映画『ファーストラヴ』の公開直前イベントが、2月2日、東京・神田明神にて行われ、主演の北川景子と、共演の中村倫也が登壇した。
島本理生のベストセラー小説「ファーストラヴ」を実写映画化。「動機はそちらで見つけてください」――アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な導入で始まる本作は、予測不能な結末と、タイトルの裏に隠された濃密なヒューマンドラマ。女子大生による動機なき殺人事件の真相に迫るサスペンス・ミステリーとなっている。主人公の公認心理師(※)・真壁由紀役を北川景子、由紀の義理の弟で敏腕弁護士・庵野迦葉役を中村倫也、父親殺しの容疑者・聖山環菜役を芳根京子、由紀の夫で迦葉の兄・真壁我聞役を窪塚洋介が演じる。
この日は、明治30年(1897年)以来124年ぶりに2月2日の節分となり、映画『ファーストラヴ』公開の”除災招福”を祈願してイベントが開催された。
境内にて記念撮影を終え、トークイベントに登壇した北川と中村。冒頭の挨拶から声色を変えて、会場の笑いを誘う中村。イベントは終始リラックスした雰囲気のまま進められた。
久しぶりの主演作品となった北川は、「中村さんも窪塚さんも初めてご一緒して、とても刺激的(な現場)でした。この作品が自分にとってどんなものになるのかは、もう少し時間がたってから知ることになると思います」とし、「たくさんの方にこの作品が届けられたらいいなと思います」と公開を心待ちにしている様子。
中村は「観る人の心がじんわり温かくなると思います。早く観ていただいてじんわりしたものを持ち帰ってもらえたら嬉しいです」と笑顔を見せ、「今回は難しい仕事でした。チームワークの偉大さを感じた作品でした」と振り返る。
作品のイチオシ!見どころのシーンを聞かれると、中村は劇中で北川が髪を切るシーンを挙げ、「あれは凄く爽やかで甘酸っぱいけれど、なんか官能的。日本映画史に残るシーンだった・・・は言い過ぎですけど(笑)」とコメント。一方の北川は「バスの乗るシーンです。短いシーンですが好きです。『あの時は良かった・・・』というシーンです」とニッコリ。
また、同い年の二人だが、お互いに刺激を受けたか?と問われると、北川は中村について「動じないところが凄いです。監督からプランが急に変わったと聞かされても涼しい顔で『わかりました』と言って、それができるんです。バラエティー番組に一緒に出て、私が緊張していると『楽しんでやればいいじゃん』って。この方は緊張されないのかなと。同い年だけど、お兄ちゃんみたい。凄く落ち着いていらっしゃいます」と中村のハートの強さに脱帽していた。
この言葉に中村は「紅白(歌合戦)に出たときは緊張しましたけどね(笑)」とあっけらかん。「けいちゃんは真面目だもん。僕は楽(らく)しよう、楽しようと思って生きているから」と笑い、MCから「どうやったら力を抜いていられるのか?」と聞かれ、「イチロー選手は膝を抜くと言ってましたね」と答える。北川は「こうやってサラリとトークの受け答えができるところが凄い。私もそうなりたい」と中村を羨望の眼差しで見つめる場面も。
北川の演技について中村は「回想シーンの学生の時のキャラクターと、その後のキャラクターがもう別人!オーラが血合うんですよ。(演じているときの)けいちゃん自身も違った!」と、北川の役への向かい方を絶賛。
さらに、節分にちなみ、「招き入れたいものは?」と尋ねられると、「今年はみんながハッピーになって、心配ごとなく過ごせるように。そしてこの映画を観にきてくれますように」と答えた北川。同じ思いでいたという中村は「お金持ちになりたい。私腹を肥やしたいです」と言って会場は爆笑の渦に。その発言を北川とMCがフォローすると、中村は「こうやって全部フォローしてくれる。でも、フォローすればするほど、本当にそう思ってるみたいじゃん(笑)」と楽しそう。
最後に中村が「堤監督のもと、胸を張れるものが出来上がったと思っています。観てもらって損はさせないぞ!という思いです」とアピール。北川も「いろんな方の思いが詰まった作品です」と自信をのぞかせていた。
<あらすじ>
川沿いを血まみれで歩く女子大生が逮捕された。殺されたのは彼女の父親。
「動機はそちらで見つけてください。」
容疑者・聖山環菜の挑発的な言葉が世間を騒がせていた。
事件を取材する公認心理師・真壁由紀は、夫・真壁我聞の弟で弁護士の庵野迦葉とともに彼女の本当の動機を探るため、面会を重ねるー
二転三転する供述に翻弄され、真実が歪められる中で、由紀は環菜にどこか過去の自分と似た「何か」を感じ始めていた。
そして自分の過去を知る迦葉の存在と、環菜の過去に触れたことをきっかけに、由紀は心の奥底に隠したはずの「ある記憶」と向き合うことになるのだが…。
北川景子
中村倫也 芳根京子
板尾創路 石田法嗣 清原翔 ・ 高岡早紀
木村佳乃 窪塚洋介
監督:堤幸彦
脚本:浅野妙子
原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊)
音楽:Antongiulio Frulio
主題歌・挿入歌:Uru「ファーストラヴ」「無機質」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:『ファーストラヴ』製作委員会 制作:角川大映スタジオ/オフィスクレッシェンド
配給:KADOKAWA Ⓒ2021『ファーストラヴ』製作委員会
公式サイト:https://firstlove-movie.jp/
公式Twitter @firstlove2021
公式Instagram @firstlove2021 #ファーストラヴ
(※)公認心理師とは、2017年の公認心理師法施行により認められた、心理職において国内で初めてとなる国家資格。専門的知識及び技術をもって心の問題を抱えている人およびその周囲の人に対して、心理状態の観察・分析、また解決に向かうための相談・助言・援助を行うことを職務とする。
2021年2月11日(木・祝) 全国ロードショー