Open Close

伊藤健太郎、「この映画は僕にとって宝物!自分の第二章の始まり」と決意表明! 阪本監督に感謝の花束を贈るも返される!? 映画『冬薔薇』の初日舞台挨拶

DSC_8772

映画『冬薔薇(ふゆそうび)』の初日舞台挨拶が、6月3日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の伊藤健太郎と、阪本順治監督が登壇した。

阪本順治監督によるオリジナル脚本による本作は、家族、友人、そして自分自身とも向き合えずにいた青年を主人公に、心の欠損を抱えた「寄る辺なき者たち」が織り成す人間ドラマ。ある港町を舞台に、半端な不良仲間とつるみ、ダラダラと毎日を生きる青年・渡口淳を伊藤健太郎、父・義一を小林薫、母・道子を余貴美子が演じ、人間の業を切なく儚く紡ぐ。他にも眞木蔵人、永山絢斗、毎熊克哉、坂東龍汰、伊武雅刀、石橋蓮司ら豪華実力派俳優が顔を揃えた。

DSC_8684

DSC_8688

公開初日を迎え、伊藤は「昨日から皆さんに(この作品が)どのように届くのかとドキドキしていました。公開初日って、こんなに愛おしいものなのかと・・・」と感無量の面持ちで挨拶。

DSC_8711

ご両親も映画を鑑賞したそうで、「父親がつまずいて転びそうになったそうで、『大丈夫?』って聞いたら、『オレのことはいいから、自分のことを気づかえ!』って(小林)薫さんのセリフを言ってました(笑)」と笑顔を見せる。

DSC_8691

伊藤と監督は初めて会った時のことを振り返り、監督は「僕がこんな顔をしていますからね。彼は猫を借りてきたような顔をしていましたよ。40歳の年の差を深堀りして濃厚な時間を過ごしました」と語ると、伊藤も「話の内容は秘密です。お互いに墓場まで持っていこうと約束してんです。全てをさらけ出しても大丈夫な方だと思いました」と話し、じっくりと向き合った様子。

さらに、阪本監督について「正直最初は怖いなと思うところもあったけど、面白いところも大好きですし、作品、役者、自分に対して愛を持って接してくれる方。全てを見透かされている。見てくれていて嬉しかったです」と伝える伊藤に、監督は「彼は気持ちは強いけれど、心がガラス板みたいにパキッと折れそうなところがある。大きな声で笑っていても寂しく感じる時があるんです」と指摘。伊藤は「全部理解してくれて本当に嬉しいです」としみじみとしていた。

DSC_8722

また、劇中で印象的なシーンを聞かれた伊藤は「父親と会話するシーン」を挙げ、「(劇中では)内容も状況も違うんですが、自分の親と対峙した過去の感情に重なる部分があって。自分の感情が前に出てしまわないようにすることが難しかったです」と語った。

阪本監督は「伊藤くんを主演に迎え、色んな世代の群集劇になっていますが、コロナ禍の時、自分の弱いところも見つけていた。伊藤くんの復帰作品ですが、僕にとっても復帰作品でもあるんです」と吐露。伊藤も「自分にとってなくてはならない、大事に大事に心の奥底にしまっておきたい作品でもありますし、20年、30年、40年後に改めてもう一度観て時に自分がどう感じるのか凄く楽しみでもあります」と作品への思いを述べた。

DSC_8735

DSC_8757

DSC_8758

舞台挨拶の最後には、伊藤から監督へ感謝を込めて花束を贈った。そして、サプライズで監督に手紙を読み上げた伊藤。「監督と出会えたこと、素晴らしい先輩方とご一緒できたことを本当に感謝しています。この映画は僕にとって宝物です。自分にとって第二章の始まりだと思っています。芝居が大好きだと、この先もずっと役者として生きていくと改めて強く思いました。阪本監督、自分を招き入れてくださり、本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、「次はボクシングの作品に出たいです(笑)」とチャーミングな笑顔を見せる。

DSC_8777

DSC_8780

DSC_8785

すると、監督が「手紙は聞いてなかったなぁ」と驚きつつ、「伊藤くんと一緒に仕事をすることがなければ、この作品にも出会わなかった」と伊藤との出会いに感謝し、「バラは返します」とまさかの逆に花束を贈る一幕も。フォトセッションでは、二人でバラの花束を抱え、温かい空気につつまれて、舞台挨拶を終了した。

DSC_8748

DSC_8753

『冬薔薇(ふゆそうび)』POSTER大

映画『冬薔薇(ふゆそうび)』
<STORY>
ある港町。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳(伊藤健太郎)。“ロクデナシ”という言葉がよく似合う中途半端な男だ。両親は埋立て用の土砂を運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ましながらもなんとか日々をやり過ごしていた。淳はそんな両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らぬ人物のものだった……。

出演:伊藤健太郎 小林薫 余貴美子
眞木蔵人 永山絢斗 毎熊克哉 坂東龍汰 河合優実 佐久本宝 和田光沙 笠松伴助
伊武雅刀 石橋蓮司
脚本・監督:阪本順治
配給:キノフィルムズ 製作:木下グループ ©2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS
2022年|日本|カラー|スコープサイズ|5.1ch|109分|PG12
配給:キノフィルムズ
製作:木下グループ
HP:https://www.fuyusoubi.jp/
Twitter:https://twitter.com/FUYUSOUBI_jp

全国公開中