映画『グッバイ、ドン・グリーズ！』の公開記念舞台挨拶が、2月19日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、声優の花江夏樹、梶裕貴、村瀬歩、花澤香菜と、いしづかあつこ監督が登壇。さらに、主題歌を担当した[Alexandros]がスペシャルゲストとしてとしてサプライズ登場し、イベントを盛り上げた。
世界中で絶賛された大ヒットTVアニメ「宇宙よりも遠い場所」を手掛けた、いしづかあつことMADHOUSE、キャラクターデザイン・吉松孝博にオリジナル劇場アニメーション『グッバイ、ドン・グリーズ！』は、少年たちの奇跡のような出逢いの物語。誰もがあの時期に感じた痛みや喜びが、ユーモラスにも瑞々しく描き出される。いつもと違う夏休みから始まる冒険の果てに、ロウマたちがたどり着くのは、炎と氷の国・アイスランド。自らを見つめ、世界を超えて、その先で手にしたものとは……。
主人公のロウマを花江夏樹が演じ、”ドン・グリーズ”の仲間・トト役を梶裕貴、ドロップ役を村瀬歩、ロウマの憧れの同級生・チボリ役を花澤香菜が務めた。
昨日公開された本作だが、花江は「映画監督の堤幸彦さんが早くも作品をご覧になったそうで、『凄く感動した。こういう作品に出会いたかったんだ』とメッセージが送られてきました」と明かし、反響の大きさに監督はじめ、キャストたちも大喜び。
「演じた役を通して本作からどんなメッセージを感じ取ったか？」を問われると、花江は「なかなか一歩を踏み出せないロウマが、トトとドロップの出会いから何かを感じ、チボリちゃんという一歩先を進んでいる存在に惹かれながら、だんだん自分のやりたいことを見つけ出していく少年。初登場時と最後のほうでは精神的な成長が感じられますあったと思う。僕もそれを感じながら演じていました」とコメント。
梶は「いろんな捉え方がある作品で、それぞれご覧くださった方が感じ取ったものが全てだと思います。物の見方は1つではないし、世界は自分が思っているより大きいものなんだと感じました。学生の時はどうしても活動範囲や人生の規模は家庭や学校に絞られているけれど、そこを一歩飛び出すとそれまで見えてなかったことが見えてくる。色んな感じ方捉え方を経て、新しいスタートを切ることができる。年齢、世代を問わず学べる作品になっていると思います」と答え、作品をアピール。
村瀬は「ドロップの宿命、背負ったものはとてもヘビー。それでもドロップは自分のやりたいことに向かって頑張る姿を見ていて、人生の儚さと充実感にエールをもらいました。背中を押してもらえる、もう一度観たくなる人の気持ちにつながった作品。僕も新しいことにチャレンジしてみようと思いました」と。
花澤は「チボリちゃんは自分の宝物（カメラ）を見つけて自分の夢に向かってキラキラ輝いている。でも、来場者限定の小冊子にチボリちゃんの家庭の裏話が書かれているんです。彼女にも色々なことがあったのだけれど、ロウマくんから与えてもらったものもたくさんあるんです。私もこれまで色々な方に支えてきてもらったんだなと共感することがありました」としみじみ。
監督も「１つの言動、１つのキャラクターを色んな方向から見られる。見かたを変えるだけど凄くポジティブに捉えることができるように、新しいメッセージをたくさん入れようと思っていました。二度目また観たいという興味を抱いていただけることは本当にありがたいです」と述べ、狙い以上の作品の出来栄えに満足気。
花江は「この映画は日常的な会話がとても多いんです。自分の学生時代の友達を思い出しました。小気味いいテンポ感が演じていても楽しかった。ふとした子供から言われる言葉に突き刺さるところもあって、『敷かれたレールの上は歩いちゃいけないよな』というセリフが印象に残っています」と吐露。
ここで、主題歌「Rock The World」を担当した[Alexandros]がサプライズで登場。花江は「公開前に洋平さんとご飯に行きまして･･･。親睦を深めるために共通の友人の花澤さんのご主人（小野賢章）さんと一緒にですが(笑)」と告白。洋平さんとは映画の話をたくさんしてたくさんお勧めを教えてもらいました。この間は”川上賞2021年”みたいなものが送られてきました(笑)」と明かし、川上を照れさせる。
主題歌について、川上は「タイトルは“ぶちかませ！”と言う意味ですが、『物事はと捉え方一つでなんとでもなるんだよ』というテーマにしました。夢ってそんなに遠く離れていなくて掴めるんだということを自分の人生の中でも感じていたので、それを歌詞に散りばめました」と、楽曲への思いを口にした。
また、映画のテーマの１つでもある「人生を変える」ということにちなみ「人生を変えた出会いや出来事は？」という質問も。川上は「メンバーですね」と即答。「この出会いによって、僕の人生が楽しいものになり刺激的なものになっていると思います」と感慨深げ。
