九十年の生涯で描いた作品三万点以上。孤高の絵師の生き様が、今初めて描かれる。
映画『HOKUSAI』
「こんな日だからこそ見て欲しい!」公開まであと2日!
柳楽優弥、田中泯、永山瑛太、玉木宏、瀧本美織
超豪華キャスト陣が葛飾北斎ゆかりの“牛嶋神社”でヒット祈願!
柳楽「映画の持つ力が悪いものを跳ね返していけたら」
代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が新千円札のデザインやパスポートに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト 葛飾北斎。ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちに大きな影響を与え、米 LIFE 誌「この 1000 年で偉大な功績を残した 100 人」に選ばれた唯一の日本人。
この度、そんな北斎の知られざる生涯を初めて描く映画「HOKUSAI」が5月28日(金)に全国公開する。本作は、その人生に関する資料がほとんど残されていない北斎の生涯を、史実や作品が生まれた年代などを繋ぎ合わせて生まれたオリジナル・ストーリーで、今までほとんど語られる事のなかった青年時代の北斎をも描く。第33回東京国際映画祭のクロージング上映を経て、世界中から注目を集める本作。何があっても絶対にあきらめず、90歳の生涯で3万点以上もの作品を描き切った絵師の生き様が、170年の時を経てスクリーンに描き出される。
そして公開日まであと2日に迫った5月26日(水)に、「公開直前ヒット祈願報告会イベント」を実施した!W主演として、葛飾北斎役を演じた柳楽優弥(青年期)と田中泯(老年期)とともに、老年期の北斎の盟友・柳亭種彦を演じた永山瑛太、常に北斎の一歩先をゆく天才浮世絵師・喜多川歌麿役の玉木宏、北斎を支える妻・コト役の瀧本美織ら豪華キャスト陣が大集結!メガホンを握った橋本一監督と共に登壇した。
報告会イベント前には、晩年の北斎が通ったと言われ、86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図」を奉納したことでも知られる墨田区にある牛嶋神社に一同揃って大ヒット祈願をし、イベントに挑んだ。
劇中で北斎は、どんな困難な状況の中でも「こんな日だからこそ描く」と言い放ち、ただ真っ直ぐに描き続けているが、本作は、まさにそんな北斎が生きた時代同様、コロナ禍の緊急事態宣言下という環境で劇場公開を迎える。北斎やその時代を生きたものたちを演じ切ったキャスト、そしてそれを描いた橋本監督が今の気持ち、そして今だからこそ観てほしい映画の魅力について語りつくした!
<イベントレポート>
いよいよ公開まで2日に迫った映画『HOKUSAI』。2019年に撮影をし、本来ならば昨年2020年の公開予定でしたがコロナの影響で1年の延期を経て遂に公開を迎えます。葛飾北斎の青年期を演じた柳楽優弥、北斎の老年期を演じた田中泯、柳亭種彦役の永山瑛太、喜多川歌麿役の玉木宏、北斎の妻・コト役の瀧本美織、橋本一監督が約2年ぶりに再集結し、柳楽は「1年の延期となりましたが、この作品が持つ運命で、この時期に公開することに意味を感じています。」、田中は「あと2日で公開なのでかなり緊張しています。まだ間に合いますので是非宣伝を宜しくお願い致します。」、永山は「映画を観させていただいたんですが、本当に柳楽優弥さんと田中泯さんが演じた北斎が素晴らしくてエネルギーを貰いました。」、玉木は「北斎同様に歌麿も言わずも知れた絵師だと思いますが、静かだけど強くてパワーがある映画だと思います。ようやく公開することができて嬉しく思っています。」、瀧本は「劇中で私は柳楽さんとのシーンがほとんどだったので、こうしてキャストの皆さんとお会いできて本当に嬉しく思っていますし、こういう時期だからこそ人と会える喜びを感じています。映画も今を生きる部分に通ずる部分があると思います。」、監督は「この顔ぶれと並んでいると素晴らしい作品に携わることができたんだなと緊張しています。」とそれぞれにいよいよ公開を迎えることができる本作への熱い想いを述べました。
