映画『キャッツ』日本語吹替版の制作発表会が、11月18日、ザ・リッツ・カールトン東京にて行われ、キャストに決まった葵わかな(ヴィクトリア役)、山崎育三郎(マンカストラップ役)、高橋あず美(グリザベラ役)、ロバートの秋山竜次(バストファージョーンズ役))、森崎ウィン(ミストフェリーズ役)、大貫勇輔(スキンブルシャンクス役)、大竹しのぶ(オールドデュトロノミー役)と、吹替版の音楽プロデュースを担当する蔦谷好位置が登壇した。
1981年のロンドン初公演以来、今なお世界中で愛され続けるミュージカル「キャッツ」がついに映画化。『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー監督をはじめ、製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグ、アンドリュー・ロイド=ウエバーらが集結。主人公ヴィクトリア役には英国ロイヤルバレエ団でプリンシバルを務めるフランチェスカ・ヘイワードをはじめ、ジェニファー・ハドソン、世界的人気シンガーのテイラー・スウィフトなど豪華キャストが出演し話題を集めている本作は、個性豊かな猫たちが新しい人生を歩むため奮闘する姿を描く。
吹替え版制作が許可されたのは日本とドイツの二カ国のみ。登壇者たちも感極まる中、葵は「ヴィクトリアを通して映画『キャッツ』を楽しめる重要な役なので、皆さんを『キャッツ』の世界へと誘えるキャラクターになれるよう精一杯演じたいと思います。ヴィクトリアのオリジナル曲を歌えるのかと思うと嬉しいですし、猫がとても好きなのでこの作品に関われて幸せです」と笑顔を見せた。
山崎は「トム・フーパーの『レ・ミゼラブル』(12)の大ファンなので、この作品に携われるのがとても嬉しいです」と興奮ぎみに語る。収録では、頭部にマイクを仕込み、自由に体を動かしながらアフレコすることを明かし、「初めての経験ですが、大画面から自分の表現がどう伝わるのか楽しみです」と目を輝かせた。
シルクハットと燕尾服で決めて登場した秋山は「役にあわせてきました。決して調子に乗っているわけではない」と言って会場の笑いを誘い、「「猫のライフスタイルに合わせて、基本的に魚を食べるようにしました。お偉いさんの足元にすり寄って行ったりとか・・・あえて猫に寄せていきました」とコメント。「今、もう“ニャー、ニャー”と猫語でしゃべりたいですもん。言葉がわずらわしくて」と続ける。
森崎は「秋山さんが派手だったら、僕はどうなるんでしょう・・・(笑)」と笑いながら華やかなゴールドの衣装で参加。「気弱な猫ですが、人前なので今日は強めにいきたいなと」と気を引き締め、「『キャッツ』が大好きで、LAでミュージカル版を観ました。声で魔法の世界へ誘いたいです。猫の気持ちはまだちょっと研究できていないですが・・・」とこぼすと、秋山が「食べ物くらいは寄せたほうがいいよ。小魚がいい」とツッコむ場面も。
ダンサーとして活躍する大貫は初の吹替えに挑戦。俳優として舞台の経験もあるが「育三郎さんと共演した舞台がきっかけで俳優の世界へ足を踏み出しました。山崎さんと共演できて嬉しいです」と山崎に視線を送り、「ブースの中ではプリシバルの方の動きを真似しながら楽しんでやっていました」とニッコリ。
大竹は「蜷川(幸雄)さんに“ジュディ・デンチ”のようになれ“と言われていたので、そのジュディの声を吹替えするなんて信じられない」と感激しきり。ジュディーデンジの魅力について、「演技派。舞台だけでなく映画でも活躍していて、カッコいい女性ですね。激しく動かないけど、決めるときは決める。存在感に圧倒されます」と絶賛し、「声が自分のほうが若いのでどうやっていこうかと相談しながらやっていこうと思います」と意欲をみせた。
高橋は「“メモリー”は力は強くて、切なくて、素敵な曲。私が吹替えるなんて夢のようで、決まった時は声にならなかったです」とし、ジェニファー・ハドソンについて「彼女は自分の歌を成長させてくれる存在。18歳の時、ソウルフルに歌う彼女に衝撃を受けて、彼女のように歌えるようになりたいと真似したり、何度も彼女の歌を歌ったりしていました。凄くプレッシャーもあるけど精一杯頑張りたい」と心境を明かした。
作品にちなみ、自身に訪れた“チャンス”について問われると、葵は「今年初めて舞台へ立ったのですが、最初はオーディションを受けようか迷いがありました。でも心を決めてからは大阪と往復しながらボイストレーニングを重ねて役を勝ち取ることができました。今回、その舞台の映像を本国の方が見くださったそうで、その時の結果が今に繋がっているんです」としみじみ。
山崎は「僕は野球少年だったので、憧れといえば古田敦也さんとイチローさんでした。イチローさんの引退する前日に国歌斉唱をすることができたのは本当に嬉しかったですね。でも、バックスクリーンにイチローさんの顔が映し出されたら緊張してしまって、呼吸が浅くなってしまい6割くらいしか声が出せなくて、今でも悔やまれます」と振り返る。
高橋は「どんなに歌っても私の憧れる人々には届かないと思っていたんですが、昨年ブロードウェイの地下鉄でゲリラライブを行ったんですが、とても大きな反響をいただいて」と語り、「それからは、いろんなことにチャレンジしようと思うようになり、アマチュアナイトに出場して一位で通過できたんです。それが今に繋がっていると思うので、チャンスもタイミングもすべて繋がっているんだと感じました」と今回の大抜擢を喜んでいた。
また、会見の終盤にはキャッツの代表曲である「メモリー」を初となる日本語吹替え版で高橋が歌唱。蔦谷好位置の伴奏特別バージョンの演奏で披露し、会場は『キャッツ』の世界で包まれたままイベントを終了した。
◆監督:トム・フーパー(『英国王のスピーチ』『レ・ミゼラブル』『リリーのすべて』)
◆脚本:リー・ホール(『戦火の馬』『リトル・ダンサー』)、トム・フーパー
◆製作総指揮:アンドリュー・ロイド=ウェバー、スティーヴン・スピルバーグ、アンジェラ・モリソン、ジョー・バーン
◆原作・原案:T・S・エリオット、アンドリュー・ロイド=ウェバー
◆キャスト:ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デルーロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン、テイラー・スウィフト、レベル・ウィルソン、フランチェスカ・ヘイワードほか
◆コピーライト:© 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.
◆全米公開: 2019年12月20日(予定)
◆配給:東宝東和
◆公式HP:https://cats-movie.jp/
◆公式Twitter:@catsmovie_jp (#映画キャッツ)
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◆公式Instagram:https://www.instagram.com/catsmovie_jp/
2020年1月24日(金)全国ロードショー