芥川賞受賞作家・本谷有希子の傑作小説
主演・趣里(しゅり)
『生きてるだけで、愛。』
長編劇映画デビューの関根光才監督により映画化決定!
出演は菅田将暉、仲里依紗ほか
『異類婚姻譚』で第154回芥川賞を受賞、小説家・劇作家・演出家としてマルチに活躍する本谷有希子の、芥川賞・三島賞候補作となった傑作小説『生きてるだけで、愛。』の映画化が決定しました。本谷有希子による原作小説の映画化は、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(吉田大八監督)、『乱暴と待機』(冨永昌敬監督)に次ぐ、3作目となります。
監督は、TOYOTA、資生堂、ナイキといった企業CMや、AKB48、Mr.ChildrenなどのMVなどを手掛け、カンヌ国際広告祭でグランプリなど、数々の国際的なクリエイティブアワードで受賞してきた日本を代表する映像ディレクター・関根光才。本作が待望の長編劇映画、初監督作品となります。CM監督として常に時代の空気を鋭く描き出し、わずか数十秒で観るものの心を掴んできた関根光才によって、本谷有希子の人間の本質を描いた疾走感に溢れる世界を、観るものに迫る感情的な映像技法で映画化。日本映画界に新たなる痕跡を残す傑作になることを予感させま
す。
どうしようもない寂しさを抱え、自分をコントロールできない女、寧子と、他人と距離を置き、本音で向き合おうとしない男、津奈木の二人を中心とした、過激で滑稽、そして切実な愛の物語である本作。
主人公・寧子役にドラマ「3年B組金八先生ファイナル」でデビュー後、映画、TV、舞台と各界からの抜擢が相次ぎ、キャリアを着実に積み重ね、昨年放送されたドラマ「リバース」での演技が話題を呼んだ趣里。寧子の恋人・津奈木役に2017年度も「日刊スポーツ映画大賞」で史上最年少での主演男優賞を受賞したほか、「報知映画賞」、「キネマ旬報ベスト・テン」、「毎日映画コンクール」での主演男優賞など数々の映画賞を受賞し、若くして現在の邦画界を背負って立つ菅田将暉が務めます。
津奈木の元恋人で寧子に津奈木と別れるよう執拗に迫る安堂役に昨年はドラマ「あなたのことはそれほど」や「黒革の手帖」などに出演、リアルな大人の女性を演じ注目を集めた仲里依紗の他、寧子のアルバイト先カフェバーのマスター・村田役に田中哲司、カフェバーのママ・真紀役に西田尚美、カフェバーの先輩アルバイト・莉奈役に織田梨沙、津奈木の勤務先であるゴシップ誌編集部の上司・磯山役に松重豊、同僚の美里役に石橋静河と、豪華出演者が脇を固めます。
周囲となじめず人との関わりを避けてきた主人公が、自分の居場所を見つけようと必死に生きる姿を、情感豊かに、時にユーモラスに描く本作は、2018年1月5日に都内近郊にてクランクインし、現在は撮り終え、編集作業中。劇場公開は、新宿ピカデリーほか2018年秋公開となります。是非ご期待ください!
■原作『生きてるだけで、愛。』作者:本谷有希子コメント
23歳の頃の作品です。私が今まで作ってきたものの中で、一番いろんな人々に刺さった作品かもしれません。
監督が最後までブレずに、やりたいことをやらかしてくれれば、と思います。登場人物達の生きづらさや面倒臭さ、ずるさ、しょうもなさを関根監督がどう映像で表現してくれるのか、楽しみにしています。
■監督・脚本:関根光才コメント
本谷有希子さんの躍動的な原作に出会い製作に至ったこの作品は、エキセントリックで激しい気性の女性の葛藤と、一見無反応に見えるその彼氏を描いていますが、そこには普遍的なテーマがあります。誰しも、人と違っていて、その違いを抱きしめながら生きているということ。趣里さん、菅田将暉さんはじめ魅力的な俳優たちと作るこの映画が、今に刺さる映画になることを信じています。
■趣里コメント
お芝居を始めてから、本谷有希子さんの世界の中に入りたいと思い続けてきました。
毎日の仕事や生活の中で、時には壁にぶつかり、今まで味わった事のないような感情に振り回された事もありました。
もう人間が嫌い、いやでもやっぱり愛したい…そんな事の繰り返しでしたが、この作品の寧子という役を生きた事で今、私自身が救われたような気がしています。観てくださった方々にたとえささやかでも、人生は美しいと感じる事ができるようなそんな希望の光が届けられたら嬉しいです。この作品と出会えた事、関根監督、スタッフの皆さん、共演者の方々とひとつになって過ごした濃密な撮影の日々に感謝しています。届きますように。
■菅田将暉コメント
生きている僕たちは
日々色んな人に出会う。
色んな事が起こる。
喜んだり怒ったり色んな気持ちが生まれる。
その色んな気持ちをどうするのかが問題で
人に言えないこと
表情に出したこと
我慢したこと
共有できたこと
言ったけど伝わらなかったこと
起こった出来事、場所、時間、人
自分にしかわからないものだらけで
自分だけが感じていることだらけ
ただそんな中、無条件で見入ってしまうものがある
言葉に出来ない美しいもの
もう一度見たいあの景色
もう一度触れたいあの感触
もしかしたら僕も
その言葉に出来ない美しいものが
ただただ欲しいだけなのかもしれません
そんなに特別じゃない日々を
大事にしたいと思える映画だと思います
宜しくお願いします
■仲里依紗コメント
このタイミングでこの映画に出演することができ、とても光栄に思います。
安堂という役は、表現の仕方が独特な女性だったので、最初はとても難しく感じました。撮影前に自分なりの安堂像を監督にお話しさせていただき、監督のイメージと照らし合わせて作り上げることができたと思っています。この作品に少しでも爪痕を残せていたら幸せです。
『生きてるだけで、愛。』
【ストーリー】
過眠症で引きこもり気味の寧子(趣里)は、ゴシップ雑誌の編集部に勤める恋人・津奈木(菅田将暉)の部屋で同棲生活を送っている。アルバイトは続いた試しがなく現在無職。感情を上手くコントロールできない自分に嫌気が差しているものの、どうすれば良いか分からず、津奈木に当たり散らす日々。そんな自分になんの反応も示さず、関心が無いかのような津奈木にも不満が募るばかり。津奈木は、仕事に対しこれまで無気力にこなすだけだったが、少しずつ心境に変化が訪れていた。そんなある日、寧子の元に突然、津奈木の元恋人・安堂(仲里依紗)が現れる。津奈木とヨリを戻したい安堂は、寧子を津奈木の部屋から追い出そうと、自立させるため無理矢理カフェバーのアルバイトを決めてしまう。はじめは嫌がっていたものの、自分を受け入れてくれる店の人たちへ寧子は次第に心を開くようになる。しかし、些細な事がきっかけで、店を飛び出してしまう。ちょうど同じ頃、津奈木は入稿間際の原稿を巡って上司に反発し、ある行動に出る―。
趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美/ 松重豊/ 石橋静河 織田梨沙/ 仲里依紗
監督・脚本:関根光才
原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)
(C)2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
製作幹事:ハピネット、スタイルジャム
制作プロダクション:スタイルジャム
配給:クロックワークス
公式サイト:http://ikiai.jp
新宿ピカデリーほか2018年秋公開