ギリシャ神話最強の英雄“ヘラクレス”の伝説を描く、
【ドウェイン・ジョンソン】
◆本作であなたの演じるヘラクレスの背景について教えてください。
「ヘラクレスは家族殺しという残虐な罪の濡れ衣を着せられて、アテネを追われた身なんだ。彼の職業は傭兵で、金のため戦う男だ。追い込まれた境遇のせいで、彼はそれまで信じていた信仰を失い、神を信じていない。これまで聞かされた多くの伝説も・・。ただ自分の信じる伝説を伝播することに関心がある。自分のかかえる傭兵軍の力をつけるために日々努力している男だ」
◆これまで演じてきた役とはかなり違っていますか?
「多くの意味で異なっている。撮影の前に、監督のブレット(・ラトナー)と話し合ったことだが、ハリウッドにいても、これほど世界中で知られている役がまわってくのはまれだ。ここで僕は世界中のひとから愛され、尊敬されてきた神話を作り出すという、素晴らしい機会をもらえたわけだ。そんな点から考えても、この役は非常に特別で重要だ」
◆準備にはどれくらいの時間をかけたのですか?
「準備には長い時間がかかった。撮影の1年以上前から準備を始めたんだ。幸運にも、ここ1年半くらい演じてきた役はどれも肉体的に強健な役が多く、本作と似たような路線にあった。とはいえ、この役になるためヘアー、メイクアップ、ひげ、ワードローブをつけることが役に変身ための大きな助けになっているんだ。その点は他の役と違う」
◆今回の役作りのための体作りには大変献身的だったそうですが、それについて具体的に教えてもらえますか?体重も増量したようですが。
「10kgくらい増量した。体つくりの日課は、大体朝起きるのは3時から4時の間。まずカーディオトレーニング(=有酸素運動)をやり、その後で朝食をとる。朝食に食べるのはステーキに卵にオート・ミール。栄養たっぷりの朝食だよ。一日7回食事をとるんだ。朝食の後にまたトレーニングをして、その後に撮影所に来る、というのが大まかな僕のスケジュールだ。撮影所やロケ地のトレイラーにも器材があって、いつでもトレーニングできるようになっている」
◆これがあなたの役者人生の方向転換になる役だと感じますか?
「その点は強く意識している。だからこそ、この映画に長い時間をかけてきたんだよ。14年前演技を始めたとき、初めてエージェントがついたとき、何もかもが新しい体験だった。そのときに「ヘラクレス」の映画化の権利を買ったんだ。不思議だね、ぐるりと回って振出に戻ったような気持ちだよ」
◆14年前と同じプロジェクトなのですか?
「いいや全く違う。ただ「ヘラクレス」というキャラクターが同じだけだ。実は3,4年前に本作とは全く別の「ヘラクレス」の脚本の執筆を進めていたんだ。そこで本作のプロデュサーの一人と出会い、彼がグラフィック・ノベルズの権利をもっていて、全く別の脚本を制作中だと知った。読ませてもらった本作の脚本はすごくよかったんだ。それでこの仕事を引き受けることになったんだよ」
◆ブタペスト(屋外撮影地)の感想は?
「ブタペストは大好きだよ。美しい街だよ。人に言われても僕は納得しないほうだが、自分の目でみてそう思ったよ。また映画のプロダクションの環境もフレンドリーで、スタジオ、サウンド・ステージも新しくて。かつブタペストの郊外は、いろんな環境が揃っていてロケにももってこいだ。またブタペストの町も古い建築が残っていて貴重だと思う。ここで撮影できる僕らは幸運だよ。僕らの映画つくりの環境を受け入れる環境がここには揃っているんだ」
【ブレット・ラトナー監督】
=非常に大規模な作品ですが、制作してみての感想はいかがですか?
