映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』 の初日舞台挨拶が、6月30日、東京・新宿テアトルにて行われ、伊藤沙莉、竹野内豊、北村有起哉、久保史緒里(乃木坂46)のキャスト陣と、内田英治監督、片山慎三監督が登壇した。
『ミッドナイトスワン』の内田英治監督と『岬の兄妹』『さがす』の片山慎三監督がタッグを組んだ本作は、新宿・歌舞伎町にある小さなバーのカウ ンターに立ちながら、「新宿探偵社」として の顔も持つ女マリコ(伊藤沙莉)が、ある日 FBI を名乗る 3 人組から「歌舞伎町に紛れ込んだ宇宙人を探してくれ」という依頼 をうけ、恋人の自称忍者 MASAYA(竹野内豊)の協力のもと宇宙人に迫ってゆく、ブラックユーモア溢れる、過 激で少しだけアダルトな異色の探偵エンタメ。
また、第 40 回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で「ホワイト・レイヴン・アワード」受賞、第 43 回ポルト国際 映画祭でも「観客賞」を受賞するなど、海外からも賞賛の声が多く寄せられ、注目を集めている。
伊藤と内田監督が「海外の映画祭に行こう」と話していたのがきっかけで本作の制作がスタートしたとのことだが、伊藤は映画の公開を喜びつつも「(海外の映画祭には)1つも行けてないです」とちょっぴり不満げ。内田監督は「明後日から片山監督と行ってきます」とニヤリ。片山監督も「気楽に楽しんで観ていただける作品なので、(海外の)反応が楽しみです」と笑顔。伊藤にはその報告がお土産となりそうだ。
一方、自称・忍者役を演じた竹野内は「忍者は初めて演じたので、役のために何か準備したというより、ぶっつけ本番でした。現代劇で忍者ってどういうこと!?と思ったけど、とても楽しませていただきました」とニッコリ。伊藤から「初日に竹野内さんがサンドイッチマンの姿であの顔で現れたとき、似合うのが不思議でしたね。『なんでも似合っちゃうんだな』と衝撃的でした(笑)」と言われ、苦笑いする竹野内だった。
伊藤との共演を、竹野内は「沙莉ちゃんが現場を和ませてくれていた。いつもニュートラルな方。緊張しながら途中から現場に入ったんですが、自然に溶け込んでいくことができて、とてもいい撮影現場でした」と伊藤の人柄に触れ、撮影を振り返っていた。
北村も今回伊藤とは初共演となったが、「間違いなく、話しずらい人ではない。彼女の距離感というか、まとっているオーラがふわっとしていて話しかけやすい魅力の持ち主。楽しく撮影させていただきました」と伊藤の感謝する。
そんな北村は、行方不明の娘を探す落ちぶれヤクザ・戸塚六平役を演じ、「最近は“冴えない”とか、“パッとしない”役ばかり。今度は“落ちぶれた”なので、そのままやればいいなと思って・・・・(笑)」と、自然体で臨んだ様子。内田監督も「魅力的な落ちぶれ感を出してくれました(笑)」と称えた。
ホスト狂いのキャバ嬢・綾香を演じた久保も伊藤の優しさと気遣いに救われたと話すと、伊藤は久保について「こんなに可愛いのに、役に入ると切ない子になる。まとう雰囲気や空気感が“幸薄くなる”ところが素敵だなと思って。もっと(久保のことを)知りたいなと感じました」と述べ、久保も思わず笑い出す始末。「グループ活動しているなかでも“幸薄い”とか言われているので、それを感じ取っていただければ(笑)」と笑顔で話した。
また、マリコが探偵であることにちなみ、「もし主人公マリコに探偵をお願いするなら、どんな依頼をお願いするのか?」を問うと、片山監督は「マリコに死生観を聞いてみたい」、内田監督は「自分の進むべき道を教えてほしい」、久保も「今後アイドルとしてどう進んでいったらいいのか」と、ディープな質問が続く。
すると、北村は「新宿の街が好きなんですが、よくホストの宣伝カーが走っていますが、あれはどこからきて、どこに帰っていくのかマリコに尾行してほしい」と聞き、竹野内は「“つちのこ”を探してほしいです」と答え、会場を沸かせた。当の伊藤は「SNSとかで尖った発言をする人たちを見つけてほぐしてあげてほしい」と優しい答えが返ってきた。
最後に久保が「心の中の隙間みたいなものを感じて、何かを考えるきっかけになれば」と作品をアピール。北村は「この映画は一言では言えないような作品。ディープでカオスで、ヤミ鍋のような初めて味わうような映画です」と例える。竹野内は「想像がつかない映画だと思いますが、感じ方は人それぞれ。皆さんの感想が楽しみです」と声をかけると、伊藤も「いつも話していますが、私はエゴサーチをすぐするので、この舞台挨拶が終わってからもすぐ見ます。ぜひ、言葉にして、いろんな方に伝えていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。
『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』
伊藤沙莉
北村有起哉 宇野祥平 久保史緒里(乃木坂46) 松浦祐也
高野洸 中原果南 島田桃依 伊島空 黒石高大
真宮葉月 阿部顕嵐 鈴木聖奈 石田佳央
竹野内豊
監督:内田英治 片山慎三
脚本:山田能龍 内田英治 片山慎三
音楽:小林洋平
主題歌:Da-iCE 「ハイボールブギ」
製作:「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会(東映ビデオ S-SIZE Alba Libertas 吉野石膏)
制作プロダクション:Libertas
配給:東映ビデオ
©2023「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会
公式サイト:detective-mariko-movie.jp
全国公開中!