イベント前に、北斎が86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図(すさのおのみこと やくじんたいじのず)」が奉納されている牛嶋神社へヒット祈願に行ってきた一同。関東大震災で現物は焼けてしまいましたが、神社には今も復元された絵が飾られており、その絵には様々な病気や凶事を起こす厄神たち十五体が須佐之男命にひざまずき、今後悪さをしないよう証文に手形を押されている様子が収められています。コロナ禍の今だからこそ拝みたくなる絵ですが、柳楽は「今日お伺いした牛嶋神社や先日訪れた小布施のお寺などで北斎の作品を見させて頂いたのですが、北斎の絵には悪いものを跳ね返して断ち切る力が本当にあると思います。大変な時期ですが、この映画の持つ力が悪いものを跳ね返してくれたらいいなと思います。」、田中は「86歳の時に描いたと聞いてびっくりしています。凄まじいパワーを感じました。」と、北斎の絵に圧倒されたとコメントを寄せました。
続いて、武家でありながら文才に溢れ、剣よりも筆を好んだ戯作者・種彦を演じた永山は同じ表現者として「種彦は、武家の人間として芸術を取り締まる立場でありながら北斎と命がけで作品を発表し続けた人間です。現場で初めて田中泯さんとご一緒させていただいて、映画での種彦と北斎さんの関係性のように、俳優や人間であるといったカテゴリー以上のものを貰いました。田中泯さんがいるだけで芸術なんだなと感じました。」と、現場での田中との関係が役柄同様であることを明かし、今日も田中に自家製のお味噌をもらったというエピソードも披露しました。
また、青年時代の北斎の常に一歩先をゆく、天才浮世絵師・歌麿を演じた玉木。若き日の北斎や写楽といった新たな才能を持った絵師が切磋琢磨して今の世にも残る素晴らしい作品を残している点を、「プロデューサーの重三郎の元に才能がある人たちが集まっている部分が、現代の芸能事務所でアーティストたちが集まり切磋琢磨しながらのし上がっていく部分と通ずる部分があると感じます。歌麿は若き北斎に刺激を与える役どころですが、撮影時は柳楽君の目がとても印象的で、闘志を感じました。」と、北斎が生きた時代と現代のアーティストが生きる環境が時を経ても通ずる部分があると語り、撮影時を振り返りました。
瀧本さんは、絵にまっしぐらな北斎を温かく包み込む妻・コトを演じたことについて、「自分がイメージしたコトは、妻ではあるけれども時折、母でもありました。包容力と慈愛を持って演じさせていただきました。全体を通して北斎さんは自分と戦い続けている人だと思ったので夫婦でいるときは安らげる空気を作れるようにしました。」と語りました。
絵は残っているが人物に関しての資料が残っていない若き日の葛飾北斎。本作ではその北斎の知られざる人生を描いた橋本一監督は、「史実でこういう人ですと残っているわけではないので、どうしたら魅力的な人物になるかと考えました。その上、若いときに描いた夢を貫く姿勢、決して諦めない気持ち、という2つのテーマを盛り込んでいきました。」と作品作りでのこだわりを語りました。
劇中では、阿部寛が演じられた稀代の版元、今でいうプロデューサー蔦屋重三郎が「絵で世界は変えられる。」と北斎に伝え、彼の人生に大きな影響を与えますが、MCより「絵、もしくは映画は世界を変えられるか?」という問いに対して、柳楽は「僕は、これまでアートや映画などで表現される様々なものを通して勇気を貰えています。そういう芸術は時代を超えて僕たちに刺激を与えてくれて、映画も映画館で多くの人に感動を与えていると思いますし、世界全体としてではなく一人一人のモチベーションを変えていくことができると感じています。」、田中は「柳楽さんと同様に、一人一人に届けることができるし、その力は絶対あると思います。その力がどう受け止められるのか、世界に繋がるのかわかりませんが、少なくとも人の心に伝わることは確かです。」、永山は「近所のおばさまが僕の作品を観てくださって、『次の作品を楽しみにしているよ』と僕が出ている雑誌の切り抜きを持ってきてくれたんです。そのおばさまの生活を変えたんだなと思ったので、僕も変えられると思います。」、玉木は「作品が作られる以上、前向きなパワーを持って作られると思うので個人には伝わっていくと思う。一人一人に伝わっていけば大きなものも変わると思う。」、瀧本は「世界という大きな部分ではわからないけど、人の気持ちや想いは変えられる。自分自身も映画や芸術をみて勇気づけられたり、子どもの時に観た作品は忘れられないので、思いは根強く残っていくと思うので変えられると思います。」、監督は「僕が監督を目指したのは子供のときに観た映画で、僕自身の世界は映画によって変えられました。僕の作品を観て、何人かは映画監督になりたいと言っている人もいる。それは映画であろうがドラマであろうが同じことであると信じています。だからこそ、映画館が開けられていない状態が続いていますが、僕の基準では言語道断。映画に触れられない人がいるのは間違っている状況なので考えてほしい。」とそれぞれに映画が世界を変えられるとコメントを寄せました。
