映画『ディストラクション・ベイビーズ』の初日舞台挨拶が、5月21日、東京・テアトル新宿にて行われ、キャストの柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、監督の真利子哲也が登壇した。
新悦・真利子哲也監督の商業映画デビュー作となる本作は、愛媛県松山市を舞台に、物の怪に憑かれたように喧嘩を繰り返す主人公・泰良と、彼に近づく若者らがウイルス感染したかのように欲望と狂気を覚醒していく姿を描く驚異の衝撃作。『桐島、部活やめるってよ』の喜安浩平と真利子が脚本を手がけた完全オリジナル作だ。
立ち見席も出るほどの大盛況ぶりに、柳楽は「緊張しています。才能と魅力あふれるキャスト・スタッフとに一つの映画をしっかりと作ることができて感動しています。満席ということで良い形で幕があげられました」と挨拶。
真利子監督も、「愛媛、松山で撮影してようやくたどり着きました。やりたかったキャストと題材で完成し、みなさんに観ていただけて嬉しいです」としみじみ。上映後の拍手を舞台裏で聞いて、「何が起こったんだろうと思いました」と感無量の表情を見せた。
脚本を初めて読んだ時の感想を、「なんで喧嘩しているのかとか全然わからなくて、好奇心と興味が湧きました」と役者魂を掻き立てられた様子の柳楽。「ただ、こんな顔で歩いていたので、街の人に絡まれないか心配でした」と苦笑い。
各界著名人から絶賛コメントが続々と寄せられている本作。俳優の山田孝之が公式サイトに「彼の芝居はズバ抜けていて、こんな緻密で繊細なこと俺はできていないなと思う。柳楽優弥ってマジですげーよ。」とコメントが寄せられたことも伝えられると、柳楽は山田に「ありがとうございます」と返したという。すると山田から「『（勇者）ヨシヒコ』（山田主演ドラマ）出ないの？」と返ってきたと裏話を明かし、会場を沸かせた。
泰良の弟・将太役を演じ、この日、自作の衣装で登場した村上は、柳楽の印象を「今では僕の引っ越しとか手伝ってくれて、最高のアニキです」と語るも、「初めて会った時は役に入りきっていて怖かった。共演できて嬉しかったけど、怖かったです…」と告白。また、「劇中で使用する伊予弁が難しかった」と吐露。「親が関西人で関西弁はしゃべれるんですけど、やっぱり全然違って」と話すと、大阪出身の菅田も同意し柳楽に視線を向けるも、柳楽は「俺（劇中で）全然しゃべってないんだわ」と返し、会場の笑いを誘う一幕も。
“今だから言える本音”を聞かれた小松は、「撮影中、菅田さんが嫌いでした」と激白。「ただただ暴力を振るわれて……裕也（菅田）ももちろんなんですけど、菅田さんも･･･」の言葉に、菅田が「俺も凄く蹴られましたよ、笑顔で(笑)」とちょっと焦って答えると、小松は「いい意味で遠慮しないで全力でやれたのでよかったです」とニッコリ。「笑顔でしゃべれるようになったね。良かった～」と胸をなでおろす菅田。終始、笑いの絶えない舞台挨拶となった。
映画『ディストラクション・ベイビーズ』
監督・脚本：真利子哲也
脚本：喜安浩平
音楽：向井秀徳
出演：柳楽優弥 菅田将暉 小松菜奈 村上虹郎 池松壮亮 北村匠海 三浦誠己 でんでん
公式サイト：http://distraction-babies.com
©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会
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