劇団EXILE総出演! 3つの運命が交錯する“因果応報”エンターテイメント映画『jam』。
熱狂的なファンに監禁されてしまう場末のアイドル演歌歌手の横山田ヒロシ、意識が戻らない恋人の回復を祈り迷信を信じて善いことを続けるタケル、自分を刑務所送りにしたヤクザたちに復讐を仕掛けるテツオの男3人の物語が絡み合い、愛に奔走する姿を描き出す。映画『MR.LONG/ミスター・ロン』で知られるSABU監督が脚本/監督を務め、EXILE HIROプロデュースによる完全オリジナル作品だ。
この度、横山田ヒロシ役を演じる青柳翔、タケル役を演じる町田啓太、テツオ役を演じる鈴木伸之にインタビューを遂行! 気心が知れる仲間だからこその本音トークが炸裂! 本作への熱い思い、SABU監督、お互いのことをじっくり話してくれた。
◆SABU監督は発想の引き出しが凄い!(青柳)
― 劇団EXILEが総出演される本作ですが、メンバー全員で共演されたお気持ちはいかがでしょうか?
青柳翔(以下、青柳):最近はそれぞれの個人活動が多く、劇団EXILEとしての舞台公演もしばらくしていなかったので「HiGH&LOW」で集まっていたとはいえ、劇団EXILEだけで何か作品を作れることが素直に凄く嬉しかったです。現場に全員が集まるということはあまりなかったんですが、誰かがセリフを言い出したら、そのままシーンの練習が自然に始まっていたという感じ。そういうのは久しぶりで、「あ、そういえば最初の頃からこういうことやっていたな」とか思い出したりして。筒井(真理子)さんがそんな僕らの姿を見て、「あ、そっか。“劇団”なんだよね」って言ってくれたのがとても印象的でした。
町田啓太(以下、町田):その通り! 本当に嬉しかったですね、9人全員で出られるというのが。「HiGH&LOW」のときは(役どころが)分散していましたし、劇団EXILEがメインというのは今までなかったので、凄くいい機会をいただけたと思いました。そのぶん皆さんに楽しんでいただける作品ができるように一生懸命やらないといけないなと思って、青柳さんについていくだけでした。現場でも引っ張っていってもらいました。
青柳:全然引っ張っていってないって。俺、自分のことしか考えてないから(笑)。
鈴木伸之(以下、鈴木):僕も素直に嬉しかったです。劇団EXILEができてから10年くらい経ちますが、初めて全員でできた映画なので僕らにとっても思い入れが強いです。多くの方に観ていただきたいと思っています。
― 青柳さん、町田さん、鈴木さんの魅力はもちろん、SABU監督の特色もよく出ている本作です。SABU監督の演出を受けた感想をお聞かせください。
青柳:SABU監督は近くに寄らないと何を言っているのか聞こえないんです(笑)。しかも、俺もボソボソ喋るタイプで。監督と二人で悪だくみしているときは周りに聞こえないので、助監督が「何を話してたんですか?」って、よく聞きにきていましたね(笑)。監督のアイディアというか、「どうしたら人を面白くできるか」「青柳があえてこれをやったらふざけるんじゃないか」とか、発想の引き出しが多くて、凄く楽しかったです。
町田:僕はSABU監督とお会いしたことがなかったので、いろんなところに出ている写真を見て“怖い人”なのかなと思っていたんです。でも、実際にお会いしたらめちゃくちゃ優しくて、めちゃくちゃ愛妻家で、なんだこの人は!って思いました。
青柳:そうなんだよね、愛妻家なんだよね、凄く(笑)。
町田:ビックリしました。すっごくニコニコして自分の家族写真とか見せてくれるんですよ。「家から花火が見えたんだよ」って(笑)。あんなに激しい映画を作っているのに。そして、現場に入ってみたら今度は優しい顔して、けっこう鋭利な振りをして発破かけてくるんです。ニコニコしながら「ちょっと前に撮った青柳くんのシーン、めっちゃ良かった~。めっちゃ良かった~!」、「鈴木くんのアクション、めっちゃ良かった! 良かった~」って、ボソボソって言ってくるんですよ。そこはちょっと怖かったですね。
青柳:俺には「テツオとタケル、いいよ!」って言ってた。しまいには「次の作品も面白いんだよな」って。
鈴木:言ってた!言ってた!(笑)。
青柳:そういうことをボソッと言ってくるところがSABUさんらしいなと。
町田:小学生が考えるようなイタズラみたいな感覚を持っている方ですね。
― 青柳さんは、シャッター商店街を走っていますが、そこもSABU監督の演出らしさが出ている気がします。
青柳:ひたすら走っていましたね。前作の『MR.LONG / ミスター・ロン』でも草の中をかき分け走っていたので、今回も走らされるだろうなと思っていました。今回は周りにあまり人がいなかったし足場もよかったので、よく走れました(笑)。
鈴木:僕は今回セリフが一言もなくてアクションだけだったので、「ケガだけは気をつけてね」と言われ、現場で話すことはあまりなかったです。ただ、「最後になるにつれて悲しく見えてくれたらいいな」ということだけは言われたので、そこは意識しました。
― 鈴木さんのラストの表情もとても良かったと思いますが、SABU監督から何か指導があったのですか?
