尾野真千子、自身の出演作に大号泣?!
1人焼肉派の尾野真千子vs冷静にツッコミを入れる向井理はもはや夫婦漫才!
『いつまた、君と ~何日君再来~』舞台挨拶in大阪
6月24日(土)公開の映画『いつまた、君と ~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~』。公開に先立ち、5月27日(土)、TOHOシネマズ梅田にて舞台挨拶付き上映会を行った。
俳優・向井理が、祖母の卒寿(90歳)のお祝いに家族や親戚と自費出版して贈った祖母の手記を、向井自ら7年の歳月をかけて企画した本作。脚本は、向井の俳優としての転機となったNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(2010年上半期)の脚本家・山本むつみ。メガホンを取ったのは、向井とは映画『ガール』(12年)以来のタッグとなった深川栄洋監督。主演である芦村朋子役には尾野真千子、夫・吾郎役を向井理が演じ、岸本加世子、駿河太郎、イッセー尾形、野際陽子など日本を代表する名優や新人俳優・成田偉心らが脇を固めます。また、女優・高畑充希が原作のタイトルでもある主題歌「何日君再来」を感情豊かに歌い上げ、優しい余韻を残します。困難な時代を懸命に生きた、実在した家族の愛の実話が誕生した!
舞台挨拶では、尾野真千子と向井理の2人が、事前に映画公式twitterで募集した質問に答えた。また劇中で朋子と吾郎が大阪でも暮らしていたエピソードが描かれることにちなみ、「大阪で連れていくなら」という質問には、奈良県出身の尾野が向井に1人焼肉が出来るお店をオススメするも、向井はクールな返事、さらに被せる尾野に会場は爆笑に!
満席の劇場に登壇した尾野真千子と向井理。割れんばかりの拍手に迎えられながら、尾野は「短い時間ですが楽しんでいってください」、映画の上映後の舞台挨拶としては大阪が初めてで、自らが企画し、自身の祖母の手記をもとにした映画とあって向井は「上映後というのはすごく緊張するんです」と告白しつつ「最後まで楽しんでいってください」と挨拶。
朋子役を演じた尾野は、「すごい人生。この時代を生きるのは大変だったんだということを、朋子さんを通じて学びました」。撮影の合間、尾野に祖母の様子などを話したという向井は、「戦後の大変なときを一生懸命生きてくれたからこそ、今の自分達があるんだなというありがたみを感じました。」また「小津(安二郎)監督や黒澤(明)監督の映画や、何気ない家族の物語だけどドラマになる作品が好きなんですが、若いながらもこういう昭和の映像を撮れる深川(栄洋)監督という素晴らしい方とご一緒できたのは嬉しいです。」と語る。
また、映画のタイトルでもあり高畑充希の歌う主題歌「何日君再来」については、試写を観た際、最初から泣いてしまい、最後に流れる主題歌でさらに号泣したという尾野に対して、「自分の映画でそんなに泣く!?」と思わず笑ってしまったという向井。「実際に祖母と祖父の出会った店で流れていた曲で、歌詞が映画の世界観にぴったりで、手記を読んだ際に曲を調べて聴いてみた」向井は、「この主題歌は、余韻に浸るためというよりも、これは最後の登場人物」と大絶賛。
大阪での舞台挨拶ということで、大阪のエピソードを聞かれ、尾野は、実家の奈良に帰る際には大阪へ寄ったりすると回答。向井を連れて行きたいオススメの場所として、谷四(=谷町四丁目)の交差点にある1人焼肉の店を薦め、さらにタレで汚した場合の近所のクリーニング店も紹介するが、肝心の向井は「1人焼肉は行かないなあ(笑)」とクールな返事で笑いを誘った。
