映画『怪物の木こり』の公開記念舞台挨拶が、12月2日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の亀梨和也をはじめ、共演の菜々緒、吉岡里帆と、三池崇史監督が登壇した。
2019年第17回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した倉井眉介の小説「怪物の木こり」を実写映画化。本作は、凶器の斧で脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件の発生から、サイコパスの弁護士・二宮彰と、殺人鬼、犯人を追う警察の追う者と追われる者絡み合う超刺激サスペンス。
監督を鬼才・三池崇史が務め、目的のためには手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス、弁護士・二宮彰を亀梨和也が演じ、さらに、捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子を菜々緒、二宮の婚約者・荷見映美を吉岡里帆、二宮の協力者のサイコパス外科医・杉谷九朗を染谷将太のほか、過去の殺人事件の容疑者・剣持武士に中村獅童、正義感が強すぎる刑事・乾登人に渋川清彦ら豪華キャスト陣が集結した。
これまで“チーム『怪物の木こり』”として、数々のプロモーション活動を行ってきた監督とキャスト陣。以前からSNS等をチェックしていると言っていた亀梨は「『サイコパスに泣かされた』『こんなに泣かされるとは･･･』『グロいのは苦手だけど、全然観れた』『人間ドラマだったんだ』という意見を聞いて、そこまで感じてくださったのかと」と、反響を喜びつつ、上演後の会場を見渡して、「皆さんも涙を流していただいた方もいらっしゃると思うんですけど、こんなに綺麗なお顔をしているんで、全然泣けなかった？ もうメイク直しを済ませれているとこうことでよろしいでしょうか？」と声をかけ、笑いを誘う。
菜々緒が、「（SNSで）感想を読ませていただいていると、“この人サイコパスっぽいな”とか、“この人は割と普通の人なんだな”など、その人の人間性がわかるようになってきて、印象的でした」と話すと、亀梨も「そういう側面もあるのか･･･と、僕たちも気づかされることがあって、取材を受けるときにあたかも自分の意見のように話しちゃうことがあるので(笑)。皆さんから学びを得ることもあって、我々自身も映画の解釈が豊かになります」と、映画を観た感想をさらに求めていた。
この日は上映後ということもあり、物語の先にある衝撃のラストまでトークを展開。二宮の変化を経てラストに繋がっていくところに話が及ぶと、亀梨は「演じるにあたって、その流れが一番大事だなと思って臨みました。二宮の人間性、ピュアな部分というのは、吉岡さんのとのシーンがカギになっているかと」と吐露。
吉岡は「ラストシーンに全てをかける思いで演じました」ときっぱり。「こういう展開があるから、この作品はほかのスリラーとは違う独特な感じがあって、凄く切ないし、心に残る作品だなと思いました」とコメント。その迫力あるシーンについて、「首を絞められるシーンでは、うっ血（のメイク）が凄くてまるでおじさんが映っているみたいになっていて･･･(笑)。ギリギリのラインがより生々しく感じました」と裏話を明かす。
菜々緒も「新しい側面のサイコパスを感じた」と言い、二宮が本位じゃなくサイコパスになってしまって、その心が変わっていくところが斬新！」と伝えると、亀梨も「監督の手腕を楽しんでいただきたいですね」とし、「二宮はサイコパスになっていきますが、これは誰しもがなりえることだと思う。観れば観るほど考えさせれる作品」としみじみ。
また、「サイコパスは恋愛対象になるか？」と質問が投げかけられると、亀梨は「好きになった方がサイコパスならしょうがない。チンジャ？ だって好きなんだもん。どうにか成立させたいじゃない」と答え、「お付き合いして色々見えてくるものがある。最初から100%見えてお付き合うすることってありますか？ 時間を重ねて変化もしていくので、付き合ってサイコパスだったら（自分が）どうにかします！」と言い切り、会場から大きな拍手が送られる。
しかし、菜々緒と吉岡は「NO！」と即答。菜々緒は「一緒にいると、相手の人間性に同調してしまうところがあるので」と理由を述べ、亀梨は「俺は基本変わらなくて、相手が変わるケースはあるかもしれないけど」と話し、吉岡が「変えさせちゃうんだ」と呟くと、「まあね」とどや顔の亀梨。
吉岡は「違和感を感じてしまい、そこから疑心暗鬼になって上手くお付き合いできないと思う。全部怪しんでしまいそう」と自身の気持ちを答え、「何か起こるとそこからメッセージ性を感じてしまうところがある吉岡です」と苦笑い。すると、亀梨が「それはリズムですよ」と言い、先日のプロモーションで自身が語った“リズム論”を引き合いに出し、会場を沸かす一幕も。
さらに、主題歌「深海魚」を務めたSEKAI NO OWARIのSaoriから「主題歌を作らせていただけることになりとても光栄に思っています。今作品は目が離せない展開が魅力ですが、特に亀梨さんの瞳の動きは誘いこまれるような恐ろしさがあり、映画館で観たらより一層怖いだろうなと思います。『深海魚』で、背後から迫りくるようなゾクゾク感を本編最後に楽しんでいただけたら」とコメントが届き、亀梨は「素敵な楽曲をいただいて、嬉しいですね」と感謝。そして「僕もエンドロールを観ていて凄く高揚したのを覚えています」と感慨。
最後に、亀梨が「観た人が宣伝隊長となって、この作品を一緒に育ててくださったら嬉しいです。何度も観るとまた違った感覚に陥れる作品。お時間があったら、いや、お時間がなくても、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらと思います(笑)」と笑顔でアピールしていた。
『怪物の木こり』
＜STORY＞
狂ってる方が生き残る！？
サイコパスVS連続猟奇殺人犯—殺るのは俺か、犯人か。
驚愕の結末まで、この狂気は止まらない！！
絵本『怪物の木こり』の怪物の仮面を被り、斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件。次のターゲットに選ばれたのは、弁護士・二宮彰。しかし彼は、犯人をも凌駕するほどの冷血非情なサイコパスだった！
警視庁の天才プロファイラー戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者であるサイコパス外科医・杉谷、過去の殺人事件の容疑者・剣持ほか、様々な人物の思惑が複雑に絡み合い、捜査は混迷を極めていく。犯人はなぜ脳を奪うのか。そして、なぜ二宮が狙われるのか。事件の謎を解き、犯人の正体を暴かなければ殺される……。極限状況に追い込まれた二宮の逆襲が始まる。狩るか狩られるか―狂ってる方が、生き残る！？
亀梨和也
菜々緒 吉岡里帆
柚希礼音 みのすけ 堀部圭亮 渋川清彦
染谷将太 中村獅童
原作：倉井眉介「怪物の木こり」（宝島社文庫）
監督：三池崇史 脚本：小岩井宏悦 音楽：遠藤浩二
主題歌：SEKAI NO OWARI「深海魚」（ユニバーサル ミュージック）
製作・配給：ワーナー・ブラザース映画
撮影期間：2022年4月
クレジット：©2023「怪物の木こり」製作委員会
公式サイト：kaibutsunokikori.jp
公式X：@kaibutsukikori #怪物の木こり
全国公開中！
