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Mayday(五月天)のストーン(石頭)が俳優としてQ&Aに登場!映画『百日草』「第28回東京国際映画祭World Focus部門作品」

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『九月に降る風』のトム・リン(林書宇)監督が、カリーナ・ラム(林嘉欣)を迎えての最新作(台湾公開2015年10月8日)『百日草(原題:百日告別)』が、「第28回東京国際映画祭World Focus部門作品」で上演され、10月24日にはリン監督と共にもう一人の主演俳優として、Mayday(五月天)のストーン(石頭)が俳優のシー・チンハン(石錦航)としてQ&Aに登場した。

映画は同じ交通事故で妊娠中の妻を失った育偉(ストーン)と婚約者を亡くした心敏(カリーナ)の人生と心の軌跡を100日間の物語として描いていく。
10月1日に発表された第52回金馬奨では主演女優、脚本、映画音楽の三部門でノミネートされている。大注目の最新台湾映画だ。

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せつない映画が終了後、リン監督とストーンが大きな拍手に迎えられて登場した。

まずリン監督は「この映画は私が妻を失ったことから生まれた作品です」と挨拶。予想されたことではったが、多くの観客が胸をつかれた思いがしたことだろう。
一方ストーンは「監督を全面的に信じて出演し演じた」と語った。

観客からはストレートな質問が次々寄せられた。

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―どのような順序で撮影されたのですか?
リン「撮影順は技術的な問題を優先しました。カリーナは香港在住ですから、台湾に来た時に1度で彼女のシーンは撮り終えなくてはなりません。なので、まずストーンを撮り、2人の場面を撮り、カリーナ1人を撮り、また2人を撮って、最後にまたストーンを撮りました。ロケ地の関係もあって、飛び飛びにも撮りましたが、できるだけ脚本の順に撮ろうとはしました」
ストーン「たくさんのロケはほとんどが物語の順に撮りましたが、映画の初めの警察署の場面は撮影の後半に撮りました。だからこの役に積み重なった悲しみが強くて大きいと感じて頂けるかと思います」

―台湾と日本との違いを感じましたが…
リン「簡単に答えます。2つの質問があったように思います。まず1つ目は、舅と姑と心敏の関係ですが、1本の映画で1つの国のすべてを描けるわけではありません。人それぞれに違うものです。なぜ私が2人の主人公を描いたかというと、死に直面した時に、正しい対処の仕方というのはありません。それぞれの人が自分の方法があるだけです。それぞれの状況も違いますし。まだ結婚していない舅・姑の気持ちや行動については…。子供を亡くしたわけですから、その悲しみと怒りがあります。怒りは抑えることが難しいものです。死に直面したら、人と人との間の礼儀や、普通なら当たりまえの行動は重要ではなくなります。死別と2人とも初めて向き合うわけです。詳しく見て頂ければ、2人が変わっていくのがわかると思います。よく分からない状態から、次第に理解し、怒りという形で表して、最後には静かになります。死別に向き合った台湾人の100日心の動きの1つのパターンだと思います。でも若い人や都市の人たちは死後100日の…というのは、なかなかないです。

―音楽が優し過ぎて返って泣けました。音楽へのお考えを教えて下さい。
リン「ショパンを使うことは、育偉の妻がピアノ教師だったので、ある1曲で夫への言葉を表したいと思い、慰めと愛があふれた曲を探しました。でも同時に悲しみがあるものでなければなりません。そしてショパンの作品25-1練習曲に決めました。音楽を決める過程では、ストーンが演じる役でもありますから、聞いてもらって話し合いました。僕が選んだ曲ですが、ストーンが長調や短調、曲の感じなど曲の背景などを分析してくれました。
シートン「以前と、この映画の撮影後ではショパンの曲への感じ方がすっかり変わりました。以前は楽譜の中の情景やショパンの伝えたい物語を追って聞いていましたが、この脚本をショパンの音楽と結び付けて読んで、撮影中も撮影の移動中もずっとショパンを聞いて役になったので、ショパンの音楽を聞くと劇中の人物になり、悲しい気持ちになってしまいます。僕にとってショパンは悲しい音楽になってしまいました」

―主人公が2人の理由は?
リン「僕が歩んだ道以外に、他の道はなかったのかと考えたからです。もっとよい方法があるのではないかと。異なった2つの向きあい方で、他の可能性を示唆したかったのです。迷路の中に2匹のネズミがいるとします。1匹は道を覚えることなく、どんどん曲がって進んでいきます。1匹は怖がりで壁沿いにゆっくりと進んでいくとします。この2匹のネズミのどちらが先に出口にたどり着くか、僕には分かりません。。

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―ストーンさんはギブスをしていますが、いつ外れるかと思っていましたが、ギブスをはめての演技の意味は?
ストーン「映画で1人の人間を完全に描くことはできません。本作も100日の物語を数十分で描いて見せるわけですから。本作でストーンはずっとギブスをしていますが、実は一度彼が崩壊してしまい、ギブスを自分で壊してもう一度骨折させてしまう場面を撮影しました。それはこの悲しみが消えないように、ずっと悲しみを抱いていれるように腕の怪我がなおってほしくないと、やったことでした。ギブスは僕の演技に大きな助けとなりました。ギブスをすれば僕は妻を失った育偉だと思い出せたからです」

すっかり俳優となり、幾分緊張気味だったようにも見えたストーン。だが去り際には、いつものリラックスしたステキな笑顔で観客に手を振ってくれた。

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