映画『ハウ』の公開記念舞台挨拶が、8月20日、東京・丸の内TOEIにて行われ、俳優犬のベック、田中圭、池田エライザ、モトーラ世理奈、長澤樹、宮本信子の豪華キャスト陣と、犬童一心監督が登壇した。
日本を代表する映画監督・犬童一心と、本作の原作者でもある斉藤ひろしが初のタッグを組んで作られた、<人と犬の絆>を描く感涙必至の感動作、映画『ハウ』が8月19日についに公開した。
婚約者にあっさりフラれ、途方に暮れるちょっぴ り気弱な青年主人公 ・民夫を田中圭が演じ、そして、もう1匹の主人公・ハウを本作で初演技となる俳優犬のベックが、ワンと鳴けない保護犬を好演。民夫 と運命の出会いを果たし、優しく寄り添い、そっと支えるかけがえのない存在になっていく。
MCに促されキャストらが登場するなか、まるで映画の1シーンを再現するかのように客席からベック(ハウ役)と田中圭が仲良くお散歩しながら登場! 冒頭から仲の良さを披露し会場から大きな拍手が送られた。
映画の公開を迎え、田中は「嬉しいです」と喜びをかみしめ、「世代を問わずお勧めできる作品。周りの子供たちも『観たい!』と言っているので、『夏休みだから早く行ってこいよ』って言ってるんです」と笑顔を見せた。
「食べちゃいたいくらい可愛い!」とベックを溺愛する田中だが、「(ハウとして)ちゃんとお芝居をさせないといけないのでコミュニケ―ションをとっていましたが、撮影が終わりプロモーション活動になったら、ただただ可愛い~とできるので(嬉しい)」とにやける。
長澤は「今まで小型犬しか触れあうことがなかったのですが、ベックと会って大型犬も好きになったし、撮影の時も別記に会うと不安だった気持ちも薄れ、安心感がありました」と、ベックの存在感の大きさを語る。
同じくモートラも「ベックがみんなのことを見守ってくれているようでした。私もベックがいるから頑張ろうという気持ちになりました」と続け、宮本は「私は猫の方が好きだったんですが、ベックは人懐っこくて素晴らしい犬。芝居も上手でよかったです」と言い、宮本にしっぽを振るベックに笑顔を返す。
本作を観て心動かされたシーン、優しい気持ちになったシーンを聞かれると、田中は「役は離れて田中圭として観させていただくと、ハウが一生懸命民夫に会いに行くために大冒険する。もうそこだけで嬉しくもなり、悲しくもなり、複雑な気持ちになりました。でも、ただひたすらベックがきゅ~んしているのがたまらないんです」とベックにメロメロ。
池田は「最後にシーンに『こうなるんだ』と思いました。愛を感じた。ベックの後ろ姿に哀愁が漂ってキューンとなる。どういう人生を送ったらあんな背中になるんだろうと」としみじみ。
また、ハウが大好きな民夫に”もう一度会いたい”気持ちを胸に遠い地、青森から横浜まで789kmを駆け抜けるスト―リーにちなみ、登壇者たちに「もう一度会いたい人は?」という質問があがり、それぞれフリップに書いて回答。田中は「母ちゃん」と書き、「むちゃくちゃ犬を可愛いがる人だったんです。この映画を観たかっただろうなと思って」と述べ、亡き母へ思いを馳せる。
池田は「小学校から高1くらいまでよく行っていた“駄菓子屋のおばちゃん”です」と答え、今でも連絡を取っていますが、最近は会えていないので」と。長澤は「おばあちゃんちにいるワンちゃん」、モトーラは「ポーランドに住んでいるカメラマンの“ルーカス”さん」とし、宮本は「すみません、一人にしぼれないので・・・」と苦しい胸の内を明かし、監督は「山﨑努さん」と。「犬の作品を撮ると言ったら色々調べてくださって。『犬にとって散歩はただの散歩じゃない。生きがいだぞ!』っておっしゃって。凄く記憶に残っています」と感慨深げに話した。
最後に田中が「誰かを好きになること、一生懸命になることの素敵さがどんどん広がっていけばいいなと思います。ぜひ、皆さんもお友達やワンちゃんが好きな方、色々な方に勧めていただき、この温かさが広がっていったら嬉しいです」とメッセージを送り、挨拶を締めくくった。
映画『ハウ』
【ストーリー】
婚約者にあっさりフラれ、人生最悪な時を迎えていた役所職員・赤西民夫(田中圭)。横浜で一人空虚な日々を送る彼は、上司から飼い主に捨てられて保護犬になってしまった真っ白な大型犬を飼うことになってしまう。犬はワンと鳴けず「ハウッ」というかすれた声しか出せない。とびっきり人懐っこいこの犬を、民夫は“ハウ”と名付け、1人と1匹の優しくて温かい日々が始まった。民夫にとって最初は戸惑うことも多かったハウとの暮らしだったが、何をするにもいつも一緒な“2人”の絆は次第に深まり、いつしかかけがえのない存在となっていった。ハウと民夫の最高に幸せな時間はずっと続くと思っていたのだがー・・・。
原作:『ハウ』斉藤ひろし(朝日文庫)
出演:田中圭 池田エライザ 野間口徹、渡辺真起子、モトーラ世理奈、深川麻衣、長澤樹、田中要次、
利重剛、伊勢志摩、市川実和子、田畑智子、石田ゆり子(ナレーション)、石橋蓮司、宮本信子
監督:犬童一心
脚本:斉藤ひろし 犬童一心
音楽:上野耕路
企画・プロデュース:小池賢太郎 プロデューサー:丸山文成 柳迫成彦
企画・製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ
製作幹事:ハピネットファントム・スタジオ 東映
配給:東映
公式HP:https://haw-movie.com/
公式Twitter&公式Instagram:@haw_movie2022
全国公開中