9月16日、東京・ザ・リッツ・カールトン東京にて行われた映画『ハドソン川の奇跡』来日記者会見にトム・ハンクスとアーロン・エッカートが出席した。
本作は、2009年1月15日、乗客155人を乗せたUSエアウェイズ1549便が、ニューヨーク・マンハッタンの上空850メートルで制御不能に陥る緊急事態が発生。チェズレイ・サレンバーガー機長(トム・ハンクス)は、ジェフ・スカイルズ副機長(アーロン・エッカート)と共に機体をハドソン川に不時着水させ、乗客155人の命を救った「ハドソン川の奇跡」。このことで英雄とされた機長のサレンバーガーが、一転、容疑者として厳しい追及にさらされる。「アメリカン・スナイパー」のクリント・イーストウッド監督・製作が描くヒューマンドラマ。
会見前にはクリント・イーストウッド監督からのビデオメッセージが上映され、今回、来日がかなわなかったとのショートメッセージに、トムとアーロンも苦笑いをみせ、会見がスタートとなった。クリント・イーストウッド監督について、トムは「彼は寡黙な人。仕事ぶりが皆さんにも伝わっていると思う。」と話し、監督の写った写真を指して「あの顔で、こういう感じだから威厳を感じる」と、尊敬の中にも軽い冗談交じりな説明に笑いが起こっていた。
アーロンからは「監督はいつも笑ってて目を輝かせている。撮影の初日に雨が降っていたんだけど、監督はウインドブレーカーを着てずっとそばで指示を出してくれた」と撮影時のことを明かした。
またトムは「リッツ・カールトンに来てくれてありがとう!」と言い出し、今まで訪れた東京のホテルの名前を次々に挙げ、「これで宿泊代が無料になるね」と冗談を飛ばす一幕も。さらに「東京に飛行機でやってきて、スーツケースがなくなったという映画を撮りたいのでお金を出してください」とトムからの映画構想が飛び出す場面に集まった報道陣の笑いを誘っていた。
会見も最後には、当時、事故に遭遇した日本人乗客の滝川裕己氏と出口適氏の二人が登壇。トムとアーロンは、滝川氏、出口氏とかたい握手を交わし、初対面となった。乗客の中に日本人がいたという事実を知らなかったアーロンは「どういう経験をされたのか聞いてみたい」。「驚きだよ『荷物は戻った?』と聞きたい」と話し気になっている様子。滝川氏、出口氏も「機内は皆さん落ち着いていて冷静だった」と話し、「事故発生からその場で全員の結束があったゆえに奇跡的な生還ができた」と両氏が口を揃えていた。
トムの気にしていた荷物に関しては「パソコンやスーパーの回数券まで戻ってきた」「すべてクリーニングされていて、個々に包装までされていた」と両氏。本作について「事故を体験した者から見てもリアルに再現されていた」と話した。また「自分たちの命を救ってくれた英雄が事故直後から容疑者として扱われていたことを知らなかった…」と明かし、衝撃を受けたと両氏。そんな両氏の緊張の様子を見かねたのか、トムとアーロンが突然、踊り出し、会見会場も和やかな雰囲気に変えていた。
映画『ハドソン川の奇跡』
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー他
配給:ワーナー・ブラザース映画
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オフィシャルサイト:http://www.hudson-kiseki.jp
9月24日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他
全国ロードショー!