『東のエデン』『精霊の守り人』『攻殻機動隊S.A.C.』など、重厚な世界設定を構築しその中で人間ドラマを描いてきた神山健治監督初の劇場オリジナルアニメーション『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』。物語の主人公はいたって平凡な女子高生。特技といえばどこでも眠れることくらい。そんな彼女が、ある事件をきっかけに東京へ旅をすることに。大きな冒険の末に見つけた小さな真実とは・・・。今より少し先の未来を舞台に、夢と現実がスリリングにクロスするロードムービーが誕生した。主人公ココネを演じるのは多くのドラマ、映画で注目を集める女優の高畑充希。そして満島真之介、古田新太、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介といった実力派が勢ぞろい。さらに主題歌は“夢”と“去った人への想い”を歌った名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」を森川ココネ(声=高畑充希)が歌っている。
3月7日(火)、モリオ役を演じた満島真之介と神山健治監督が登壇しての大阪キャンペーンの舞台挨拶が行われた。先日東京での完成披露試写会を皮切りに、本日から始まった『ひるね姫』の地方キャンペーン。その最初となったのが、本作の舞台の一つとなっている大阪。イベント会場の松下IMPホールには、10代、20代の女性を中心とした約800人が駆けつけ、満席に。
会場に詰め掛けたたくさんのファンの歓声に包まれながら登場したモリオ役の満島真之介は、「久しぶりに大阪に上陸しました、大阪が大好きで、毎週毎週大阪に行きたいと思っています。食べ物はおいしいし、人との距離感が近くていいなと思います。今日は高畑さんの代わりにかわいいジョイ(※劇中キャラクターのぬいぐるみ)も連れてきましたので、男ばっかりでと思った方はジョイを見てください!」と語り、会場は和やかな雰囲気に。
また今回ココネとモモタローという、父と娘の関係を描いた理由について聞かれた監督は、「父と娘って一番摩擦が起きにくい関係だと思うんです。父と息子の関係はハリウッド映画とかでもよくある設定で、母と娘は友達か女同士になってしまう。そんな中で父と娘の関係性は、娘が年頃になるとお父さんのことが嫌いになってくるし、父親からすると年頃の娘にどうやって接していいか、わからなくなる。だから一番ドラマが生まれにくい関係性だけれど、でもその中にはいろんな思いがあるんではないかと思いました。」と自身の考えを語りました。
最後に作品について満島さんは「ジョイもがんばってま~~す!!」(ジョイを手に、ジョイのまねをしている)とお道化て照れつつ「全然ダメです!!(釘宮理恵演じる)本物の方が断然かわいいです!!」と突然のモノマネで会場を盛り上げたかと思えば、真剣な表情で「本当に昨今アニメの映画は世界に誇る素晴らしい作品がたくさんできていますが、また新たな金字塔ができたと思っています。そんな作品に参加できた喜びと幸せを毎日感じています。神山監督の頭の中で紡ぎだされた物語によって、愛するキャラクターたちが奮闘し、大活躍します!あまり頭で考えずに、素直に受け止めて観た方が楽しめる映画になっていると思います。エンドロールが終わって電気がつくまで絶対に帰らないでください。そこにはもう一つドラマが待っていますので。」と、エンドロールで描かれる“ある仕掛け”について熱く思いを語り、監督は、SF作家アーサー・C・クラークの名言を引き合いに出し、「”よくできた科学技術は魔法と見分けがつかない”という言葉があります。「ひるね姫」を作るときにほんわかしたあったかい家族のドラマを作ろうと思いつつ、実はその言葉も念頭に置きながら魔法って何かなとか、今の時代の技術は今の人たち(若い人たち)にどういう風に受け止められているだろうと考えながら作った作品です。もちろんあったかい家族のドラマもありますが女子高生の日常から始まり、スペクタクルに発展していって、最後はとてもチャーミングなラブストーリーになっています。結構ジェットコースターな映画になっているんじゃないかと思います。先入観なく身をゆだねて楽しんでいただけたらなと。」と笑顔で締めくくり、和やかな雰囲気の中、舞台挨拶は終了した。
◆原作・脚本・監督:神山健治
◆キャスト:高畑充希、満島真之介、古田新太、釘宮理恵、高木渉、前野朋哉、清水理沙、高橋英樹、江口洋介ほか
◆音楽:下村陽子
◆キャラクター原案:森川聡子
◆作画監督:佐々木敦子、黄瀬和哉
◆演出:堀元宣、河野利幸
◆制作:シグナル・エムディ
◆配給:ワーナー・ブラザース映画 ©2017 ひるね姫製作委員会
公式サイト:http://www.hirunehime.jp
公式twitter:https://twitter.com/hirune_hime
公式LINE:シグナル・エムディ
3月18日(土)全国ロードショー