坂東龍汰＆横浜流星、本気のパンチ！ 横浜「信頼関係があるからできること」 坂東は「流星くんの目が怖かった」と本音も！？ 映画『春に散る』公開後舞台挨拶

映画『春に散る』の公開後舞台挨拶が、9月5日、東京・にて行われ、W主演の佐藤浩市と横浜流星、共演の片岡鶴太郎、坂東龍汰、松浦慎一郎が登壇した。

沢木耕太郎の最高傑作「春に散る」を、人間ドラマの名手、瀬々敬久監督（『ラーゲリより愛を込めて』）がメガホンをとり映画化。本作は、不公平な判定で負けアメリカへ渡り40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一（佐藤浩市）と、同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾（横浜流星）が、世界チャンピオンを共に目指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく様を描く。翔吾を導くことで人生に尊厳を取り戻そうとする仁一、仁一と出会い諦めかけていた夢に再度挑戦する翔吾。ほかにも山口智子、橋本環奈、哀川翔、片岡鶴太郎、坂東龍汰、窪田正孝ら豪華キャストが集結し脇を固めている。

公開してから12日経つが、多くの反響を受けている本作。佐藤は「いつも感想とかくれない監督から『良かった！』と連絡をいただいて凄く嬉しかった。生きること、それをどういうふうに世代世代で捉えているかという描き方もちゃんと受け止めるようになっているようになっているんじゃないか･･･というような内容でした」と、反響を喜ぶ。

対戦シーンではアドリブもあったというが、横浜は「それぞれが撮影前から顔を合わせて練習を重ねていった。松浦さんが形を作ってくださるなか、コミュニケーションを重ねてみんなで作っていきましたね」と振り返る。

それでもスパークリングではヘッドギアをつけているので、けっこうパンチが当たっている。近くで見ていた佐藤は「俺とか鶴さんはコーナーで見ているんだけど、『ちょっとヤバいね･･･』って言ってた。危なかったよな」と、ハラハラしていたそう。

翔吾と対戦する東洋太平洋チャンピオンの大塚を演じ、白熱のボクシングシーンに挑んだ坂東だが、「目が怖いんですよ。肉体もですが、目が本当に･･･。流星くんの（目が）キラッと入る瞬間が怖かった(笑)」と述懐。それでもお互いパンチを当て合っていたとのこと。「痛かったですよ」と笑う二人だったが、横浜は「信頼関係があるからできること」と真剣に向かい合ったことに胸を張る。

坂東は「僕は高校ボクシングのドラマで少しだけ経験がありましたが、東洋チャンピオンとして戦わないといけないので、ボクシングに嘘がないように練習するところから入りました。松浦さんに色々お世話になりながら強くしてもらいました」と、指導した松浦に感謝。
横浜とは「お互い背中いいね、胸いいね」と互いに仕上がって身体を見ていたそうだが、坂東は「流星くんは初めて会ったときからもうバッキバキなんです。常にバキバキなんでしょうね(笑)」と横浜を褒めちぎる。

佐藤演じる仁一の昔のボクシング仲間を演じた片岡は「ボクシングでチャンピオンになる人はほんの一握り。夢やぶれた人でもボクシング以外に魂をちぎらせることができない人はたくさんいる。翔吾のような原石を見つけて生きる場を見つけた仁一は幸せです。その出会いに感謝しながらもう1回夢にかけてみる男の姿が見られたらいいなと思っていました」とコメント。

近年のボクシング 映画で、必ずと言っていいほど指導をしている松浦だが、本作でもボクシング監修と俳優への指導を担当し、翔吾のトレーナー役としても出演している松浦。「坂東くん、横浜くん、窪田くんにしても、身を削って練習して、もらうシーン、当てるシーンは全部自分でやっています。生々しさだったり、演者が出すその熱量は他の人では出せない。それはスクリーンにでているんじゃないかと思います」と、本作の本気度の高さを吐露。また、「自分のためのボクシングが、いつのまにか人のためになっていく。それ（成長）が表現できればいいなと思いました」と作品への思いを口にする。

この日のMCはボクシング中継のアナウンスも担当しているという、いわばボクシングの玄人。試合現場でも独自でプロたちの取材を試みたとのこと。横浜には東洋太平洋チャンピオンから「足の運びが素晴らしい。素人ではできないです。どうしてできたのか？」とコメントも。横浜はチャンピオンからの言葉に満面の笑みを浮かべながらも「ずっと空手をやっていたので、格闘技を知らない方には簡単に思えるかもしれませんが、その空手が足を引っ張っていた。それを埋めるには練習しかなかった。空手は我慢というかフットワークはしなので、ひたすら下半身を強化しました」と苦労を語ると、松浦も「下半身の動きで（本物かどうか）わかります」と太鼓判。本作では引きの画が映っているので、嘘はつけない。

ボクシングの世界戦のセコンドの経験もあり、この日は鬼塚Tシャツを着用しての登場。劇中でもシャドーボクシングをする姿を披露しているが、「実はそれは台本にはなかったんです」と明かす片岡。「監督からやってくれる？と言われてやったんですが、ボクサーは何かいいことがあったり、悲しいことがあったりすると、自然と出るんです」と30年以上ボクシングをやっているからこその裏話も披露した。

最後に横浜は「このメンバーだからこそ出来た話だったと思います。この話を聞いてまた作品の観かたも変わってくるんじゃないかと。細かい部分にもこだわっている作品なので、まだまだたくさんの方に届けたいです」とアピール。佐藤は「どんな作品でもその作品を高みに押し上げたいという気持ちでキャスト、スタッフは頑張っております。そんな中でメンタリティーとフィジカルの両方で非常にギリギリなところで頑張りました。ぜひ一人でも多くの方に劇場で見ていただきたいです」と熱いメッセージを送っていた。

『春に散る』
佐藤浩市　横浜流星
橋本環奈 ／ 坂東龍汰　松浦慎一郎　尚玄　奥野瑛太　坂井真紀　小澤征悦 ／ 片岡鶴太郎　哀川翔
窪田正孝　山口智子

監督：瀬々敬久
原作：沢木耕太郎『春に散る』（朝日文庫／朝日新聞出版刊）
製作：映画『春に散る』製作委員会
コピーライト：©2023映画『春に散る』製作委員会
配給：ギャガ
主題歌：AI「Life Goes On」(ユニバーサルミュージック)
©2023映画『春に散る』製作委員会
公式HP: https://gaga.ne.jp/harunichiru/
公式X（旧Twitter）：＠haruchiru_movie
公式Instagram：＠haruchiru_movie

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