映画『火花』の大ヒット御礼舞台挨拶が、11月29日、東京・スカラ座にて行われ、キャストを務める菅田将暉と、桐谷健太が登壇した。
お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が第153回芥川賞を受賞した小説「花火」を、自身もお笑い芸人であり、映画監督でもある板尾の手で実写映画化。漫才の世界で結果を出せず底辺でくすぶる青年・徳永と、先輩芸人・神谷が出会い、葛藤しながら歩み続ける姿を描く青春ドラマ。徳永を菅田、神谷を桐谷が演じた。
イベントでは、観客からの映画への感想と質問に答えるチーチインが行われ、「俳優をやっていて恐怖を感じる瞬間は?」との質問に菅田は、「舞台は、カメラが回っているものとは違う。生身だからごまかせないのは怖いですね。その日によってお客さんが笑うところや、悲しむポイントも違うし・・・。上手く“伝わる”かと恐怖はありますね」と答える。桐谷も「初めて舞台に立ったときはセリフ飛んだらどうしようかと思って怖かった」と同調した。
また、「2人がお笑いコンビを結成したら、コンビ名は?」を聞かれた桐谷は、「あほんパス」と即答する。劇中で互いが組んでいた「スパークス」と「あほんだら」のコンビ名をミックスした名前に、菅田も大笑い。どちらがボケとツッコミを担当するかは、菅田は「笑い飯さんスタイルでやりたいですね」と言い、桐谷も「両方ボケて、両方ツッコむのがいいね」と希望した。
さらに、菅田と桐谷が2人で歌う主題歌「浅草キッド」をリクエストされる場面も。突然の無茶振りにもかかわらず、アフレコでいきなり歌い始める桐谷。菅田が「早い、早い! すぐに終わらせようとすな!」とツッコみつつも、リクエストに「嬉しいですね。歌詞カードあります?」とやる気十分。
スタッフが歌詞カードを用意してくると、桐谷は「俺は大丈夫!」と断り、菅田は「俺は見る」とカードを受け取って、水を飲んで軽く発声練習。歌がスタートすると、会場はその歌声に魅了され一心に耳を傾ける。歌い終われば拍手喝采。桐谷は「新鮮やった」と満足げ。菅田は「途中で歌詞カードを確認して見るのが恥ずかしかった」とはにかんだ。
今回、2人で歌うのはレコーディング以来で、初めて人前で歌ったとのこと。突然のパフォーマンスだったが、歌い終わった後には力強くハグを交わし、万感の思いを観客と共有していた。
最後に、桐谷は「将暉と気を遣わずにいられる間だったからこそ、役での関係性も成り立ったんだと思います。本当にたくさんの人のおかげで完成した映画。何か感じるところがあったら、また劇場に足を運んでいだだけたら嬉しいです」と語り、菅田も「神谷と徳永のように決して順風満帆ではなくても、夢を追い求める人が大好きです。そういう人を演じられて光栄でした。それを観ていただけて感謝しています。そしてこの映画が『君の名は。』レべルになれば、また一年後にも舞台挨拶できるかも。それはみなさんにかかっています。よろしくお願いします」とジョークを交えながらも力強く呼びかけ、舞台挨拶を終了した。
映画『火花』
【ストーリー】
若手コンビ「スパークス」としてデビューするも、まったく芽が出ないお笑い芸人の徳永(菅田将暉)は、営業先の熱海の花火大会で4歳上の先輩芸人・神谷(桐谷健太)と出会う。神谷は、「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。それに魅了され、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。神谷はそれを了承し、「俺の伝記を書いて欲しい」と頼む。その日から徳永は神谷との日々をノートに書き綴ることに。
その後徳永は、拠点を大阪から東京に移した神谷と再会。毎日のように芸の議論を交わし、神谷の同棲相手である真樹(木村文乃)とも仲良くなり、仕事はほぼないが才能を磨き合う充実した日々を送るように。
しかし、いつしか2人の間にわずかな意識の違いが生まれ始める―。
菅田将暉、桐谷健太
木村文乃
川谷修士、三浦誠己、加藤 諒、高橋 努、日野陽仁、山崎樹範
原作:又吉直樹著「火花」(文藝春秋 刊)
監督:板尾創路(『板尾創路の脱獄王』、『月光ノ仮面』)
脚本:板尾創路、豊田利晃(『青い春』、『クローズEXPLODE』)
コピーライト:(C)2017「火花」製作委員会
公式サイト:https://www.toho.co.jp/movie/lineup/hibana-movie.html
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