「監督から『バック・トゥ・ザ・フューチャーのドッグをイメージしてほしい』と言われました(笑)。専門用語が多くて大変なので、あまり考えないようにして臨みました」と笑った。
落合との掛け合いが多い吉沢は「本当に大変そうでした。でも違和感なく演じられていて、僕の想像の斜め上をいっていると思った。結果的に英一とのバランスが面白いものになりました」と笑顔を見せる。
また、それぞれの共演の印象を聞かれると、落合は「僕は吉沢くんのファンですから。前から素晴らしい役者さんだと思っていました。とても楽しかったです」とニッコリ。それを受け、吉沢も「とても居心地がよくてやりやすかったです」と返した。
しかし、若葉は「吉沢くんがこんなにも暗い(人)なのかと思った」と吐露。すると、吉沢本人も「英一には僕に近いものがあるので、こんなに内側がフィットする役が珍しい」と納得する。若葉が「でもさ、この前出演しているラジオを聞いたら凄く明るかったよ。どうして?」と突っかかると、「どっちも本当なんですよ。ふざけることも好きだし・・・」とタジタジの吉沢。若葉は「僕とは(劇中で)5言くらいしか話していないですからね」と納得いかない面持ちに。
また、「個人的に今年○○越えしたことは?」と問われると、若葉は「今まででありえない金額のコートを買った」と。吉沢は「今までまったく筋トレをやってこなかったけれど、筋トレを始めました。細マッチョよりちょっと大きいくらいの体です」と体作りに力をいれてることを語った。
映画の内容にちなみ、「くじけそうになった時に気持ちを奮い立たせたり、立ち直る方法は?」の問いには、「逆にめちゃくちゃネガティブに落とし込んで、いざやるときに『大したことないな』と思うようにしている」と答える吉沢。その言葉に若葉から「じゃ、俺の前の時の暗さは落とし込んだ暗さなの?それとも平常なの?」とツッコミを入れられ、「あれはスタンダードです(笑)」と答えていた。
最後に吉沢が「将棋が分からなくても楽しんでいただける内容になっています。青春や成長なdの普遍的な物語です」と胸をはって作品をアピールし、会見を終了した。
映画『AWAKE』
<STORY>
大学生の英一(吉沢亮)は、かつて奨励会(日本将棋連盟の棋士養成機関)で棋士を目指していた。降格したら奨励会を去らなければならない大一番、同世代で圧倒的な強さと才能を誇る陸(若葉竜也)に敗れた英一は、プロの道を諦め、普通の学生に戻るべく大学に入学したのだった。幼少時から将棋以外何もしてこなかった英一は、急に社交的になれるはずもなくぎこちない学生生活を始めるものの、なかなか友人もできない。そんなある日、ふとしたことでコンピュータ将棋に出会う。独創的かつ強い。まさに彼が理想とする将棋を繰り出す元となるプログラミングに心を奪われた英一は、早速AI研究会の扉をたたき、変わり者の先輩・磯野(落合モトキ)の手ほどきを受けることになる。自分の手で生んだソフトを強くしたい―将棋以外の新たな目標を初めて見つけ、プログラム開発にのめり込む英一。数年後、コンピュータ将棋の大会で優勝した英一は、棋士との対局である電王戦の出場を依頼される。最初は申し出を拒否する英一だったが、相手がかつてのライバル・陸だと知り―。
出演:吉沢亮 若葉竜也/落合モトキ 寛 一 郎/馬場ふみか 川島潤哉 永岡佑 森矢カンナ 中村まこと
監督・脚本:山田篤宏
製作総指揮:木下直哉 エグゼクティブ・プロデューサー:武部由実子
プロデューサー:菅野和佳奈 アソシエイトプロデューサー:新野安行
将棋協力:日本将棋連盟
将棋電王戦協力:dwango DENSO DENSO WAVE プ
ログラミング協力:コンピューター将棋協会(CSA)
製作:木下グループ
制作・配給:キノフィルムズ
【2019年/日本/日本語/119分/カラー/シネマスコープ/5.1ch】
©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ
公式HP:https://awake-film.com
公式Twitter@ awake_eiga2020
公式Instagram@awake_eiga2020
12月25日、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー