映画『伊藤くん A to E』の公開記念舞台挨拶が、1月13日、東京・TOHOシネマズ 新宿にて行われ、ダブル主演の岡田将生、木村文乃、共演の佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭と、廣木隆一監督が登壇した。
本作は柚木麻子の人気小説を原作にしたドラマ「伊藤くん A to E」がさらにパワーアップして映画化。自意識過剰で無神経な【痛男】伊藤誠二郎(岡田)と、彼に翻弄される女性たちの人生を描く恋愛ミステリー。
伊藤くんを演じた岡田は「伊藤くんは本当に痛い男、クズ、自意識過剰とか言われるし、自己中だけど、自分の世界を持っていて僕にとっては憧れ。ちょっと伊藤くんをうらやましいなと思ってしまう部分があり、すごく演じがいがあって楽しかったです」とコメント。
この日、喉の調子が悪い岡田の声はガラガラ。木村は岡田を気遣い「皆さん、優しく見守ってあげてくださいね」と、観客に声をかけていた。そして、伊藤くんのキャラクターについて「私も(伊藤くんは)人間らしくて、好きですね。自分をちゃんと持ちたいがために、もがいている人の話なので」と語り、ほかの登場人物についても「みんな愛すべきところがたくさんある。前を向いていて希望があっていいなと思いました」と続けた。
ところが、佐々木は「伊藤くんと莉桜が思いをぶつけ合うシーンでは、本当に伊藤くんが最低で。木村さん負けるな!って思っちゃいました」とぶっちゃける。慌てて「いえ、岡田さんではないですから」と言いつつも、役と岡田を混同してしまうことが多々あったよう。
伊藤くんからストーキングされる役の志田も「本当に心から『この人気持ち悪いな』って思いました。岡田さんが伊藤くんにしか見えなくなって・・・素で逃げました(笑)」と告げると、「ちょっと待って!(今日は)悪口言う集まり?」とタジタジの岡田。「でも、カットかかるまで、ずっと軽蔑した目で見られていた気がする」と仕方なく納得している様子だった。
田中も「伊藤くんが全体的に気持ち悪いし腹立つし」としながらも、撮影現場では岡田と会うことがなく、映画のプロモーションで初めて会った言う。「実際の岡田将生は、凄くステキな人。役と本人のギャップが凄い」と感心しきりだ。
また、2018年の決意表明を聞かれると、田中は「自分に厳しくなりたい」、中村は「ストイックに生きる1年にしたい。いい意味で空気を読まない“伊藤くん”を目指したい」、佐々木は「失敗を恐れず挑戦する心を持ち続けたい」。夏帆と志田は「髪を伸ばしたい」、池田は「インプットが足りないのでどこかに行きたい」と。
木村は「思い切りぶざまになってもいいのかなと思っています。ちゃんとやりたいことを積み上げていき、また新しい私を見せます!」と高らかに宣言。岡田は「毒を吐く!」と言い、「けっこうため込んでしまうタイプなので、毒を吐き続ける年にしたい」と笑顔を見せる。木村に「やってみれば?」と促され、早速「なんでこんな大切な日に風邪引いてんだ、バカヤロー!」と毒づくも、「あ、これ自分に向けてだった・・・(笑)」と照れ笑いし、和やかな雰囲気のまま舞台挨拶を終了した。
【STORY】
落ち目の脚本家・矢崎莉桜(木村文乃)は、“伊藤”という男について悩む【A】~【D】4人の女たちの切実な恋愛相談を、新作脚本のネタにしようと企んでいる。心の中で毒づきながら「もっと無様に」なるよう巧みに女たちを誘導、そんな莉桜の前に“伊藤”(岡田将生)が現れる。“伊藤”は莉桜が主宰するシナリオスクールの生徒。中身が無く、いつも口先だけの彼が、なぜか莉桜と同じ4人の女たちについての脚本を書いていくのだ。しかもそこには、莉桜のネタにはない5人目【E】の女が存在し…。“伊藤”の狙いは一体何なのか――。莉桜は、徐々に追い詰められていく。
出演:岡田将生 木村文乃 / 佐々木希 志田未来 池田エライザ 夏帆 / 田口トモロヲ・中村倫也 田中 圭
監督:廣木隆一
原作:柚木麻子「伊藤くん A to E」(幻冬舎文庫)
脚本:青塚美穂 音楽:遠藤浩二
主題歌:androp「Joker」(image world)
配給:ショウゲート
©「伊藤くん A to E」製作委員会
公式サイト:http://ito-kun.jp
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