また、玉木が演じた歌麿が幕府につかまってしまった時や、永山さんが演じた種彦が罰せられた時も北斎は「こんな日だからこそ描く」と絵を描き続けます。現在、一部エリアでは緊急事態宣言下で劇場休業している、まさに「こんな日」ともいえる状況下での劇場公開となりますが、「こんな日だからこそやり遂げたいこと」について問われると、日本映画が大好きと語る柳楽は「映画館で映画を観たい。」と言い、田中は「いつもと変わらずに1日をしっかりと生きることが大切。」と語りました。永山は「誠心誠意の演技をして日本の人を元気にしたい。」と明かし、瀧本は「前向きな気持ちを発信し続けていきたい。」、先日祖父が100歳を迎えたという玉木は「こんな時だから地方への行き来はできないですが、子どもも生まれたので祖父に会いに行きたい。」、監督は「劇場に行きましょう、映画を観ましょう!」とそれぞれ、先の見えない時代だからこそのやり遂げたいことをあげました。
最後に本作を楽しみにしている人々に向けて作品を代表して柳楽が「こういう時期にもかかわらず、公開することができたことをありがたく思います。人はトンネルに入ったら出口を探すと思うんですが、芸術や映画はトンネルでのライトになりうる力があると思います。一日でも早くコロナが収束して皆さんの笑顔が戻ることを思って頑張っています。」、田中「北斎こそが人々を愛し、人々の体を描写した最初で最後の人だと思っています。ぜひ、北斎に愛されに、映画を見て欲しいです。」と作品をアピールし、イベントは幕を閉じました。
なお、本作が公開を迎える、5月28日(金)の夜20:00より、公開記念としてオンライン生配信番組を配信することが決定している。番組では、柳楽優弥、玉木宏、瀧本美織といった豪華出演者陣、そして橋本一監督が再び大集結し、それぞれが選んだ本作のイチオシシーンを視聴者とともに見たり、視聴者からの質問に答える企画などを予定している。
<番組概要>
【番 組 名】今だからこそ!映画『HOKUSAI』をニッポンに届けたいスペシャル!!
【配信⽇時】2021 年 5 ⽉ 28 ⽇(⾦) 20:00〜20:40(予定)※⽣配信
【配信場所】①共感シアター (https://bals.space/)
②共感シアター YouTubeチャンネル (https://www.youtube.com/user/MOVIEMARBIE/)
【出 演 者】柳楽優弥/玉木宏/瀧本美織/橋本一監督
<STORY>
何があっても絶対に諦めず、描き続けた、その先にー。
腕はいいが、食うことすらままならない生活を送っていた北斎に、ある日、人気浮世絵版元(プロデューサー)蔦屋重三郎が目を付ける。しかし絵を描くことの本質を捉えられていない北斎はなかなか重三郎から認められない。さらには歌麿や写楽などライバル達にも完璧に打ちのめされ、先を越されてしまう。“俺はなぜ絵を描いているんだ?何を描きたいんだ?”もがき苦しみ、生死の境まで行き着き、大自然の中で気づいた本当の自分らしさ。北斎は重三郎の後押しによって、遂に唯一無二の独創性を手にするのであった。
ある日、北斎は戯作者・柳亭種彦に運命的な出会いを果たす。武士でありながらご禁制の戯作を生み出し続ける種彦に共鳴し、二人は良きパートナーとなっていく。70歳を迎えたある日、北斎は脳卒中で倒れ、命は助かったものの肝心の右手に痺れが残る。それでも、北斎は立ち止まらず、旅に出て冨嶽三十六景を描き上げるのだった。そんな北斎の元に、種彦が幕府に処分されたという訃報が入る。信念を貫き散った友のため、怒りに打ち震える北斎だったが、「こんな日だから、絵を描く」と筆をとり、その後も生涯、ひたすら絵を描き続ける。描き続けた人生の先に、北斎が見つけた本当に大切なものとは…?
今だから、見えるものが、きっとあるー。
出演:柳楽優弥 田中泯
玉木宏 瀧本美織 津田寛治 青木崇高
辻本祐樹 浦上晟周 芋生悠 河原れん 城桧吏
永山瑛太/阿部寛
監督:橋本一
企画・脚本:河原れん
配給:S・D・P
©2020 HOKUSAI MOVIE
公式サイト:http://www.hokusai2020.com/index_ja.html
公式SNS:@hokusai2020 ハッシュタグ「#映画HOKUSAI #HOKUSAI #北斎」
5月28日(金)全国ロードショー!!