花澤は「『宇宙よりも遠い場所』という作品があるんですが･･･、観たことある人は？」と観客に声をかけると、登壇している川上も大きく手をあげ、花澤は「本当ですか～？嬉しい！」とテンションあがりまくり。「キャラクターと同じ時間を刻んでいるという実感があったんです。こういう感覚で作品に臨みたいと思いました」と続け、村瀬は「僕は芝居を始めてから社会性を得た感じです。だから、今13歳くらいですね(笑)」と言って、会場を湧かせる。
梶も芝居が人生を変えたきっかけだと言い、「高校生のときに、同じ夢を持つ友達に出会えたこと。その友達がオーディションがあることを教えてくれて、自分の今があるんです」と振り返る。一方、花江は「梶さんですね」とキッパリ。「事務所に入ったときに、マネージャーさんから『お前はうちの事務所の梶裕貴になれ！』と言われたんです。その当時から梶さんはめちゃくちゃ売れていていたのですが、自分の中には『ふざけんじゃねーぞ』という反骨精神もあった。でも、梶さんを知っていくうちに『なんだ、この凄い人は！』と思うようになっていきました。それから共演するようになって、自分は違うんだという気持ちと梶さんから少しでも吸収してやろうという二人自分が戦っていました。いまでは梶裕貴さんは花江夏樹じゃないという結論にいたりましたが･･･」と言って笑った。
花江の言葉に梶は「嬉しいです。僕こそ、一緒にやらせてもらって勉強になることがたくさんあります。これからもよろしくな！」と笑顔を見せていた。
最後に花江が「この作品は観る方によって色んな感じ方ができると思います。1つ1つのシーンに背中を押してもらえるような、心が温かくなる、未来が明るくなるような作品です。この作品を観た皆さんの宝物になるようにいてくれたら嬉しいです。何度でも観てください」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『グッバイ、ドン・グリーズ！』
【あらすじ】
東京から少し離れた田舎町に暮らす少年・ロウマ。周囲と上手く馴染むことができないロウマは、同じように浮いた存在であったトトと二人だけのチーム“ドン・グリーズ”を結成する。
その関係はトトが東京の高校に進学して、離れ離れになっても変わらないはずだった。「ねえ、世界を見下ろしてみたいと思わない？」高校1年生の夏休み。それは新たに“ドン・グリーズ”に加わったドロップの何気ない一言から始まった。
ドロップの言葉にのせられた結果、山火事の犯人に仕立て上げられてしまったロウマたちは、無実の証拠を求めて、空の彼方へと消えていったドローンを探しに行く羽目に。ひと夏の小さな冒険は、やがて少年たちの“LIFE”(ルビ：生き方)を一変させる大冒険へと発展していく。
【イントロダクション】
その感動は世界へ―─。
日本を飛び越え、世界中で絶賛された大ヒット作『宇宙よりも遠い場所』を手掛けたいしづかあつことMADHOUSEによる最新作『グッバイ、ドン・グリーズ！』。
本作で描かれるのは、少年たちの奇跡のような出逢いの物語。誰もがあの時期に感じた痛みや喜びが、ユーモラスにも瑞々しく描き出される。少女たちが南極大陸を目指した『宇宙よりも遠い場所』と同じく、今回の舞台も日本だけにとどまらない。いつもと違う夏休みから始まる冒険の果てに、ロウマたちがたどり着くのは、炎と氷の国・アイスランド。自らを見つめ、世界を超えて、その先で手にしたものとは……。
『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』でも話題を博したいしづかは、今回が劇場オリジナル作品初監督で脚本担当。また、キャラクターデザインには、『宇宙よりも遠い場所』でもいしづかとタッグを組んだ吉松孝博。声の出演には、花江夏樹、梶裕貴、村瀬歩、花澤香菜など実力・人気を兼ね揃えた声優陣が集結。主題歌を[Alexandros]が担当。運命的なめぐり合わせをきっかけに、物語においても、映画作りにおいても、〈ドン・グリーズ〉は小さな場所から大きな世界へ広がり、新たなステージを目指すこととなる。
誰もが共感できて、誰もまだ触れたことのない世界。本作で描き出される冒険が、少年たちのこれまでとこれからだけでなく、観る人の物語観と人生観も今とは違ったものにしていく。2022年、あなたの“LIFE（ルビ:生き方）”を変える新たなアニメーションが誕生する。
花江夏樹 梶 裕貴 村瀬 歩
花澤香菜 / 田村淳 指原莉乃
監督・脚本：いしづかあつこ
キャラクターデザイン：吉松孝博
アニメーション制作：MADHOUSE
主題歌：[Alexandros] / 「Rock The World」
配給：KADOKAWA
製作：グッバイ、ドン・グリーズ！製作委員会
©Goodbye,DonGlees Partners
公式サイト：https://donglees.com/
大ヒット上映中！
