2017年よりスタートした、EXILE HIRO、SSFF & ASIA 代表の別所哲也、作詞家の小竹正人氏による、詩と音楽、映像を一つ融合させ新しい映画表現にチャレンジする短編映画プロジェクト、「CINEMA FIGHTERS project」の第3弾となる『その瞬間、僕は泣きたくなった』。「運命」と「奇跡」が生み出した出会いや、初恋を描く青春ラブストーリー、愛を知らないで育ったアウトローな男と、愛を乞うことで生き延びてきた娼婦の物語など、心に響くドラマで展開し、見るものを映画作品の世界へ魅了させる5つの物語。
これまで、ドラマ&映画『HiGH&LOW』シリーズや、映画『たたら侍』などで俳優としても活躍する小林直己、そして、今作で初演技、初の映画デビューを果たした今市隆二。共に、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのグループで活躍する(小林はEXILEも兼任)二人がショートフィルム作品に初挑戦した。「CINEMA FIGHTERS project」第1弾、第2弾ではグループとして楽曲での参加だったが、作品の主演として魅了する。小林は『海風』、今市は『On The Way』、それぞれ、作品への思いを語ってくれた。
― 今回、「CINEMA FIGHTERS project」に出演が決まった時のお気持ち、そしてそれぞれの役とどう向き合ったのかを教えてください。
小林直己(以下、小林):僕は、第1弾、第2弾では、グループ(三代目J SOUL BROTHERS)の楽曲でプロジェクトに参加し、あとはアンバサダーとしてイベントを盛り上げていましたが、役者として参加したのは今回が初めてですので、念願叶ったという気持ちです。そして、行定勲監督の作品は、ずっと観てきましたし、個人的にも大好きな監督の一人なので、ご一緒できてとても嬉しかったです。台本を読んだときは、蓮というキャラクターに共感できました。撮影に入る前に、監督と脚本家の方と食事をする機会があって、自分のパーソナリティーや、(作品中で)何にどう引っかかっているかということを話すことができたので、とても良かったです。
今市隆二(以下、今市):自分も三代目J SOUL BROTHERSとして、第1弾、第2弾ともに楽曲で関わらせていただきましたが、今回の第3弾で、初めて演技に挑戦させていただき、さらに自分のソロ曲を起用していただいたので、色んなことが重なって光栄でした。映画制作に入る前にプライベートで監督と二人で数回食事に行って、プライベートな話から仕事の事など色々お話をさせていただいたので、信頼関係を築いたうえで撮影に臨むことができました。初めての演技だったので、自分では色々準備していきたいという気持ちがあって「演技レッスンをしていったほうがいいですか?」と聞いたら、「全くしなくていいから」と言われて。「演技というより、そのままの隆二を撮りたいから」と言ってくださったんです。演じたのは30歳でフリーターの健太という役ですが、健太は自分と近いものがあって、演じてはいるんですが、演技をするというのではなく自然にそこにいるという感じでした。
― 確かに、自然体な感じがしました。ドキュメンタリーを観ているような、演技をしてらっしゃるけれど、素の今市さんを見ている感じもします。
今市:そう言っていただけると嬉しいです。
― 一方、小林さんはいつもの小林さんじゃないような、いや、本当はこういう部分があるのかな?と思わせるようなお芝居かと。演じられていかがでしたか?
小林:ヤクザと娼婦の二人が生きる世界の中で、その人間関係が炙り出されていくような瞬間だと思いましたし、行定監督が「今回は短編なので、ワンシーン、ワンシーン重ねていく毎に、希望とか人を愛することとか、何のために生きるのかを突きつけられていくようなシーンばかりを撮りたい。もし長編だったら全然違う撮り方をしている」と仰って、行定監督のアプローチの仕方を感じました。自分もこの2年くらいで芝居に対する取り組み方が変わっていったんです。そういったものをつぎ込んだ時に、その場にいたとき、自分がどう反応するのかが楽しみでもありました。相手役の秋山菜津子さんがとても素晴らしくて、お互いに引っ張りながら、引っ張られながら臨むことができました。そして、横浜という街に助けられましたね。
― 今市さんはご自分の歌をテーマにした映画に出演する気持ちはいかがでしたか?
今市:今回の「Church by the sea」という楽曲は、プライベートでも仲良くさせてもらっている小竹正人さんが歌詞を書いて下さり、小竹さんが知る素の自分を書いてくれました。だから、演技と同様に楽曲に対しても自然に取り組めたような気がします。
― お二人とも、いつもは三代目J SOUL BROTHERSとしてステージ上でパフォーマンスを披露されていますが、役者としての経験は生かされていますか?
今市:今回、役者として初めての作品なので、これを生かすことができるのかどうかはまだわかりませんが、今後も俳優活動といったらおこがましいですが、演技をする部分で何かを培っていったら、もっとパフォーマンスも変わっていくんじゃないかなと思います。
小林:何かを表現するということでは共通しているところがあると思うし、そういう欲求があるからこそ、たぶんこういう場所にいるのかなと思います。EXILE/三代目J SOUL BROTHERSというところは、ダンサーとして自分の欲求を突き詰めていき、みんなで夢を叶えていく場所なんです。その中で新しい表現方法として芝居というものに出会って、それまで言葉が使えなかった領域から、言葉を使う領域になり、広がりが大きくなったと思います。エンターテイメントでものを作っている中で、自分の中ではどうにもならないことが、芝居にすると急に新しい表現になり、踊りが変わったりすることがあるんです。例えば「花火」や「恋と愛」という2つの楽曲は芝居をしているような感覚で、踊っています。振り付けがセリフのような。セリフの行間に挟まっている物語をボーカルが音として5万人(のコンサート)の世界を導いてくれるので、それをビジュアライズするときに僕らは行間をどれだけ表現できるか・・・それは=芝居なんだなと。
― それぞれ、印象的なシーンがあったら教えてください。
今市さんはメキシコでロケをされたんですよね?