続いてtwitterでの質問に答える2人。「最近ふんばったこと」として、尾野は答えに迷いながらも、東京から奈良へ車で帰省した際に、眠気や疲れと戦ったことを答え、向井は次の作品のための役作りで、100mの坂を走りこんでいるとの答えで、体育会系の2人。「久しぶりに共演して変わったことは?」という質問には、「(向井は)見た目が変わらないが、セリフに重みが出て後ろ姿に伝わるものがある」という尾野に対して、「(前回の共演とは)役が違うからねえ(笑)」と、やはり冷静にツッコミ。向井は「(尾野は)5年前にはイメージ出来なかったおかあちゃんの役になりきっていた」。その母親役の尾野が、ドラム缶風呂のシーンでは、朝から泣き通しだった子役に困りながらも、お風呂に入ったら泣き止んだエピソードを披露。子供達相手に吾郎が扮装をして踊るシーンでは、子役の素直なリアクションを撮るため、ぶっつけ本番の撮影だったと向井。実際に朋子が明治から昭和にかけて活躍した舞踏家・石井漠の踊りを当時見たことによるものだそうで、向井は今回演じるにあたり石井漠の孫に踊りを習ったという。
最後には、尾野は「たくさんの方にお越しいただいて本当にありがたいです。今日ご覧になった方にいろんなことを聞きたいです。また(本作が公開される)6月に会いましょう!」、向井は「この作品で、親や祖父母の世代にどんなことがあったのか聞いてみるきっかけにしてもらえたらいいなと思います。皆さんのファミリーヒストリーの一部になれば幸いです。ありがとうございました!」と結んだ。
★ 登壇者プロフィール
尾野真千子(おの・まちこ) 芦村朋子(あしむら・ともこ)役/主演
1981年11月4日生まれ、奈良県出身。35歳。
【主な出演作品】●ドラマ NHK連続テレビ小説「カーネーション」(2011年度下半期)、「最高の離婚」(13年/CX)、「はじめまして、愛しています」(16年/EX)●映画『萌の朱雀』(97年/河瀬直美監督)、『殰の森』(07年/河瀬直美監督)、『そして父になる』(13年/是枝裕和監督)、『エヴェレスト 神々の山嶺』(16年/平山秀幸監督)、『後妻業の女』(16年/鶴橋康夫監督)、『ミュージアム』(16年/大友啓史監督)、『ブルーハーツが聴こえる<ハンマー(48億のブルース)>』(17年/飯塚健監督)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(9月23日公開予定/廣木隆一監督)
向井理(むかい・おさむ) 芦村吾郎(あしむら・ごろう)役
1982年2月7日生まれ、神奈川県出身。35歳。
【主な出演作品】●ドラマ NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(2010年度上半期)、「S-最後の警官-」(14年/TBS)、「信長協奏曲」(14年/CX)、「遺産争族」(15年/EX)、「神の舌を持つ男」(16年/TBS)、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年度上半期)、「アキラとあきら」(7月OA予定/WOWOW)●映画『小野寺の弟・小野寺の姉』(14年/西田征史監督)、『S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』(15年/平野俊一監督)、『信長協奏曲』(16年/松山博昭監督)、『RANMARU 神の舌を持つ男』(16年/堤幸彦監督)
『いつまた、君と ~何日君再来~』
<STORY>
81歳になった芦村朋子は、不慣れな手つきでパソコンに向かい、亡くなった夫・吾郎との思い出を手記として記録していた。しかし、朋子は突然病に倒れてしまう。そんな朋子の代わりに孫の理が「何日君再来」と題された祖母の手記をまとめていくことに。綴られていたのは今まで知ることのなかった、戦中・戦後の困難な時代を生きてきた祖母・朋子と祖父・吾郎の波乱の歴史と、深い絆で結ばれた夫婦と家族の愛の物語だった―。
尾野真千子 向井 理
岸本加世子 駿河太郎 イッセー尾形 成田偉心 / 野際陽子
原作:芦村朋子「何日君再来」
企画:向井 理
監督:深川栄洋
脚本:山本むつみ
音楽:平井真美子
主題歌:高畑充希「何日君再来」(ワーナーミュージック・ジャパン)
ノベライズ:「いつまた、君と ~何日君再来~」(朝日文庫刊)
2017/日本/114分
配給:ショウゲート
公式サイト:http://itsukimi.jp
(C)2017「いつまた、君と ~何日君再来~」製作委員会
6月24日(土)、TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー