ウィレム・デフォー、17年ぶりの来日！自ら絵画を学びゴッホになった！『永遠の門 ゴッホの見た未来』ジャパンプレミア

映画『永遠の門　ゴッホの見た未来』のジャパンプレミアが、9月26日、東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演を務めたウィレム・デフォーと、ジュリアン・シュナーベル監督が舞台挨拶に登壇した。

『潜水服は蝶の夢を見る』（07）のジュリアン・シュナーベル監督最新作『永遠の門　ゴッホの見た未来』。世の中で認められず、近しい芸術家たちとも真っ当な人間関係を築けず、常に孤独の中に生きるフィンセント・ファン・ゴッホの半生を描く本作。

2002年の「スパイダーマン」プロモーション以来、17年ぶりの来日となるデフォー。「日本には、プライベートでは何度か来ているんだ。こうして日本のファンの皆さんとお会いして、映画を観てもらえることはとても嬉しいね」と満面の笑みを浮かべた。

シュナーベル監督は「ゴッホは、強い影響を受けた日本に来たがっていました。だから、代わりに私が来たんです」と微笑み、「ある意味、ゴッホと一緒にね。今日は麦わら帽子じゃないんだね？」とデフォーをチラリ。

本作の製作にあたって、シュナーベル監督は「最初はゴッホについての映画は作りたくなかったんだ。これまでゴッホを描いた作品はたくさんあるからね」と告白。「しかし、そこに必然性を見出した。ゴッホの絵画は何かとても純粋なもの。ゴッホに関する映画を作ることで、芸術を生み出すプロセスについての映画を作ったんだ」と続ける。「つまり、ゴッホの人生を観るのではなく、皆さんが映画を通してゴッホになれる映画なんだ」と説明した。

デフォーは、画家としても活躍するシュナーベルに絵画を学び、役作りをしたという。「この作品のなかで、絵を描くシーンはすべて僕がやりました」と明かし、「絵画を一から学んでいくうちに物の見方が変わりました。その形状ではなく光を捉えるようになりました」と語り、ゴッホの心境を捉えていった様子。

また、この日は特別ゲストとしてリリー・フランキーがひまわりの花束を持って駆けつけた。リリーは「花を持ってくるのが女優じゃなくてすいません」と恐縮しながらも、「尊敬するおふたりにお会いできたのは、ゴーギャンに会ったときのゴッホのような至上の喜びです」と挨拶した。シュナーベル監督から「あなたの『万引き家族』は素晴らしかった」と賛美を受け、「僕のことはいいですから･･･」と照れまくりのリリー。それでも監督は「いつか、一緒に作品が作れればいいですね」とリリーとのタッグに意欲も見せていた。

さらに、リリーはゴッホが光を浴びてほほえんだシーンについて「お二人の視線を通してゴッホを知ると『ひまわり』も違って見えます。あのシーンは孤独に生きたゴッホを救ってくれるような瞬間でした」とコメント。その言葉にデフォーはリリーの肩抱いて喜ぶ。シュナーベル監督も「あそこは映画の中でも特に重要なシーンなんです。私はゴッホはかわいそうな人だとは思っていない。あの瞬間、ゴッホは自分がいたい場所にいたということがわかると思います」と話した。

＜STORY＞
幼いころから精神に病を抱え、まともな人間関係が築けず、常に孤独だったフィンセント・ファン・ゴッホ。才能を認め合ったゴーギャンとの共同生活も、ゴッホの衝撃的な事件で幕を閉じることに。あまりに偉大な名画を残した天才は、その人生に何をみていたのか――。

監督・脚本：ジュリアン・シュナーベル 『潜水服は蝶の夢を見る』
脚本：ジャン=クロード・カリエール『存在の耐えられない軽さ』
出演：ウィレム・デフォー 『フロリダ・プロジェクト　真夏の魔法』、ルパート・フレンド『スターリンの葬送狂騒曲』、
マッツ・ミケルセン　『ローグ・ワン／スター・ウォーズ・ストーリー』、オスカー・アイザック 『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』
マチュー・アマルリック『潜水服は蝶の夢を見る』、エマニュエル・セニエ　『潜水服は蝶の夢を見る』
配給：ギャガ、松竹
© Walk Home Productions LLC 2018
原題：At Eternity’s Gate
公式サイト：http://gaga.ne.jp/gogh/

11月8日(金)新宿ピカデリー他　全国順次ロードショー