「大規模映画には長い間関わってきて、手掛けるのはこれで10本目になる。大規模な映画の制作のかなめは、その時々、作っているその映画1本に集中するということだ。大作を初めて手掛ける若手の監督にしているアドバイスは、その日その日の撮影に焦点を絞れ、というものだ。映画の全体を考えることも重要だが、もっとも集中すべき点はその日の撮影の内容だよ。シーンそれぞれで何をやりたいのかをしっかりと把握し、それを毎日達成していくことが大切だよ。この方法で長年やってきて、かなり上手くやってきたと思う」
=なぜここハンガリーで撮影することになったのですか?
「状況的な理由が大きいね。イギリスの撮影所がうまっていたし、料金も高くて、他を探すことになった。モロッコも考えたが、古代ギリシャはああいった砂漠ではなかった。ここのサウンド・ステージはすごく良くて、また外にある土地も広くて大きなセットを三つ建てることができた。食事もおいしい。だからここにしたんだよ」
=この映画はグラフィック・ノベルが原作になっているわけですが、この映画はどのくらい忠実な内容ですか?
「かなり近いものになっていると思う。スポイラーになるような内容は明かしたくないけれど、グラフィック・ノベルのファンの人には気に入ってもらえる、楽しんでもらえる内容になっていると思う。テーマや手法、発想的な点で。いくつか削除しなければならないキャラがいたものの、映画はグラフィック・ノベルの映画版を観ている感じだよ」
=セットを作って撮影したのは全体のどれくらいの割合ですか?
「セットで撮影したのは室内シーンがほとんどだ。あと城塞のシーンなんかもセットを使う。これから撮るシーンだが。セットの規模でいえば、城壁のセットはコロシアムのセットよりも大がかりだ。非常に大きい」
=CGIはどれくらい使用しますか?
「実写で撮った部分を増強する手段として使う程度だよ。『300』のようにはならない。ここに来て、かんかん照りの大きな野原のど真ん中で、シリに大汗かきながら戦場のシーンを実写しているんだぜ。同じシーンをCGIでやれば、見ている人はすぐにソレと気が付くはずさ。実写のほうが、落ち着きがあり、実感もわくし、『ブレイブハート』のような雰囲気が出せると思う。個人的にああいった雰囲気がとても好きなんだよ」
=ドウェインの演じるヘラクレスに期待が集まりますが、ズバリ彼の魅力とは?
「これまで僕の最愛の俳優はジャッキー・チェンだと思っていたんだ。今回新しい最愛のキャストに出会った。ドウェインだ。彼の毎朝の準備のワークアウトを知っているかい?その厳しさたるや、すごいよ。朝2時ころ起きて、8時ころの撮影のためにだよ。まずワークアウトしてステーキを8枚と卵焼きを12個食べて、それからまたワークアウト。あれほど自分に厳しくトレーニングする人間は知らないよ。彼のプロ根性はすごいよ」
=本作が他の『ヘラクレス』と異なる点は?テーマについて教えてください。
「この映画は英雄が英雄になるまでの話だよ。それがこの映画の最大のテーマだ。自分の信念を否定され挫折し、自分自身を見つける過程について。この映画におけるヘラクレスは自分が神の子供であると信じていないし,神も信じていない。その彼は、映画が終わるまでに、彼は自分に何か精神に特別な能力があることを信じるようになる。特別な強さを自分の中に発見する。そんな点に観客が共感してもらえればと思う。特にそれを行業しく説教するのではないけれど。これは宗教映画ではないんだから、表現はずっと婉曲的だよ」
10月19&20日、ドウェイン史上最高の当たり役となる本作をひっさげて、日本のプロモーションの為に緊急来日が決定!
尚、来日は『スコーピオン・キング』のPR(2002 年5 月)以来12 年5 か月ぶり3 回目。監督のブレット・ラトナーは、『ラッシュアワー』シリーズ、『X ーMEN:ファイナル・ディシジョン』で知られ、これまで数々のアクション超大作を手がけているヒットメーカー。ラトナーの来日は、『レッド・ドラゴン』のPR(2003 年1 月)以来11 年9 か月ぶり、3 回目となる。
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
(c)2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
公式サイト:http://www.hercules-movie.jp/
※2D/3D同時公開