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吉沢亮、父親役・今井彰人の実年齢に驚き!「全然年上だと思ってました」自身の母への思いを「育ててくれてありがとう」と感謝も! 映画 『ぼくが生きてる、ふたつの世界』 公開記念舞台挨拶

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映画 『ぼくが生きてる、ふたつの世界』 の公開記念舞台挨拶が、9月21日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の吉沢亮と、共演の忍足亜希子、今井彰人、烏丸せつこ、でんでん、監督の呉美保が舞台挨拶に登壇した。

五十嵐大の自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた 30のこと」を原作に、『そこのみにて光輝く』、『きみはいい子』の呉美保監と、『正欲』『アナログ』の脚本も手掛ける港岳彦がタッグを組んで映画化。
呉監督の9年ぶりの長編作品となる本作は、“耳のきこえない母”と“きこえる息子”の親子からコーダの情緒と葛藤を描く物語。五十嵐大を吉沢亮、大の母・五十嵐明子を忍足亜希子が演じる。

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6月に開催された上海国際映画祭コンペディションション部門で正式に上映され、来週やバンクーバー国際映画祭、来月にはロンドン映画祭での正式上映が決定している本作。吉沢は「僕は上海国際映画祭でお客さんと一緒に映画を観させていただきましたが、“ここで笑うんだ・・・”と新しい発見があって。文化と国が違くても、伝わるものは伝わるんだなと、この作品の普遍性というか、誰が観てもいいと思っていただける作品なんだなとあらためて感じました」と、自信を覗かせる。

五十嵐家が揃ったこの日、吉沢は「仙台を思い出しますね・・・」とポツリ。続けて「(子役の時代が終わって)僕のころになると、なかなか皆さんが揃うことがないので、これが“五十嵐家”だと思うと、新鮮ですしおもろいですね(笑)。すごく楽しい家庭だなと」と満面の笑みを浮かべる。

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忍足は「新鮮ですね。もう1年経ったのかなと。本当の家族のようだったので嬉しいです」とにっこり。今井は「おかえりなさい、ただいま・・・という感じ?ちょっと気恥ずかしい気持ちです。仙台のときはずっと家族のように過ごしていたので」と照れ笑い。

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劇中ではちょっぴり意地悪にも見える祖父母役の烏丸とでんでんの2人も、この日は笑顔をたたえ再会を喜んでいた。

出演オファーを受けたときを振り返り、吉沢は「いつか呉監督とご一緒したいと思っていたので、純粋に嬉しかったです」としながら、「難しい環境ではありましたが、この普遍性なお話が素敵だなと思ったので」と出演の決め手を吐露。

忍足は「初めての女性監督からのオファーで嬉しかったですし、とても丁寧にろうあのこと、コーダの世界を見て、丁寧に作ってくださると思って出演を決めました」と。

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大の父・五十嵐陽介を演じた今井だが、「実は僕は吉沢さんと3歳しか違わないんですよ。それで父親役」と明かし、会場に驚きの声が上がる。「息子もろうあなので、コーダの息子とどう接して演じればいいのか色々考えました」と演じる上での苦労も語った。

年齢差の話に、吉沢も「僕も全然知らなくて! さっき『吉沢さん、おいくつですか?』と聞かれて初めて知ったんです。ずっと年上だと思っていて・・・ごめんなさい」と苦笑い。

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そんな吉沢を忍足が「最高の息子です」と太鼓判を押すと、吉沢が手話で「ありがとうございます」と返す。すると今井が「吉沢さんは手話がとても上手。“ありがとうございます”1つをとっても凄くリアルで、日常に溶け込んだ手話なんです」と、大絶賛していた。

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また、イベントでは「伝えられない思いが溢れ出す」というキャッチコピーにちなみ、それぞれの思いをフリップに書いて発表した。監督は「出会ってくれてありがとう。生まれてきてくれてありがとう!」という言葉を読み上げ、9年ぶりの映画制作と家族を思い涙ぐむ。

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忍足が「ありがとう♡」と書けば、なんと吉沢も「ありがとう」と書き、息もピッタリ。吉沢は「皆さんにも(ありがとう)ですが、(自分の)お母ちゃんに『ありがとう』です。うちは男4人兄弟なので、お母ちゃんはめちゃくちゃ苦労したと思うので」と、自身の母親へ感謝の気持ちを口にした。

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最後に、監督が「手話は目と目を合わせて会話するもの。それはとても尊いこと」と言い、今井も「ろうあの人が普通に役者として活躍できるようになれば。ライバルが出てきて切磋琢磨していければ」と目を輝かせ、忍足は「まだまだコーダという言葉を知らない人が多いと思います。手話は目で見る言語です。気持ちを目で伝えることはとても大切だと思います。たくさんの方にこの作品を観ていただければ嬉しいです」と語り、吉沢も「たくさんの方に観ていただいて、周りの方に伝えていただき、共に映画を盛り上げていただきたいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。

※コーダ(CODA):Children of Deaf Adults/きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供

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映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』
【STORY】
宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが・・・。

◆本作における「きこえる/きこえない」表記について:
「聞こえる」=音・声を耳に受ける。耳に感じ取る。
「聴こえる」=注意して耳にとめる。耳を傾ける。
それぞれの漢字の意味するところが違うことにより意味を限定してしまうこともあるため、「きこえる」とひらがなにすることで幅広い意味合いをご理解頂ければと思い、ひらがなにて統一して表記することになりました。

監督:呉美保 『そこのみにて光輝く』(14)、『きみはいい子』(15)等
脚本:港岳彦 『ゴールド・ボーイ』(24)、『正欲』、『アナログ』(23)等
主演:吉沢亮 『キングダム』シリーズ、『東京リベンジャーズ』シリーズ等
出演:忍足亜希子 今井彰人 ユースケ・サンタマリア 烏丸せつこ でんでん
原作:五十嵐大「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」(幻冬舎刊)
企画・プロデュース:山国秀幸 『オレンジ・ランプ』(23)、『ケアニン』シリーズ等
手話監修協力:全日本ろうあ連盟
製作:「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会(ワンダーラボラトリー/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/ギャガ/JR西日本コミュニケーションズ/アイ・ピー・アイ/アミューズ/河北新報社/東日本放送/シネマとうほく)
©五十嵐大/幻冬舎 ©2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
配給:ギャガ
公式HP:https://gaga.ne.jp/FutatsunoSekai/
公式X: @FutatsunoSekai_

9月20日(金) 新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー