映画『FUNNY BUNNY』の完成披露上映会が、3月30日、東京・新橋のニッショーホールにて行われ、主演の中川大志と共演の関めぐみ、飯塚健監督が舞台挨拶に登壇した。
飯塚監督のオリジナル戯曲を映画化。謎が謎を呼ぶ緻密なプロットで舞台版でも演劇ファンを熱狂させ、飯塚監督自ら小説も執筆した本作は、自殺志願者を見分ける能力を持つ、自称小説家の剣持聡(中川)と、親友の漆原聡(岡山)が、ウサギのぬいぐるみに扮して起こした「図書館襲撃」と「ラジオ局電波ジャック事件」の2つの事件に隠された謎と悲しい真実を描く、新感覚のシニカルミステリー。
観客を前に晴れ晴れとした笑顔を見せた3人。これから上映を楽しむ観客に向け監督が「砕け散らないくらいに楽しんでいってください」と、近日公開する中川の主演作『砕け散るところを見せてやる』に引っ掛けて挨拶すると、嬉しそうに照れ笑いを浮かべる中川。
また、この日出席できなかった岡山よりメッセージが届き、「8年ぶりに飯塚監督とご一緒できいい空気感の中でできたことが感慨深いです。濃密な時間を過ごすことができ、映像の中で見ていた関さんともご一緒できて嬉しかったです」と監督が代読。
中川がこの小説と出会ったのは高校1、2年くらいだったそうで、「監督と出会って間もない頃小説を読みました。その後、監督と『いつか映像にできたらいいですね』と話していたので、念願の映画化です」と話し、「撮影初日に図書館に立った時は『FUNNY BUNNY』やってるわー!と思いました」と感激もひとしおだという。
当初、「中川の役は漆原の方だと思っていた」と語る監督と中川。それから年月が過ぎ、「歳を重ねていくうちに『剣持をやったらどう?』という感じになっていったんです」と監督。
中川は「剣持聡には強い思いがあり、凄く好きなキャラクターだったからこそ、プレッシャーでした・・・:」と吐露。MCから「ピッタリだったと思いますよ」と声をかけられると、中川は「そこは僕が持ち合わせている部分といいますか・・・(笑)」とジョーク交じりに自信を見せ会場を湧かし、お茶目な笑顔を見せる。
関も「現場では大志くんが明るく、声を出してみんなに気合いをいれてくれていました。とても頼りになりました」と座長としての中川を称える。監督からも「大志って円陣組むの好きだよね?」と言われ、「ぬるっと始まるのがイヤなんです。撮影も夜遅かったりしたし」と中川。夜8時から翌朝4時くらいまでの昼夜逆転したハードな撮影をこなしたキャスト、スタッフ。中川は「朝日を見ながらホテルに帰っていました」と振り返った。
本作の内容にちなみ、「手段を選ばず、なんとしても手に入れたいものは?」と問われ、関は「仙台の美味しいお米を炊く土鍋と、この映画を観るためのネット環境」と答える。中川は「身長をあと1㎝欲しい」と言い、「プロフィールに180㎝と書きたいんです。今179㎝なので」と説明し、恥ずかしそうに笑った。監督が「演劇版では本来食事をしながら見れるようなシステムになっているが、今の状況では無理。早くライブショーを思う存分楽しんでいただけるよう、映画も(コロナ禍を気にすることなく)思いっきり楽しんでいただけるようになってほしい」と切実に願うと、中川は「なんで僕は身長なんて言っちゃったんだろう」と苦笑い。
最後に中川が「僕自身もここ1~2年考えていたこと、思っていたこと、色んなことを乗っけて剣持に言わせました。今届いてほしいたくさんのメッセージが詰まった作品です。劇場でもネットでも気軽に楽しんでいただき、ウサギを増殖していただければ嬉しいです」と笑顔で声をかけ、舞台挨拶を締めくくった。
映画『FUNNY BUNNY』
中川大志 岡山天音 / 関めぐみ 森田想 レイニ ゆうたろう / 田中俊介 佐野弘樹 山中聡 落合モトキ / 角田晃広 菅原大吉
監督・脚本・編集:飯塚健
製作総指揮:森田圭
エグゼクティブプロデューサー:多田一国 大野高宏
プロデューサー:金山 宇田川寧 吉田憲一
共同プロデューサー:田口雄介
音楽:海田庄吾 撮影:小松高志
2021年/日本/103分/カラー/ビスタ/5.1ch/
公式サイト:https://funnybunny-movie.jp
原作:舞台「FUNNY BUNNY -鳥獣と寂寞の空-」(演出・脚本 飯塚健 /青山円形劇場、 2012)、小説「FUNNY BUNNY」(飯塚健/朝日新聞出版)
製作:KDDI
制作プロダクション:ダブ
配給:「FUNNY BUNNY」製作委員会
(C)2021「FUNNY BUNNY」製作委員会
4/29(木・祝)より、映画館&auスマートパスプレミアムにて同時ロードショー!