松田龍平、「ぐうたらな大人にピッタリ」と言われ「うれしい！」 映画『ぼくのおじさん』初日舞台挨拶

映画『ぼくのおじさん』の初日舞台挨拶が、11月3日、東京・丸の内TOEIにて行われ、主演の松田龍平をはじめ、共演の真木よう子、大西利空、宮藤官九郎と、山下敦弘監督が登壇した。

芥川賞作家・北杜夫の児童文学を映画化した本作は、ぐうたらでどうしようもない大人なのにどこか憎めないおじさんとしっかり者の甥・雪男との交流を描くコメディ。

おじさん役を演じた松田は、「とうとう“おじさん”の役が来たかと、感激しております」と挨拶し、「自分なりのおじさんを追及していきたいな、という気持ちでやらせていただきました」と振り返る。
一方、マドンナのエリー役を演じた真木は「エリーは明朗快活な女性。私にはそういうイメージはあまりなかったから、第7候補ぐらいだったんじゃないかな」と恐縮するも、「でも、 マドンナ役は一度やってみたかったので、二つ返事でお受けしました(笑)」と言って会場を沸かせた。

“おじさん”の印象を聞かれた松田は「ぐうたらなんですけど、行動力がありますよね。懸賞でハワイに行くことに全力を注ぐとか、カレーのクーポンを使えなくてショックを受けるとか･･･けっこう凄まじい(笑)」と、自身の役どころを掴まえるのに苦労があったようだ。

雪男の父で、おじさんの兄になる・春山定男役を演じた宮藤は、「初めて今日“春山定男”という役名を知りました(笑)」とボケてみせる。「この作品がシリーズ化されるときは、宮藤さんにぜひ脚本を書いてほしい」という声に、「おじさんじゃなくて、『ぼくのおとうさん』って映画作ってほしいですね」と苦笑い。
それでも「龍平くんは、ぐうたらな大人にピッタリ！です」と松田を絶賛すると、松田が「わぁ、嬉しいなあ」と喜ぶ。さらに「龍平くんの『ワオ！』って言うセリフが面白いんですよ。いつまでもあのまんまで、宇宙人と遭遇しても『ワオ！』なのかな(笑)」と松田に興味深々の様子。

そんな大人の中で、「本日はお集まりいただきありがとうございます。たくさんの人にこの映画を観てもらいたいです」と、しっかり挨拶したのが、雪男役を演じた大西。
本作は日本とハワイでのロケを敢行したが、「日本の撮影と雰囲気が違いました。ハワイのスタッフさんは外国の人なので体が大きくて威圧感が半端なかったです」と素直な感想を述べた。

山下監督は、「ハワイに行って浮き足立たないようにしようって松田くんと話していたんです。利空がプールに行っているときも、自分は部屋で考えるふりをしたりして」と明かしたが、「今思えば一緒に行けばよかったな～（笑）」と本音をチラリ。
大西については「相手のセリフも覚えている。だから『なんで(セリフを)変えたんですか？』と突っ込まれたりしたこともあって。しっかりしていて、凄く助けられました」と称える。

さらに、この日はハワイアン航空のキャビンアテンダントたちがお祝いにかけつけ、キャストたちにレイをプレゼント。ところが、自分だけレイをかけてもらわない大西は、「（僕だけ）ない」としょんぼり。サプライズで真木からレイ、そして松田から「ハワイ島コナへのペア航空券」が贈られると満面の笑みを浮かべていた。

最後に松田が「できあがるまでコメディ映画だと知らなかったんですが(笑)、夢中でおじさんをやってきてよかった。大人が、子供と同じ目線で笑って観れる映画ができました！」と自信を持ってアピールし、舞台挨拶を締めくくった。

『ぼくのおじさん』
＜STORY＞
学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく＝春山雪男(大西利空)。「自分のまわりにいる大人について」というのがテーマ。公務員の父（宮藤官九郎）と専業主婦の母（寺島しのぶ）では面白いものが書けそうにない。居候しているぼくの“おじさん”(松田龍平)は、大人のくせに万年床に寝転がってマンガばかり読み、時には僕をダシにお母さんからお小遣いをもらうこともある大人。雪男は、そんなおじさんを題材に作文を書くことにする。そんなある日、おじさんにお見合い話が持ち上がった。乗り気でないおじさんだったが、目の前に現れたお見合い相手はハワイの日系四世で絶世の美女・稲葉エリー（真木よう子）。ぼくの心配をよそにおじさんはエリーに一目惚れ！だが、エリーは祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためにハワイへ帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、あの手、この手を駆使してハワイへ行く策を練るおじさんだが、ことごとく失敗。・・・だが、奇跡が訪れ、ハワイに行けることに。おじさんと雪男はエリーを追いかけてハワイへ行くが、なぜか和菓子屋の御曹司、青木（戸次重幸）もやってきた！どうなるおじさんの恋？

出演：松田龍平　大西利空（子役）真木よう子　戸次重幸　寺島しのぶ　宮藤官九郎
キムラ緑子　銀粉蝶　戸田恵梨香
原作：北 杜夫「ぼくのおじさん」（新潮文庫刊「ぼくのおじさん」所収）
監督：山下敦弘
脚本：春山ユキオ
製作：「ぼくのおじさん」製作委員会
製作プロダクション：東映東京撮影所　マッチポイント
配給：東映
公式サイト：http://www.bokuno-ojisan.jp/
公式Twitter ：　@bokuno_ojisan_
(C) 1972 北杜夫／新潮社　(C) 2016「ぼくのおじさん」製作委員会

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