Netflix映画『クレイジークルーズ』の配信記念船上イベントが、11月13日に行われ、W主演の吉沢亮、宮﨑あおいをはじめ、共演の吉田羊、安田顕と、瀧悠輔監督が登壇した。
本作は、エーゲ海に向かう巨大な豪華クルーズ船・MSCベリッシマを舞台に、船上で起きた殺人事件の謎に迫っていくミステリー&ロマンティックコメディ。
映画『花束みたいな恋をした』の脚本を手がけた坂元裕二のNetflix初作品となり、坂元とドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」でタッグを組んだ瀧悠輔が監督を務める豪華エンターテイメント。豪華クルーズ船でバトラーとして働く冲方優(うぶかたすぐる)を吉沢亮、ある目的を秘めてクルーズ船に乗り込んできた盤若千弦(ばんじゃくちづる)を宮﨑あおいがW主演で演じ、さらには吉田羊、菊地凛子、泉澤祐希、蒔田彩珠、長谷川初範、高岡早紀、安田顕など、超豪華個性派キャストたちが脇を固める。
この日の会場となったのは、約7000人が乗船可能な世界最大級のイタリア国籍の超豪華クルーズ船「MSCベリッシマ号」。総勢約200人のファンと共に開催されたスペシャルイベントを開催。本クルーズ船はコロナで実際の撮影は止む無く断念したものの、映画では実寸大で制作されたセットやVFX・CG技術によって再現され、本編の舞台にもなっている。
イベント前にはマジックショーも繰り広げられ、観客たちを映画の世界へいざなった。
キャスト&スタッフも初めて「MSCベリッシマ号」に乗船。吉沢は、「本来撮影で来るはずでしたが、1年半越しに乗船できたことを大変嬉しく思います」と感激の面持ち。宮﨑も「ここに来る途中の車から、ずっとビルだと思っていた建物が船でした(笑)。想像の何十倍の大きさに驚きました。本日やっと乗船できて、ずっとワクワクして浮足立っております」と満面の笑顔を浮かべた。
脚本を読んだ時の作品に対する印象について、吉沢は「坂元さんならではのユーモア溢れる中にも人間臭さ、人間の本質が見え隠れする凄く面白い脚本だと思いました。セリフも魅力的で、他の役のセリフまで言ってみたいと思うくらいでした」と当初から期待を持っていた様子。完成した作品を観て「面白かったです。船で撮影ができなかったのですが、CGや壮大なセットの力で、“乗ってるじゃん!”ってくらい凄い画になっていて、プールのある広場は“そのまんまじゃん!”と。違和感を感じさせない素晴らしい出来になっていました」と満足気。
宮﨑も「本当に自分のセリフもたくさん素敵なセリフがありましたが、菊地さんの藍那のセリフを筆頭に、個性豊かなキャラクターばかりだったので、皆さんがどう演じられるのか現場に入るのが楽しみでした。映画の中のキャストもみんなドレスアップしていて。エキストラの方一人ひとりまで衣装があってメイクもされていて、映っている世界観に嘘がないです」と、隅々までこだわった映画の魅力を語り、「実際の船で撮れたら良かったなという気持ちはありますが、セットだからこそ撮れた画もある。なによりも今日乗れたので良かったです」と笑顔を見せた。
そして、個性豊かなキャラクターが揃うなか、吉田は新人船長役として、安田はお金持ちの息子を熱演している。吉田は「頭脳明晰で帰国子女という、非常に華麗な経歴の持ち主で、新人船長として密着取材を浮かれ気味に受けている部分もあるのですが、彼女にとってのファーストプライオリティは、無事に航海を終わらせること。そのためには少しの難には目を瞑る、臭いものには蓋をする・・・というような、非常に真面目な船長なんです。そういう部分がお茶目に映ったら良いなと思いながら演じさせていただきました」と役柄を分析。「そして今回、船長ながら本日初乗船でございます(笑)。こんなに大きな船だったのかと、初めて責任感を感じさせていただくくらい、圧倒されました」と言って、会場の笑いを誘った。
安田も「医療界のゴッドファーザーの息子で、物語のキーを握っています。セリフも現場で色々考えて、その場のノリでやっちゃったことも多かったです。この作品は一つひとつのセクションに時間をかけてくださっていたので、現場の居心地が良かったです。リップも本物を40本も用意してくれて(笑)」と撮影を振り返りつつ、「完成した作品を観て、ここまでできるんだったら(本物の船に)乗らなくてもよかったんじゃない?って思いました。今回乗れなかったことは残念なことでしたが、逆にプラスに転じているんじゃないかと。時間をかけてきちんと撮れば、メイドインジャパンの作品も十分通用するんじゃないかと思いました」とその出来栄えに胸を張る。
現場の環境も素晴らしかったそうで、宮﨑は「ケータリングも本当に豪華で、経験したことないものでした。心のゆとりに繋がって、次の撮影のモチベーションになる。自分の撮影がなくなった日にクラフトサービスの女性に弟子入りして、一緒に手伝って働きました。フルーツ切ったり、ちゃんこを作ったり。それが1番幸せな日でした(笑)」と裏話も披露。
監督も「劇中では身勝手な人ばかり出てくるのですが、そんな方たちを嫌な風には捉えていなくて、いかにキュートに撮れるかというのが、ひとつのテーマでした。なので、衣装合わせの時に“みんなワガママでいてください”と伝えていたので、それこそ安田さんがその場のノリでやっていただけるのも非常に楽しく、すごく良いことだなと思っていました」と回顧した。
