映画『僕に、会いたかった』の完成披露上映会が、4月3日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、主演のTAKAHIRO(EXILE)をはじめ、共演の山口まゆ、柴田杏花、板垣瑞生(M!LK)、秋山真太郎(劇団EXILE)、小市慢太郎と、錦織良成監督が舞台挨拶に登壇した。
ある事故をきっかけに、記憶を失った男・徹が、島の人々の優しさに触れるうちに新しい自分を見つけ出す、家族の絆と再生を描くヒューマンストーリー。12年前の事故で記憶を失くした漁師・池田徹役をTAKAHIRO、徹を優しく支える母・信子役を松坂慶子、見守る仲間たちに秋山、小市が扮し、本島から島に来る留学生を山口、柴田、板垣が演じる。
映画単独初主演を飾ったTAKAHIROは、今までのイメージとは違い、無精ひげを生やした寡黙な漁師を演じる。「僕が寡黙な役を演じるとは、皆さん予想だにしなかったと思いますが、監督と相談しながら大船に乗った気持ちで、しっかりと寡黙な役を演じました」と自信をのぞかせ、完成作品を観て「自分の映画じゃないものを観ているような感じがした。そのことが今回の一番の収穫でした」と、作品の出来栄えに満足げ。
そんなTAKAHIROについて、錦織監督は「男らしく、サッパリした性格の人」と言い、「これまで多くのステージを踏んでいる方だけど、今回は新人の俳優さんのように思って臨みました。今回はTAKAHIROくんらしくない、でもTAKAHIROくんなんです。彼は本番前に感極まって泣いてしまうくらい感情豊かな人。これからも俳優としても大きくなってほしいですね」とエールを送ると、TAKAHIROは「褒めすぎですよ!」とはにかんだ。
島根県の隠岐島を舞台に撮影された本作。島留学生・福間雄一役を演じた板垣とは特に仲を深めたようで、「女の子の話ばっかりしていたよね(笑)」とジョークを飛ばし「やめてくださいよ~」と板垣を慌てさせるTAKAHIRO。「会ったばかりの頃、現場で社長でもそんな座り方しないってくらいふんぞり返って座ってて。こういう子なんだなと(笑)」と続けると、板垣は「もっと良いエピソード言ってくださいよ!」と懇願。すると、「『めちゃくちゃイケメンだから、モテるでしょ?』って聞いたら、『TAKAHIROさんほどじゃないっすよ』って言うんですよ。俺のことなめてんな!と(笑)」をさらにイジり、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
板垣は、撮影の合間にもTAKAHIROと一緒に釣りを楽しんだようで「TAKAHIROさんは本当に釣りがお上手なんです。島でずっと釣りを教えていただきました。TAKAHIROさんがすごい大きな魚を釣ったという話をしていて、その時の表情が子どものようで(笑)」と振り返り「『こんなデカい魚を釣ったんだぜ!』という顔が忘れられない。僕も、こういうご年齢になっても・・・」と言うと、TAKAHIROが「そろそろグー(拳)で行くぞ!? (笑)」と詰め寄る。板垣は「違う、違う! 大人になってもそういうことを楽しめるようになりたいという意味です。リスペクトしています」と必死に釈明し、またまた会場の笑いを誘っていた。
一方、実在する島の医師を演じた小市は、実際にその方と会ったそうで「愛情深い、本当に立派なお医者さんでした。素敵な方を演じられて光栄でした」と吐露。そして、今作で俳優としてだけでなく、プロデューサー兼共同脚本としても参加している秋山。「作品が完成し、上映会ができたことでまずは一安心です」としながらも、「撮影の間ずっと外にいたので、最後の方ではかなり日焼けしちゃって・・・。最初と色が違う!ってメイクさんに怒られてました。プロデューサーなのに・・・」とエピソードを明かして苦笑い。
また、島留学生・木村めぐみ役の山口は松坂との共演を喜びながら、「帰りの空港でごはんをご一緒させていただいて色々お話させていただきました」と嬉しそうに明かすと、すかさずTAKAHIROが「恋バナ?」とツッコミを入れ、板垣に「さすがに恋バナはしないでしょう」とたしなめられていた。同じ島留学生・横山愛美役の柴田は、隠岐島の印象を「島にはコンビニもなく、島にあるもので人と人が支えあい助け合うという、人間の強さや真の愛情を感じ、人間らしい体験をさせていただきました」と語った。
本作が新元号・令和を迎えて公開することから、「新たに挑戦してみたいことは?」と聞かれ、TAKAHIROは「富士山に登ってみたい」と答える。そして、山口が「1人で海外旅行に行きたいです」と回答すると、TAKAHIROは「1人はやめたほうがいいんじゃない? 危ないないよ・・・」と心配顔。「まずは沖縄とか、国内からにしてみたら? 行く前に男物のパンティをたくさん渡すから、ホテルのベランダにびっしり干しておいて。何かあると嫌だから。あと護身術を教える」とサポートを買って出ていた。
<STORY>
ある事故をきっかけにして、記憶を失った男、徹。その後の日々を優しく見守る、母と島の人々。本島から島へ来る留学生たちとの触れ合いの中で、徹の記憶は蘇るのか?島の愛は、人の心を救えるのだろうか?その裏側には家族の、温かくも切ない秘密があった。漁に出られなくなった元漁師は島で懸命に今を生きようとするも、「ありがとう」を言いたい人も忘れ、心だけが前に進まない。そんな男を、島の人々の優しさが包み込む。雄大な自然に囲まれた島で、男は“自分自身”を見つけることができるのか? 事故の真相を知った時、男は……。
TAKAHIRO /山口まゆ 柴田杏花 板垣瑞生 浦上晟周 小野花梨/宮本裕子 吉野由志子 川村紗也 斉藤陽一郎 清水 宏 山下容莉枝/秋山真太郎 黒川芽以
小市慢太郎 /松坂慶子
監督/錦織良成 エグゼクティヴ・プロデューサー/EXILE HIRO
脚本/錦織良成 秋山真太郎
音楽/瀬川英史 撮影/金子正人 照明/吉角荘介 録音/西岡正巳
編集/栗谷川 純
配給/LDH PICTURES
(C)2019「僕に、会いたかった」製作委員会
公式サイト:http://bokuai.jp
2019年/日本/カラー/5.1ch/シネマスコープ/96分
5月10日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー