映画『ファミリア』の完成披露上映会が、11月22日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の役所広司をはじめ、共演の吉沢亮、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島出監督が登壇した。
本作は、国籍や育った環境、話す言葉などの違いを超えて、大切な人と共に生きていきたいと願う人々の姿を描き出す。山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治を役所広司、赴任先のアルジェリアで出会った女性との結婚が決まった誠治の息子・学を吉沢亮、そんな父子に助けられた傷ついた在日ブラジル人の若者・マルコスたちには、実際に日本で暮らすブラジル人の若者をオーディションで抜擢。他にも佐藤浩市、MIYAVI、松重豊、中原丈雄、室井滋ら日本映画界を代表する豪華キャストが、名匠・成島出監督のもとに集結した。
成島監督とは、映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(2011年)以来、10年ぶりにタッグを組むこととなった役所は「『この10年間、何をしていたんだ?』と監督に言われないように頑張らなければと思いました」と微笑む。「現場はいい雰囲気のスタッフ、キャストで、吉沢くんをはじめフレッシュな若者たちとの仕事は楽しかったですね」と振り返り、「でも、やっぱり親父グループの佐藤浩市さんと一緒のシーンは落ち着いた気持ちになりました」と苦笑いした。
役所の息子役を演じた吉沢は「役所さんとご一緒して凄く嬉しかったです。いつかはご一緒させていただきたいと思っていた方。物語も素晴らしいですし、役所さんとお芝居ができるということも、この作品に参加させていただけたことの重要な1つでした。凄く緊張しましたが、とても楽しみにしていましたし、実際にお芝居をして学ばせていただいたところがたくさんありました」と感慨深げ。「役としての佇まい、役の人間がそこに存在している。普段のこの人の日常がこれなんだという説得力が凄まじかった」と、役所との共演で得た学びを吐露。
その言葉に、役所は「立派な息子ですよね。お父さんのことを褒めてくれて(笑)」とニッコリ。そんな“息子”吉沢を、役所は「自然にそのシーンに入ってきて、一緒に会話をする。自然にそこに存在してくれるので、(自身が演じた)誠治として、役にはいっていくことができました」と称える。
ろくろを回すシーンにも言及し、「僕は難しくて苦労したのに、吉沢くんは大河ドラマ(の撮影)であまり練習できなかったのに、いざやるとけっこう達者にやるんです(笑)」とエピソードを明かすと、吉沢も「大変でした(笑)」としつつ、「僕もあまり練習できなかったんですが、先生の方に教えてもらって頑張りました。ぜひ注目していただきたいです」とアピールしていた。
また、オーディションで選ばれたサガエルカスらの演技は、“演技”の域を超えたリアリティーと瑞々しさを放っている。在日ブラジル人・マルコスを演じたサガエルカスは、「役所広司さん、吉沢亮さん、佐藤浩市さんなど、これまでテレビの向こう側でした見たことがなかった人たちと映画に出られるとは本当に想像もしていなかったです」と興奮を隠せない。それでも「練習ではどうしてもうまくできなくて悩みながら本番に臨んだのですが、いざ役所さんの前に立ったら、自然と役の気持ちに入ることができて、自然と涙が出た。役所さんの力って本当に凄いなと思いました」と初めての映画出演を述懐。
アリまらい果が「一生懸命やらなければいけないと思った。役所さんと吉沢さんは(カメラが回っていない時も)色々話かけてくださって、私たちが現場に居やすいようにしてくださって。愛の溢れる現場でした」と笑顔を見せると、吉沢も「優しかったよね・・・」と微笑み返す。
シマダアランは「初めての演技で緊張しましたが、皆さんに支えていただき、やり切ったと思います」と自信たっぷりに語り、スミダグスタボは「役者として夢のようでした。感謝の気持ちでいっぱいです。ブラジル人代表として映画に出ることができて嬉しかったです」と充実感を覗かせていた。
成島監督は「彼らは普段は工場で働いているんです。そんなリアリティーを映し出すことができた」と満足気。
映画はポルトガル語や英語も飛び交かっているが、バーベキューシーンに話が及ぶと、役所は「現地の方々、ブラジル人の皆さんも協力してくださって楽しく撮影できました。本当にありがたい現場でした」と回顧する。ワケドファジレが「役所さんがポルトガル語で会話してくださって。ビックリしました。話せるんだ!って」と話すと、「単語だけですよ」と照れる役所。吉沢は「英語でコミュニケーションをとっていた?」とMCに聞かれると、「はい!・・・ウソです(笑)。(英語のセリフは)大変でした」と笑い飛ばしていた。
最後に監督は「それぞれが役を演じきってくれた。経験がないながら怖いもの知らずというか、上手い下手はない、思い切ってやればいいと勇気を持って頑張ってくれました」と、ブラジル人キャストにあらためて感謝し「今日はみんないい子ですが、野良犬みたいだけど、どうにも可愛いところがスクリーンに出ていると思います」とPR。役所が「それぞれが生き生きといい仕事をしていると思います。現場では僕と吉沢くんは置いてけぼりになっていましたね。監督は僕たちは見ていないんじゃないかと思うくらい(笑)。新人さんたちに愛情を持って見守っていましたので、そのへんも含めて映画を楽しんでいただければ」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『ファミリア』
【STORY】
山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治(役所広司)のもとに、アルジェリアに仕事で赴任している学(吉沢亮)が婚約者ナディアを連れて一時帰国。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に誠治は反対する。一方、誠治が住む隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアをある悲劇が襲い・・・・・・。
監督:成島出
役所広司
吉沢亮 / サガエルカス ワケドファジレ
中原丈雄 室井滋 アリまらい果 シマダアラン スミダグスタボ
松重豊 / MIYAVI / 佐藤浩市
製作委員会:木下グループ フェローズ ディグ&フェローズ
制作プロダクション:ディグ&フェローズ
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://familiar-movie.jp/
Twitter@familia_movie
©2022「ファミリア」製作委員会
映倫:PG12
2023年1月6日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
が登壇した。
本作は、国籍や育った環境、話す言葉などの違いを超えて、大切な人と共に生きていきたいと願う人々の姿を描き出す。山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治を役所広司、赴任先のアルジェリアで出会った女性との結婚が決まった誠治の息子・学を吉沢亮、そんな父子に助けられた傷ついた在日ブラジル人の若者・マルコスたちには、実際に日本で暮らすブラジル人の若者をオーディションで抜擢。他にも佐藤浩市、MIYAVI、松重豊、中原丈雄、室井滋ら日本映画界を代表する豪華キャストが、名匠・成島出監督のもとに集結した。
実際に日本で暮らすブラジル人の若者たちをオーディションで抜擢。
成島監督とは、映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(2011年)以来、10年ぶりにタッグを組むこととなった役所は「『この10年間、何をしていたんだ?』と監督に言われないように頑張らなければと思いました」と微笑みながら、「現場はいい雰囲気のスタッフ、キャストで、吉沢くんをはじめフレッシュな若者たちとの仕事は楽しかったですね」と振り返り、「でも、やっぱり親父グループの佐藤浩市さんと一緒のシーンは落ち着いた気持ちになりました」と苦笑いした。
役所の息子役を演じた吉沢は「役所さんと今回ご一緒して凄く嬉しかったです。いつかはご一緒させていただきたいと思っていた方。物語自体も素晴らしいですし、役所さんとお芝居ができるということも、この作品に参加させていただけた重要な1つでした。凄く緊張しましたが、楽しみでしたし、実際にお芝居をして学ばせていただけるところがたくさんありました」と感慨深げ。「役としての佇まい、役の人間がそこに存在している。普段のこの人の日常がこれなんだという説得力が凄まじかった」と、役所との共演で得た学びを吐露。
その言葉に、役所は「立派な息子ですよね。お父さんのことを褒めてくれて(笑)」とニッコリ。そんな“息子”吉沢を、役所は「自然にそのシーンに入ってきて、一緒に会話をする。自然にそこに存在してくれるので、(自身が演じた)誠治として、役にはいっていくことができました」と称える。