鈴木:いや、何もなかったと思います。「おはようございます!」って挨拶すると、蚊の鳴くような声で「ウッス・・・」って返ってきて、「お疲れさまでした!」って言うと、(蚊の鳴くような声で)「ウッス・・・」って(笑)。
― 鈴木さんの前では他の方たちの「良かったよ」は言ってなかったですか?
鈴木:それは言ってました。
町田:それは言うんだ(笑)。それだけは聞こえるように言うんだね。
青柳:そういえば、スタッフさんが肉まんを差し入れしてくれたときに、SABU監督が劇団メンバーの隣に来て「うめぇな、このクッキー」ってボソッと言ったんですよ。笑っていいのかダメなのか分からないっていう・・・。(一同大爆笑)
町田:終始、そういう感じの方です。
青柳:終始、シュールなものを提供してくれるから、後から笑いが止まらないです。なんでクッキーなんだろう・・・(笑)。
◆僕のお腹をパカッと開けたら真っ黒ですよ(笑)・・・!?(町田)
― 監督の印象はお聞きしましたが、それぞれお互いの印象はいかがですか?
●青柳さんから見た町田さんの印象は?
青柳:町田は清潔感があるし、きれいだな・・・と。
町田:いやいや。
青柳:真っ黒?
町田:真っ黒です。(お腹を開ける振りをしながら)ここ、パカッと開けたら渦巻いてます。
青柳:俺と一緒だ(笑)。
町田:そうでしょ?だから劇団なんです、たぶん(笑)。
鈴木:ここ(お腹)をパカッてやったらヤバいですよね(笑)。
●鈴木さんから見た町田さんの印象は?
鈴木:僕は町田くんと同期で、劇団EXILEに入ったときからずっと一緒にやらせてもらってます。最近はドラマや映画など色々な作品に出演されていますし、今回は特にハマリ役だと思います。劇団の中で一番好青年を演じられるのは、やっぱり町田くん。それをSABU監督が「物凄くお人好しにしたら、逆に気持ち悪く映る」というプラスアルファの演出をして違和感なく見ることができました。面白かったです。
●青柳さんから見た鈴木さんの印象は?
青柳:蹴りがえげつないなと(笑)。俺は好きだけどね。大好き! ああいうバイオレンスな蹴り!大好きだよ!
鈴木:秋山さんに後ろ回し蹴りをするシーンがあるんですが、監督から「先輩だからって気を使わなくていいから、思いっきりいけよ」って言われて。
青柳:(気を)使う気ないもんね。
鈴木:全く使う気・・・・・・(笑)。でもテストでは抜いてたので、たぶんSABU監督がそう言ったんだと思います。俺も「分かってます」と答えました。
青柳:相手役だったらイヤだけど、見る分には俺は好き! 『MR.LONG / ミスター・ロン』でも俺が灰皿で殴られるシーンがあるんですが、実はゴムでできているので思いっきり殴られても痛くないんです。でも俳優同士はどうしても遠慮しちゃって、それが垣間見えてしまうと観る側は引いてしまう。その時もSABU監督は「大丈夫だよね」と言って思いっきりバシッときましたからね。
― その蹴りは、秋山さんにしっかり入っちゃったんですか?
鈴木:いや、あれは僕の特殊な技術でガシャンと当てているように見せて、しっかり入らないようにしています。特殊な技術でね。でも、20分くらい立てなかったみたいですけど(笑)。
●町田さんと鈴木さんから見た青柳さんの印象は?
町田:青柳さんは超男らしく見えて、めちゃくちゃ繊細です。秋山さんも言ってたけど、パスタの食べ方が凄くきれい。考えていることもとても繊細なんだと思います。ただ、現場が「思いっきりやっていいよ」という雰囲気になったとき、思いっきり真面目な顔をして目の奥がふざけている、遊んでいる感じがあって僕は好きです。それは青柳さんにしか出せないものなんです。
鈴木:今回、演歌歌手という設定で、これを成立させるのはなかなか難しかったと思います。一番セリフ量も多かったし大変だっただろうなとは思うんですが、確かにこういう人がいたら面白いだろうなと思わせるんです。間や話し方、ストーリー設定が面白くて僕はかなり笑わせてもらいました。
【インタビュー撮影:ナカムラ ヨシノーブ】
青柳翔さん&町田啓太さん&鈴木伸之さん3ショット
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