また、映画の中で印象的なシーンを問われると、吉沢は「宮﨑さんと2人で変装しているシーンで、菊地さんのお芝居が面白すぎて(笑)、映像で観ても最高で印象に残っています」と答える。宮﨑は「私はプールのシーンで吉沢さんと一緒に飛び込んじゃうっていうのが、青春映画のようなワクワクするシーンで気に入っています。あのあとに食べたスープがめちゃくちゃ美味しかったです(笑)」とニッコリ。
すると、安田は「吉沢さんと宮﨑さんの影絵のキスシーンですね」と言い、「やっぱり映画でお客さんが1番ときめくのはキスシーンだと思うんです。本当にこのシーンがお洒落だし、キュートだし、ドラマチックで良かったです。いいもん見たなと(笑)」と絶賛し、吉沢も「ギュンギュンしましたね」と照れ笑いを浮かべていた。
さらに、作品の内容にちなみ、リアルな旅先でのトラブル話を聞かれ、吉沢は「北海道のイベントに行くために、朝早い飛行機に乗るはずだったんですが、盛大に寝坊しまして、予定していた飛行機に乗れず、あまりにも時間がなくて、タクシーの中でメイクも着替えも全て済ませ、登壇の5分前に到着しました。でも、いつもの1.3倍くらい盛れていました(笑)」と告白。
安田は2つ挙げ、「23年ぐらい前に、ボディビルダーのケン・ヤスダさんという方がロサンゼルスにて、その人に会うという企画で現地に行ったのですが、ディレクターさんが地図を忘れてしまって、彼のジムの場所がわからない。とりあえずタクシーに乗っても見つからない。7~8時間経ってからTV局の方に連絡がつき、やっと見つかりました(笑)」、もう1つは「ブラジル・アマゾン川で九死に一生の話」と題し、「アマゾンは雨の量が凄いんです。雨のあとは満点の星空が広がっているんですが、7~8人規模の小さな船に乗っていたら、雨が降ってきてしまって、もう転覆しそうになって。転覆したら川の中にはピラニア、船を止めたら岸にはワニがいる・・・と言う状況で、なんとか走りつづけて、無事に辿りついた時はみんなで熱く包容しました」と驚きのエピソードを語り、会場を沸かせていた。
最後に吉沢は、「本当に素敵な面白い作品ができたと思っております。たくさんの方に観ていただきたいですし、この作品を面白いと思っていただけたら、SNSにあげたり、知り合いに勧めていただいたり、一緒にこの作品を盛り上げていただけたら嬉しいです」とアピール。宮﨑は、「コメディの部分も面白いですが、坂元さんが紡いだ言葉の中には深くて素敵なセリフもたくさんありますので、ぜひ隅々まで観て楽しんでください」と声をかける。
吉田は「衣装やセット、物語の仕掛けにも細部まで ものすごいこだわりが詰まっていますので、何度観ても楽しんでいただけると思います」と。安田は「身勝手やワガママな人がいっぱい出てきますが、みんな滑稽かつ可愛らしい。吉沢さんが演じたバトラーは登場人物の中で1番良い人です。人に気を遣う“良い人”と言われる人物がいかに素晴らしいことなのか、この作品に気づかせてもらえました」と述べ、監督は「とても楽しい作品に仕上がっていると思います。皆さん日常でつまらないことあったれ、夜2時間だけ現実逃避していただけたらと思います」と、メッセージを送りイベントを締めくくった。
■Story
豪華クルーズ船でバトラーとして働く冲方優(うぶかたすぐる/ 吉沢亮)は、乗客の理不尽なクレームに土下座も厭わず対応するその「プライドのなさ」を、新人船長・矢淵初美(やぶちはつみ/吉田羊)から評価されている。横浜からの出航直前、切羽詰まった様子でクルーズ船に乗り込んできた盤若千弦(ばんじゃくちづる/ 宮﨑あおい)。盤若は冲方に、お互いの恋人が密会していることを告げる。
42日間に及ぶエーゲ海ツアーに出航したクルーズ船・MSCべリッシマのデッキで、冲方と盤石は自分たちの不幸な境遇を嘆き合う。そんな矢先、2人はクルーズ船のプールで殺人事件を目撃する。交際中の相手から「なかったこと」にされてしまった冲方と盤若の二人は、目の前で起こった事件を「なかったこと」にさせないため、独自に捜査を始めるーー。
Netflix映画『クレイジークルーズ』
出演:
吉沢亮 宮﨑あおい
吉田羊 菊地凛子 永山絢斗 泉澤祐希 蒔田彩珠
岡山天音 松井愛莉 近藤芳正 宮崎吐夢 岡部たかし
潤浩 菜葉菜 大貝瑠美華 眞島秀和 林田岬優 光石研
長谷川初範 高岡早紀 安田顕
スタッフ:
脚本 坂元裕二
監督 瀧悠輔
音楽 村松崇継
撮影 谷川創平
美術 花谷秀文
照明 李家俊理
V F X 牧野由典
スタイリスト BabyMix
ヘアディレクター 松浦美穂
助監督 李相國
エグゼクティブプロデューサー岡野真紀子
プロデューサー 有重陽一 深津智男
制作プロダクション:日活 / ジャンゴフィルム
企画・製作 Netflix
11月16日(木)よりNetflixにて世界独占配信
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/クレイジークルーズ
Netflix (ネットフリックス) について
Netflixは、190以上の国や地域で2億3,300万人の有料メンバーが利用するエンターテインメントに特化した世界最大級の動画配信サービスの一つです。各種受賞作を含む幅広いジャンルのシリーズや映画、ゲームなどを多くの言語で配信しています。
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