ろくろを回すシーンにも言及し、「僕は難しくて苦労したのに、吉沢くんは大河ドラマ(の撮影)であまり練習できなかったのに、いざやるとけっこう達者にやるんです(笑)」とエピソードを明かすと、吉沢も「大変でした(笑)」としつつ、「僕もあまり練習できなかったんですが、先生の方に教えてもらって頑張りました。ぜひ注目していただきたいです」とアピールしていた。
また、オーディションで選ばれたサガエルカスらの演技は、“演技”の域を超えたリアリティーと瑞々しさを放っている。在日ブラジル人・マルコスを演じたサガエルカスは、「役所広司さん、吉沢亮さん、佐藤浩市さんなど、これまでテレビの向こう側でした見たことがなかった人たちと映画に出られるとは本当に想像もしていなかったです」と興奮を隠せない。それでも「練習ではどうしてもうまくできなくて悩みながら本番に臨んだんですが、いざ役所さんの前に立ったら、自然と役の気持ちに入ることができて、自然と涙が出た。役所さんの力って本当に凄いなと思いました」と初めての映画出演を述懐。
ワケドファジレが「一生懸命やらなければいけないと思った。役所さんと吉沢さんは(カメラが回っていない時も)色々話かけてくださって、私たちが現場に居やすいようにしてくださって。愛の溢れる現場でした」と笑顔を見せると、吉沢も「優しかったよね・・・」と微笑み返す。
シマダアランは「初めての演技で緊張しましたが皆さんに支えていただき、やり切ったと思います」と自信たっぷりに語り、スミダグスタボは「役者として夢のようでした。感謝の気持ちでいっぱいです。ブラジル人代表として映画に出ることができて嬉しかったです」と充実感を覗かせていた。
成島監督は「彼らは普段は工場で働いているんです。そんなリアリティーを映し出すことができた」と満足気。
映画はポルトガル語や英語も飛び交かっているが、バーベキューシーンに話が及ぶと、「現地の方々、ブラジル人の皆さんも協力してくださって楽しく撮影できました。本当にありがたい現場でした」と回顧。ワケドファジレが「役所さんがポルトガル語で会話してくださって。ビックリしました。話せるんだ!って」と話すと、「単語だけですよ」と照れる役所。吉沢は「英語でコミュニケーションをとっていた?」とMCに聞かれると、「はい!・・・ウソです(笑)。(英語のセリフは)大変でした」と笑い飛ばしていた。
最後に監督は「それぞれが役を演じきってくれた。経験がないながら怖いもの知らずというか、上手い下手はない、思い切ってやればいいと勇気を持って頑張ってくれました」、ブラジル人キャストにあらためて感謝し「今日はみんないい子ですが、野良犬みたいだけど、どうにも可愛いところがスクリーンに出ていると思います」とPR。役所が「それぞれが生き生きといい仕事をしていると思います。現場では僕と吉沢くんは置いてけぼりになっていましたね。監督は僕たちは見ていないんじゃないかと思うくらい(笑)。新人さんたちに愛情を持って見守っていましたので、そのへんも含めて映画を楽しんでいただければ」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『ファミリア』
【STORY】
山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治(役所広司)のもとに、アルジェリアに仕事で赴任している学(吉沢亮)が婚約者ナディアを連れて一時帰国。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に誠治は反対する。一方、誠治が住む隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアをある悲劇が襲い・・・・・・。
監督:成島出
役所広司
吉沢亮 / サガエルカス ワケドファジレ
中原丈雄 室井滋 アリまらい果 シマダアラン スミダグスタボ
松重豊 / MIYAVI / 佐藤浩市
製作委員会:木下グループ フェローズ ディグ&フェローズ
制作プロダクション:ディグ&フェローズ
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://familiar-movie.jp/
Twitter@familia_movie
©2022「ファミリア」製作委員会
映倫:PG12
2023年1月6日(金)新宿ピカデリーほか全国公開