映画『一度も撃ってません』の完成披露報告会が、3月9日、東京・有楽町の朝日ホールにて行われ、主演の石橋蓮司さんをはじめ、共演の大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央、渋川清彦、前田亜季、小野武彦の豪華キャストと、阪本順治監督が登壇した。
『大鹿村騒動記』『半世界』で知られる阪本順治監督の依頼を受けては、実は本当は“ハードボイルド小説”のネタ集めをしているだけのただの売れない小説家。彼と彼を囲む青春を忘れられない大人たちのハードボイルドならぬ、ハートボイルドのコメディストーリー。
主人公・市川進役を石橋、その妻役を大楠、主人公の怪しい旧友・元ヤメケン役を岸部、元ミュージカル界の歌姫役を桃井が演じる。
超豪華なキャストが一堂に介した本作。主演の石橋も「なぜこんなに凄い人たちが集まったのか不思議だったと話す」と、佐藤は「阪本監督から『蓮司さんの遺作を作りたい』っていうから、出たんですよ」とジョークを飛ばす。監督は「そんなことは言っていない」と否定するも、「決めては桃井さんの一言でした」と吐露。「ここにいる半分の人がいるとき、『原田芳雄さんの次(の主役は)は、石橋蓮司さんだ』という桃井さんの言葉に、みんなが納得し、僕も『本気で動きます』と言ったんです」と石橋に白羽の矢が当たったことを明かす。
桃井が「遺作としようとしたわけじゃないけど、死ぬと分かってから撮るんじゃなくて、元気に動けるときに撮ったほうがいいと思って」と話すと、佐藤が「これで蓮司さんが死んじゃうと、“阪本さんが撮ると死ぬ”って言われちゃうね(笑)」と言って、笑いを誘う場面も。
また、本作では、佐藤と息子の寛一郎の共演も見どころの一つ。佐藤は「『大鹿村騒動記』で三国(連太郎)と共演し、今度は蓮司さんの遺作で(笑)、息子と一緒に演る設定をしてくれた」とし、「僕がNGを出したところを、息子に冷ややかに見られてました」とエピソードを披露しながら共演の喜びを表していた。石橋も「寛一郎がいたことで、こんなバカな大人たちもいたなと思ってもらえる」と目を細め、「三国、浩市、寛一郎と、三代で共演させてもらって嬉しい」と笑顔を見せた。
また、撮影現場を離れた際に、本物の警察官に職務質問をされたという石橋。「何が悔しかったかったって、俺を知らねぇのか!と。俺を知らなかったことがちょっとショックだったね」と、肩を落としていた。
映画『一度も撃ってません』
【STORY】
市川進(いちかわすすむ/石橋蓮司)、御年74歳。タバコ、トレンチコートにブラックハット…
大都会のバー「Y」で、旧友のヤメ検エリート・石田(岸部一徳)や元ミュージカル界の歌姫・ひかる(桃井かおり)と共に夜な夜な酒を交わし、情報交換をする。
そう、彼は巷で噂の“伝説のヒットマン”だ。今日も“殺し”の依頼がやってきた――。
がしかし、本当の姿は…ただハードボイルド小説を書きたい作家、ペンネームは御前零児(オマエレイジ)。
ちなみに原稿は“時代遅れ”で全く売れてない。おまけに妻・弥生(大楠道代)の年金暮らし、なんとも情けない始末。担当編集者:児玉(佐藤浩市)も、市川の“伝説のヒットマン”という噂を信じればこそ長年付き合ってきたが…
実は、リアリティにこだわり過ぎた市川は“理想のハードボイルド小説”を極めるために、
“殺し”の依頼を受けては、その暗殺の状況を取材しているのだった。
エセ投資セミナーで金を巻き上げる守山(江口洋介)の暗殺など、過去多くの事件に関わったと噂される“なんちゃって”ヒットマン市川に、ついにツケが回ってきた。本当は“一度も人を殺したことがない“市川は、敵のヒットマン(豊川悦司)に命を狙われ、妻には浮気まで疑われることに!
人生最大のピンチにばたつく”ハードボイルド気取りな小説家“の顛末を、世代を超えた豪華キャスト達で描き出す、かつてないオトナの良質エンターテイメントが誕生!
【出演】石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり
佐藤浩市 豊川悦司 江口洋介 妻夫木聡 新崎人生 井上真央
柄本明 寛一郎 前田亜季 渋川清彦 小野武彦 柄本佑 濱田マリ 堀部圭亮 原田麻由
【監督】阪本順治
【脚本】丸山昇一
【製作】木下グループ
【配給】キノフィルムズ
【コピーライト】︎2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ
公式サイト:http://eiga-ichidomo.com/
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