今市:そうなんです。自分自身も初めてのメキシコでしたし、初めての作品でメキシコロケができるなんて本当に恵まれていました。メキシコは凄くパワーのある街だったので、住んでいる方たちは生きる活力に溢れていたし、自分自身もパワーをもらいました。また行きたいです。画の迫力も凄いので、そこも見どころだと思います。
小林:“横浜”という言葉が歌詞にも出てくるので、キーワードになっています。小竹正人さんと行定監督の出会いの場所でもあるんです。横浜は港町なんですが、どこかほの暗い、出会いと別れの場所という感覚があって、それが監督も僕も同じ方向を向いていました。日常的によく見ている景色、自分がいる空間の隣にふと、こういう物語があるかもしれない。もしかしたら自分もそういう状況になるかもしれないし、その時に自分は何を選択するんだろう・・・ということをこの作品を通して考えてくださったら凄く嬉しいです。
― では、『その瞬間、僕は泣きたくなった』というタイトルにちなんで、最近泣きたくなったことはありますか?
今市:最近、直己さんやNAOTOさんから漫画を勧めてもらっていて、『BLUE GIANT』という漫画ですけど、10巻読み終えて5回はぐっときてますね(笑)。
小林:ニューヨークでアダム・ドライバーの舞台を観たんですが、本当に素晴らしくて。上手く思いを言葉にできない人を熱演されていて、泣けました。ああいう風に演じてみたいなぁと思いました。
― 『On The Way』、『海風』どちらも短編映画とは思えないほど内容の濃い作品だと思います。公開を楽しみにしています。
小林・今市:ありがとうございます。ぜひ皆さん、ご覧ください!
【小林直己(こばやし・なおき)プロフィール】
EXILE/三代目J SOUL BROTHERSのパフォーマーとして全国ライブツアーなど精力的にアーティスト活動を行う。
パフォーマー以外に役者としても活動し、舞台にも積極的に参加。劇団EXILE公演のほか、2013年2月より行われた「熱海殺人事件40years’ NEW」(つかこ うへい作・岡村俊一演出)で大山金太郎役を熱演。各方面より好評を得る。
2017年からは俳優として本格的に活動を始め、「たたら侍」(2017年)「HiGH&LOW」シリーズなどに出演。Netflixオリジナル映画「EARTHQUAKE BIRD」(2019年)の公開を11月15日に控える。日本ならず、アメリカにおいても俳優として活動の場を広げている。
【今市隆二(いまいち・りゅうじ)プロフィール】
2010年に開催された「VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~」に参加。登坂広臣とともに選ばれ、三代目J Soul Brothers のボーカルに決定。同年11月に「Best Friend’s Girl」でデビューを果たす。
2018年にはソロプロジェクトを始動し、4か月連続でデジタルシングルを配信、20万人規模となる自身初のソロアリーナツアーを成功させるなど、ボーカリストとして確固たる地位を築き上げている。映画は今作が初出演・初主演だが、観る者の感情に共鳴するような演技が冴えわたる。
<あらすじ>
『海風』
横浜のとある風俗街。この街を取り仕切るヤクザの蓮は、客からひどい扱いばかり受けていた中年の娼婦・蘭を気に掛け、一夜を共にする。
幼いころ親に捨てられた蓮は、蘭に母のような温もりを覚えた。
若いころから娼婦として生きてきた蘭もまた、蓮に離れ離れになった実の息子を重ねた。
孤独で傷つきながら生きてきた二人が互いの喪失感を補うかのように親密になっていったその矢先、ある事件が起きる。
『On The Way』
メキシコ移民のサポートをするNPO法人の母の代わりに、健太は仕方なく一人メキシコにやって来た。
スタッフのダニエルが話しかけても、健太はやる気を見せない。
移民センターには、様々な事情を抱え命がけでアメリカを目指す人たちが訪ねてくる。
今まで経験したことのない過酷な状況の人々と接し、健太は言葉を失う。
ある日、健太は歩いて国境を目指す人たちを車で送ろうとする。
反対するダニエルを押し切り、健太たちはセンターを出発したのだが…。
『その瞬間、僕は泣きたくなった -CINEMA FIGHTERS project-』
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
企画・プロデュース:別所哲也
コンセプトプロデューサー:小竹正人
配給:LDH PICTURES
クレジット:©2019 CINEMA FIGHTERS project
公式サイト:http://sonoshunkan.toeiad.co.jp/
【作品】
・「Beautiful」
監督:三池崇史/キャスト:EXILE AKIRA、蓮佛美沙子/楽曲:Crystal Kay「Beautiful」
・「魔女に焦がれて」
監督:井上博貴/キャスト:佐藤大樹、久保田紗友、松田るか/楽曲:琉衣「ライラック」
・「On The Way」
監督:松永大司/キャスト:今市隆二、パコ・ニコラス/楽曲:RYUJI IMAICHI「Church by the sea」
・「GHOSTING」
監督:洞内広樹/キャスト:佐野玲於、畑芽育、大西利空、結城アンナ/楽曲:LISA「ラストラブ」
・「海風」
監督:行定勲/キャスト:小林直己、秋山菜津子、嶺豪一/楽曲:Leola「海風」
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