4月21日、東京・テアトル新宿にて、映画 『ディストラクション ・ ベイビーズ』の完成披露舞台挨拶が行われ、主演を務める柳楽優弥をはじめ、共演の菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎と、真利子哲也監督が登壇した。
東京芸術大学大学院修了作品『イエローキッド』で話題を呼び、国内外から大注目の新鋭監督・真利子哲也のデビュー作となる本作は、脚本、キャストともに、日本の映画界を担う若き才能が集結した今最も旬にして刺激的な青春映画。
愛媛県松山市を舞台に、物の怪に憑かれたように喧嘩を繰り返す主人公・泰良と、彼に近づく若者らがウイルス感染したかのように欲望と狂気を覚醒していく姿を描く。
柳楽にとって「参加してなかったら、悔しくて嫉妬していた」というほど思いれの強い本作。「僕の代表作の一つにしたいという気持ちで演じました」と語ると、「（映画界の）世代交代です！」と高らかに宣言。「チームワーク、ハンパじゃないです！」と言って、5人で肩を組んだ。
そんな柳楽を菅田は、「柳楽くんは本当に怖かった。普段はフレンドリーでふわふわしているけど、お芝居だとわかっているのに、怖い人と思えるのは凄い！めっちゃ怖いやん。イメージ以上に大きい人」と絶賛。“世代交代”についても、「僕らの目指すところですから」と力強く賛同。
人生初めて髪の毛を染めたという小松は、「別の人を演じられると思い、気合が入りました」と新しい自分の発見に目を輝かせる。菅田に殴られるシーンでは「気を遣ってもらうのが嫌だったので、菅田さんに『当ててください』と言ったら、『もちろん当てるつもりだった』と言われました（笑）」と苦笑い。それを受けて、菅田は「相当痛かったと思うんです。そのあと、僕がやり返されるシーンがあったんですが、これが人生でいちばん痛かった」と告白。「骨がきしんだことある？」と柳楽たちにも訴え、会場を沸かせた。
終盤には、劇中で演じる“何かに抗い闘い続ける”キャラクターたちの象徴として、＜誓いのナックル（拳）＞の型取りを披露。ステージ上に粘土のプレートが置かれたテーブルがセットされ、観客の掛け声でいっせいに型取りに挑んだ5人。
最後に、柳楽が「バイオレンスな暴力描写がすごく多いんですが、そこを切り取ればもちろん好き嫌いはあると思う。でも、これを劇場で公開されることに深いメッセージがあるような気がします。ぜひ多くの方に観ていただいて、『考えさせられる映画って、面白いじゃん』と思ってもらえたら嬉しいです」とアピール。真利子監督も「『こういう映画があるべきだ』と、みんなで一致団結して手探りで作りました。その思いと熱量が伝わればいい」と挨拶し、舞台挨拶を締めくくった。
『ディストラクション・ベイビーズ』
監督・脚本：真利子哲也
脚本：喜安浩平
音楽：向井秀徳
出演：柳楽優弥 菅田将暉 小松菜奈 村上虹郎 池松壮亮 北村匠海 三浦誠己 でんでん
公式サイト：http://distraction-babies.com
©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会
5月21日（土）より、テアトル新宿ほか全国公開！
