人気漫画アプリ『マンガボックス』で閲覧数1位を独走した、裸村のコミック「穴殺人」を原作をもとに実写映画化した『羊とオオカミの恋と殺人』が11月29日より公開。
本作は、自殺志願の男の子と殺人鬼の美少女の異色カップルが繰り広げるスプラッター・ラブコメディー。自殺志願の男の子の黒須越郎役を杉野遥亮、殺人鬼の美少女・宮市莉央役を福原遥がW主演で演じ、監督は『クソすばらしいこの世界』や『女の子よ死体と踊れ』を手掛けた朝倉加葉子が務めた。
殺人鬼という特殊な役を可憐に演じた福原遥に話を聞くことができた。優しく微笑む彼女からは到底「殺人鬼」という言葉は似合わないように思えたが・・・。
― 今回は殺人鬼という役がらですが、本作のオファーが来た時のお気持ちと、役とどのように向き合っていったのか教えてください。
殺人鬼という役はいつかやってみたいと思っていたので、お話をいただいたときは凄く嬉しかったです。原作を読むと、凄く過激でホラーな感じがしますが、可愛い部分もあって「これを表現できるのかな?」と不安になりました。宮市さんというキャラクターが本当に大人っぽくて色気もあるので、私にできるのかな?大丈夫かな?難しいな・・・と思って、最初はドキドキしながら臨みました。
杉野さんとの共演は2回目だったので、また一緒にできて嬉しかったです。これまではラブコメや青春もの作品に出演させていただくことが多かったのですが、今回は全然テイストの違う作品だったので、楽しみだなと素直に思いました。
― 予告編でも披露されていいます殺人シーンが印象的です。コンポラリーダンスを見ているかのような殺人シーンです。撮影は大変だったのでは?
最初は普通のアクションだと思っていたんです。ところが、撮影前に殺人のシーンを練習したところ、柔らかい独特な動きだったので、まるでダンスのレッスンをしているようでした。原作を読んだときは想像もしていなかったので最初はビックリしました。監督が、殺している姿もキレイに見せたいと仰っていて、ただの殺人鬼ではない、全てが美しく見えるように考えました。最初は衝撃的でしたが、アクション(ダンス)の先生が体の作りから教えてくださって、全身を使って相手の人と一体になっている感じで踊る。それは相手の方との呼吸が合わないとできないし、指の先までキレイに見せないといけないので、とても難しい撮影でした。
― 特にクライマックスでは何人かと一度に対峙しないといけないので大変ですよね?
本当に難しかったです。撮影も深夜だったので、みんなフラフラで意識もうろうとしていました(笑)。殺される側の方も一緒に踊らないといけないので、息を合わせるのが大変でしたね。でも、完成作品を観て、こんなにキレイに撮影されているんだと感動しました。
― 殺人鬼ではありますが、杉野さん演じる黒須くんとの距離感はどのように演じられたのでしょうか。
黒須くんとのシーンは、どこにでもいる可愛い女の子にしたかったので、殺人鬼の雰囲気は出さずに演じたいと思いました。でも、どこか危険の匂いがするお芝居もいれたいと感じながら。一見理解しがたい二人の関係ですが、たまに共感できるような普通の大学生の心情も大事にしました。
― 普段の福原さんのイメージは温かくてフワフワしたイメージがありますが、今回のキャラクターはガラッと変わった役。役作りで特に意識されたことは?
一つひとつの表情を意識しました。これまで色っぽい大人の女性の役を演じたことがなかったので、まず自分から色気をどう出したらいいんだろうというところから始まって、物を取るときもゆっくり持ってみたり、指先まで意識を持って、子供っぽく見えないように一つひとつの行動に気を付けました。黒須くんにどんどん心を動かされていく宮市さんの細かい心情を表現できたらいいなと思いました。
― 魅力的に表現するモデルになる目指すものはあったのでしょうか?
それはやっぱり原作の宮市さんでした。原作があったので、1から作り出すのではなかったのでやりやすい面もありました。漫画を見て参考にしながら演じました。
― 福原さんから見て、宮市さんがどうして黒須くんに惹かれていったのだと考えますか?
一緒にいて「自分は普通なんだ」と確かめたい気持ちや安心感があったんだと思います。そして、こんなに自分のことを“好き”と言ってもらえることは今までなかったんじゃないかな。初めての経験だったのかも。私は黒須くんと二人でアイスを分けあって食べるシーンが好きなんですが、そこでも初めての感情が湧いてどんどん好きになっていったと思います。いままで自分がカッターを向けて怖がらなかった人と出会ったことはなかっただろうし、魅力的に映ったのではないかと感じます。
― そんな宮市さんの心情の変化も見どころですね。
そうですね。あとは、殺人をしているところも美しく映していただいているので、ぜひカッターを振り回している姿にも注目していただけたら嬉しいです。
― 黒須くんが穴を覗いているところを見つけてしまった時の宮市さんはちょっと怖かったですね(笑)。
そうですか?(笑)。あと、アパートから出て黒須くんを追いかけるとき、階段の上に立っている宮市さんは自分でも怖ッ!と思いました(笑)。お化けさんかと思いました(笑)。
― 色々な表情が見られて楽しいです。新しい役に挑戦されて、自分自身で新しい発見はありましたか?
