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西島秀俊「あの現場にまた戻りたい!」映画ロングランヒットに感謝! 三浦透子はオスカー像を手にして笑顔!岡田将生はジェーン・カンピオン監督に「バットボーイ!」と言われ苦笑い! 『ドライブ・マイ・カー』凱旋舞台挨拶

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映画『ドライブ・マイ・カー』が第94回アカデミー賞®の国際長編映画賞を受賞したことを受け、4月5日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて凱旋舞台挨拶を行い、西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいかの主要キャストと、濱口竜介監督が登壇した。

映画賞の最高峰と謳われる第94回アカデミー賞®が、3月27日(現地時間)に米LAドルビー・シアターで開催され、西島秀俊主演、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞。日本作品による国際長編映画賞(旧称:外国語映画賞)受賞は、2009年開催第81回で受賞した滝田洋二郎監督作『おくりびと』以来の快挙となる。

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濱口監督は「(作品名を呼ばれたときは)頭の中が真っ白になるということはこういうことなのかと思いました。そして、気持ちを落ち着かせて壇上に出て行ったのですが、スピーチはできるだけ短くしたいと思っていたので、冒頭部分は英語で・・・と思っていたら冒頭部分で終わって(終了したように)なってしまって(笑)。でも、そのあとその場にいた俳優さん、そして三浦さんに感謝を伝えられて良かったです」と、ちょっとしたアクシデントも笑顔に変え、受賞式を振り返った。

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受賞式に同席していた西島は「本当に嬉しかったですね。スピーチをするプレッシャーもあったと思ってドキドキしながら(壇上を)見ていました。英語でスピーチもされて会場の全員に凄く気持ちが伝わっているのを僕も感じたので非常に感動しました」と興奮ぎみに語る。

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岡田は「嬉しくて、体が勝手に動いて監督を抱きしめていました。皆さんの名前を言ってくださってウルッとしてしまいました」と感動の面持ち。

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霧島は「本当にドキドキしていたんですが、『ドライブ・マイ・カー』と言われた瞬間に嬉しくて。万歳したかったんですが、ピョンピョン跳ねて喜んでいました。監督と西島さん、岡田さんが抱き合っていたのが微笑ましかったです。監督のスピーチも感動的でしたし、本当に凄いことなんだなと思います」と述懐。

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一方、受賞式には参加することができなかった三浦は「私も嬉しかったです。私もですが、周りの方々も感動してくださって、ありがたかったですね。私も不思議な経験というか、凄く素敵な時間を経験させてもらいました。きっと家族が私のことをテレビで見るときにこういう気持ちなんだろうなと思いましたね(笑)」と喜びを口にした。

他にも監督は「スティーブン・スピルバーグ監督から『素晴らしい映画だ。この映画にふさわしい賞だ』と言ってもらって夢のようでした、こんなことがあるのか!と」と興奮を隠せない。

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西島も「ポール・トーマス・アンダーソン監督も『ドライブ・マイ・カー』が素晴らしかったとおっしゃってくれたし、ジェーン・カンピオン監督は岡田くんのことを『バッドボーイ!』って言っていましたね(笑)」と明かすと、役がらからそう言われた岡田も苦笑いしつつも嬉しそう。

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「楽屋裏に入ったら、ウィル・スミスさんやビル・マーレイさんが歩いていたり、アル・パチーノさん、フランシス・フォード・コッポラさん、ロバート・デ・ニーロさんが準備されていたりとか・・・」と監督。西島は「(その場にいて)不思議に緊張しなかったです。アンソニー・ホプキンスに『おめでとう』と言ってもらって写真を一緒に撮ってもらいました」と少年のような笑顔をみせ、世界の映画人との交流を存分に楽しんだ様子。

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受賞式に映る仲間たちを観て、三浦も「誇らしかったです」と胸を張る。
そこで壇上にオスカーが登場し、監督や西島が「本当に重い」と口々に感想を述べると、ここで一人まだ手にしていない三浦がオスカーを握ることに。笑顔でポーズを取り、感動の一瞬となったが「そんなに重くないですね(笑)。皆さんが『重い、重い』って言うから構えちゃった(笑)」とお茶目に笑った。

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昨年8月20日に公開し、現在もロングランを続ける本作。監督は「自分が作った作品がこんなことになり、驚いています。それも映画を観てくださるお客様のおかげです」と感謝。岡田も「世界の方にも認められて誇らしく思います。もっとたくさんの方に観ていただきたい」と吐露。西島は「映画に携わる者として本当に嬉しいです。ゆっくりゆっくり伝わるものなんだなと。幸せなことです」としみじみ。さらに「素晴らしい現場でした。戻れることなら戻りたい、もう一度。そう思える現場でした」と思いを馳せ、「この映画は観客のみなさんに育てられている映画です。またこの登場人物たちに会いに来てください」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

カンヌ受賞_本ビジュアル_『ドライブ・マイ・カー』

★『ドライブ・マイ・カー』
妻との記憶が刻まれた車。孤独な二人が辿りつく場所――。
俳優であり演出家の家福は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく――。
原作は、村上春樹による珠玉の同名短編小説。この作品に惚れ込み映画化を熱望、自ら脚本も手掛けるのは、いま世界が最も熱い注目を寄せる気鋭・濱口竜介監督。カンヌ映画祭コンペティション部門に選出『寝ても覚めても』、ベルリン映画祭で銀熊賞受賞を果たした短編集『偶然と想像』、脚本を手掛けた『スパイの妻』がヴェネチア映画祭銀獅子賞に輝くなど、国際的な舞台でその名を轟かせてきた。 主演を務めるのは日本映画界に欠かせない名優、西島秀俊。みさきを三浦透子が演じるほか、岡田将生、霧島れいか、と実力派俳優陣が集結した。

【ストーリー】
舞台俳優であり、演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく…

西島秀俊
三浦透子 霧島れいか
パク・ユリム ジン・デヨン ソニア・ユアン
ペリー・ディゾン アン・フィテ 安部聡子
岡田将生

原作:村上春樹 「ドライブ・マイ・カー」 (短編小説集「女のいない男たち」所収/文春文庫刊)
監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介 大江崇允
音楽:石橋英子
製作:『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント、ビターズ・エンド
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:ビターズ・エンド
©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

公式サイト: http://dmc.bitters.co.jp/

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