映画『イチケイのカラス』の完成報告会が、12月20日、東京・帝国ホテルにて行われ、主演の竹野内豊をはじめ、共演の黒木華、斎藤工、山崎育三郎、向井理、小日向文世と、田中亮監督が登壇した。
講談社「モーニング」で連載された同名コミックを原作に、2021 年 4 月期にフジテレビ系列月曜 9 時枠にて放送された連続ドラマ「イチケイのカラス」。東京地方裁判所第3支部第1刑事部<通称:イチケイ>を舞台に、自由奔放で型破りな裁判官・入間みちおと、その仲間たちが真実をつかもうと奮闘する人間ドラマ。そんな『イチケイのカラス』が、ついに映画化。今作は、岡山県瀬戸内に異動になったみちおが、史上最年少防衛大臣にまつわる傷害事件を調べていくなかで、伝家の宝刀「職権発動」が通用しない難敵に挑んでいく。
裁判官・入間みちおを竹野内豊、みちおとは対照的に超ロジカルなエリート裁判官・坂間千鶴を黒木華のほか、小日向文世、山崎育三郎らドラマからの‟イチケイ”メンバーも出演! さらに、今作では坂間の新バディとして事件に向き合う心優しき人権派弁護士の月本信吾役の斎藤工、みちおの最大の難敵である最年少エリート防衛大臣・鵜城英二役の向井理など、豪華な俳優陣が一挙集結し、大きくスケールアップ! 田中亮監督と、脚本・浜田秀哉がドラマから引き続き、タッグを組む。
映画が完成され、竹野内は「連続ドラマのときには、まさか映画化されるとは想像もつかなかった。今、こうしてここに立つことができるのは、ドラマを観てくださった皆さんのおかげだと思っています。たくさんの方に楽しんでいただけて嬉しかったです」とドラマファンに感謝の気持ちを伝えた。
撮影現場は和気あいあいとした雰囲気だったそうで、竹野内は「ドラマから1年空いてしまったので、役に戻れるかなと不安もありましたが、黒木さんの声を聞いたら一発で記憶が戻った感じがしました。監督がどんな大変な状況でも笑顔で和ませてくださって、凄くいい空気の現場でした」と振り返り、チームワークの良さをうかがわせた。
監督は「暑い夏の撮影でしたし、台本にないのに黒木さんにはチャリンコを漕いでもらったりして。ニコニコしながらやらないとマズいなと思って・・・(笑)」と、気遣いを見せながら、本音もチラリ。竹野内は「監督が色々仕掛けてきて、(ストーリーに)膨らみが出て、入間や坂間の人物像も構築できたと思います」としみじみ。
映画では、黒木演じる坂間と斎藤演じる月本の恋の予感も感じさせるが、黒木は「キュンとしすぎないように気をつけたんですけど、(相手が)斎藤さんなんで、(キュンが)出ちゃったと思います(笑)」と話し、会場の笑いを誘う場面も。「入間さんとは違うバディ感を楽しんでいただければ」と期待を持たせた。
対する斎藤は「黒木さんは日本映画界の宝ですから」と称えつつ、「(演じるということに)正解のない世界だとは思いますが、黒木さんの表現は“正解”だんです。本当に見ていても背筋が伸びます」とベタ褒めし、黒木を照れさせた。そして、「地域に根付く、法を超えたルールみたいなところを坂間さんと探るというようなリアリティとエンタメが繋がるような役割をしていたのかなと思います」と自身の役がら分析した。
山崎も久しぶりの再会を喜びながら、「ドラマの時からLINEで皆さんと繋がっていたので、凄く離れていた感じはしませんでした。LINEでは、こひさん(小日向)や黒木さんが隠し撮りした写真なんか送りあっていましたね」とエピソードも吐露。また、「野球のシーンで、入間が隠し玉を持っているんですが、あれは僕が子供のころやっていたもの。野球のシーンは僕が監修しました(笑)」と告白し、野球好きが功を奏した場面もあった様子。
今回、映画からの出演となった向井は、「チームワークが出来上がっているところに入るので、なるべく今までやってきた方々の流れを汲んで入っていければいいなという思いがありました」と話し、特に対峙することが多かった竹野内について、「竹野内さんは意外とみちおの要素があるんじゃないかと思って。今回ご一緒したのは初めてだったんですが、ずっと(竹野内を)見て育った世代で、憧れもあった。でもちょっとユーモアもあって。今回は対立している間がらだったので、現場では深くお話をしませんでしたが、また違う現場でと一緒できれば」と共演を喜んでいた。
”東京イチケイ”からの参加となった小日向。小日向が来ると現場が明るくなると口を揃える共演者たち。小日向は「(会うと)嬉しくなっちゃってはしゃいじゃんですよね」と屈託ない笑顔を見せ、会場を和ませる。さらに、映画公開日の翌日、1月14日にはスペシャルドラマが放送されることにも言及。「凄く面白いです。映画より面白いかもしれない!(笑)。見ごたえのあるドラマです!」と力を込めてアピールしていた。
<ストーリー>
入間みちおが、東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)を去って 2 年。
異動先の熊本で多くの「みちおの犠牲者」を出したみちおは、岡山県瀬戸内の長閑な町に再び異動になっていた。
異動早々、みちおが担当することになったのは、平凡な主婦が史上最年少防衛大臣に包丁を突きつけたという傷害事件。事件の背景には、近海で起きたイージス艦と貨物船の衝突事故が関係していた。
不審点だらけの衝突事故。みちおはもう一度調べようと動き出す。
だが、イージス艦の航海内容は全て国家機密。
みちおの伝家の宝刀「職権発動」が通用しない難敵であり、さらに最年少防衛大臣・鵜城英二が立ちはだかる…!!
一方、坂間千鶴は、「裁判官は必ず他職を 2 年経験しなくてはいけない」 という慣習から、弁護士として活動を始めていた。配属先は…奇しくもみちおの隣町…!
そこで出会った人権派弁護士・月本信吾と新たにバディを組み、小さな事件にも全力投球していく。そして、人々の悩みに寄り添う月本の姿に、次第に心惹かれていく…。
そんな中、町を支える地元大企業のある疑惑が浮かび上がる―。
2つの事件に隠された、衝撃の真実。
それは決して開けてはならないパンドラの箱だった――!?
どうする、みちお・・・!!!?
映画『イチケイのカラス』
出演: 竹野内豊 黒木華
斎藤工 山崎育三郎 柄本時生 西野七瀬 田中みな実
桜井ユキ 水谷果穂 / 平山祐介 津田健次郎 八木勇征
尾上菊之助 宮藤官九郎
吉田羊 向井理 小日向文世
原作: 浅見理都「イチケイのカラス」(講談社『モーニング』)
監督: 田中亮
脚本: 浜田秀哉
製作: 映画「イチケイのカラス」製作委員会
配給: 東宝
コピーライト: ©浅見理都/講談社
©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社
公開: 2023年1月13日(金)
公式サイト: https://ichikei-movie.jp
公式Twitter: @ichikei_cx
公式Instagram: @ichikei_mimamor
2023年1月13日(金) 全国劇場にて公開!!