アクションは今までやったことがなかったのですが、ちゃんと教えていただいてキレイに撮ってもらったら、こんなにカッコ良く映るんだ・・・と自分でも驚きました。最初は、ラストのシーンを編集で映像をハイスピード処理をする予定だったようですが、監督がそのままでいいと言ってくださったんです。一番練習して力を入れていた場面だったので、そう言っていただけて嬉しかったです。カメラチェックもまめにして、細かいところまでみんなで話し合いながら調整しました。完成したときはとても達成感がありました。
― ところで、宮市さんは殺人を止められない性格を持った女性ですが、福原さんご自身が今どうしても止められないことはありますか?
なんだろう・・・(しばし考えて)、食欲かな?(笑)
― 何がお好きなんですか?
お肉が好きなんです。
― そうなんですか? フルーツしか食べていないイメージがありますけど・・・。
そんなこと、ないです!(笑) 今日も朝起きて「あ~、お肉食べたいなぁ」って思いました。ファッションショーや雑誌撮影とかがあるときは気をつけないといけないんですが、体力つけなくてはいけないと思ったらガッツリ食べます。
― 映画の中でもお料理をされていますが、実生活でもお料理をすることはありますか?
たまにします。実家に住んでいるのであまりチャンスがないのですが、昨日も“にゅーめん”を作って一人で食べました。食べることが好きなので、家にあるものでチャチャっと作っちゃいます。1日お休みがあるときは、スーパーに買い物に行って色々作ります。私、朝食をしっかり食べないとダメなんです。だからいつも朝からキッチンの前で「何かないかなぁ~」ってウロウロしてるんですよ(笑)。
― では、最後にこれからご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。
一見理解しがたいように見えるかもしれないので、ご覧いただく皆さんがどのように受け取ってくださるか、楽しみでもあり不安な気持ちもあります。理解できないけど、ちょっと共感できるような部分も感じていただけたら。『羊とオオカミの恋と殺人』の世界にどっぷり浸かっていただき、最後はホロッと感動できる作品になっていると思います。お互いの愛があれば、どんなにかけ離れた位置にいても繋がれるという深い愛を感じていただけたら嬉しいです。
【福原遥(ふくはら・はるか) プロフィール】
1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。子役として2005年から活動を開始し、2009年にNHK Eテレの料理番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』の主人公・柊まいんとして注目を集める。2019年8月にソロ歌手デビューを果たし、声優・歌手・女優として活躍の幅を広げている。近年の主な出演作には、映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』(17)、ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(19/NTV)『賭ケグルイ Season2』(19/MBS)『コーヒー&バニラ』(19/MBS)、映画『4月の君、スピカ。』(19)『映画 賭ケグルイ』(19)、『HELLO WORLD』(19/声優)などがある。現在放送中のドラマ『チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』(YTB/NTV)に出演中。そして、主演ドラマ『ゆるキャン△』(TX)の放送も1月~控えている。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』
<STORY>
大学受験に失敗し予備校もやめ引きこもり、ライフラインを絶たれ絶望した黒須(杉野遥亮)は、 壁につけたフックで首吊り自殺を図るもあえなく失敗。その弾みで偶然にも、壁に穴が空いてしまう。穴を覗くと、美人で清楚な隣人・宮市さん(福原遥)の生活が丸見えで・・・。その日から穴を覗くことが生き甲斐になり、どんどん宮市の虜になっていく黒須。しかし、ある日彼女が部屋で行っている凄惨な殺人行為を目撃してしまい、声をあげてしまう。目撃行為が見つかってしまった黒須はつい宮市に愛を告白。殺されるかと思いきや、結果彼女と付き合うことに!アルバイトも始め、デートをし、部屋では宮市の手料理を食べ、幸せ絶頂の黒須。しかし宮市は、黒須とのデート中も構わず殺人を犯し…。次は自分が殺されるのか?黒須の運命はいかに!?
■監督:朝倉加葉子
■脚本:髙橋泉
■出演:杉野遥亮 福原遥 江野沢愛美 笠松将 清水尚弥 一ノ瀬ワタル/江口のりこ
【配給】:プレシディオ
【コピーライト】:©2019『羊とオオカミの恋と殺人』製作委員会 ©裸村/講談社
公式HP:http://hitsujitookami.com/
Twitter:https://twitter.com/hitsujitookami
Instagram:https://www.instagram.com/hitsujitookami
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