アニメーション映画『海獣の子供』の公開初日舞台挨拶が、6月7日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、声優を務めた芦田愛菜、石橋陽彩、浦上晟周、稲垣吾郎と、渡辺歩監督が登壇した。
漫画家・五十嵐大介の「海獣の子供」を、映画『鉄コン筋クリート』などを手がけたSTUDIO4℃が映像化した本作は、自然世界への畏敬を下地に“14歳の少女”と“ジュゴンに育てられた二人の兄弟”とのひと夏の出逢いと冒険を描く。主人公・安海琉花役を芦田、海役を石橋、空役を浦上、琉花の父親・安海正明役を稲垣が演じ、劇中の音楽を久石譲、主題歌を米津玄師が担う。
芦田は「等身大の14歳の役を感じるままに演じました。一つ一つ立ち止まりながら向き合って、こだわって演じました。」と話し、「琉花と“海”が水族館で出会うシーンが好きです。久石さんの音楽がとても素敵に盛り上がって、これから何かが始まる期待や高揚感が表現されていると思います。皆さんも好きになっていただいたら嬉しいです」と笑顔でアピール。
石橋は、「学校のお友達と一緒に映画を観に行く約束をしました。まだ映画館では観ていないので、映画館ならではの臨場感を感じたいです」とニッコリ。「変声期を迎えていたので、アフレコ中はいつ声が変わるか分からないタイミングで心配でした。でもその時はなんとか安定したのでよかったです。アフレコの2日後くらいにまた声が変わり始めて危なかったです(笑)」と成長期ならではの苦労を吐露。そして、「この作品は観終わった後に言葉では言い表せないような感情が全身に溢れます。特に最後の30分は本当に圧倒されて何回も見たくなるような、もう1回観て考え直したくなるような作品です」と、作品の魅力を伝えた。
浦上も「後半にかけての盛り上がりが本当にすごいので、ぜひ注目していただきたいです」と力を込める。「観終わった後に、あれはどういうことかなと考えたり、誰かと語り合うことができる映画。観る方によって解釈や感想が全く違う作品だと思うので、是非観終わった後に語り合っていただいて、この作品を心の中で深めていただけたら嬉しいです」と真摯に語った。
渡辺監督は、「これ以上ないくらいぴったりの人にお願いできた」と今回のキャスティングに満足げな様子。その中でも芦田、石橋、浦上の3人には「ブースで声を聴いていると『なんて脆くて儚いものを持っているんだろう』と胸を打たれました。明日は違うかもしれないという期待と不安を持ったこの瞬間を、映画に記録するしかないと思った」としみじみ。
稲垣は、「芦田愛菜ちゃんのお父さんの稲垣吾郎です」と挨拶し、会場を沸かす。「僕らは声を通して作品と関わっていますが、スタッフは何年もかけてこの作品を作り今日を迎えたと思います」と観客へのお披露目を喜び、「収録ブースが一人で。まぁ、僕ぐらい売れっ子になるとブースは一人なので・・・(笑)。あ、みんな一人ひとりだった?」とジョークを飛ばしながらも、「今日この舞台挨拶の場で3人(芦田、石橋、浦上)に会えて嬉しかった。キャラクターとして接していたので何だか不思議な気持ちですね」と微笑む。若いキャストについて「僕もデビューは14歳でしたが、こんなにしっかりしてなかった・・・。我々大人にはないパワーが詰まっていて、限りない永遠の可能性を感じました」と目を細め、とても大きなテーマが描かれていて、広い宇宙から見たら一人一人の人間はちっぽけでも、自分も宇宙の一部で、それぞれが宇宙と繋がっていると感じられると思います。『海獣の子供』は体験型の作品ですので、是非とも大きなスクリーンで楽しんで」とコメントした。
さらに、妻の安海加奈子役を演じ、先日南海キャンディーズの山里亮太との結婚を発表した蒼井優に話が及ぶと、「僕が先に蒼井さんと擬似夫婦を体験させていただき、酔いしれていたんですけどね(笑)」と言いつつ「お似合いですよね。会見も観させてもらいましたけど、山ちゃんカッコいい!と思いました。末永く2人の幸せをお祈り申し上げます。山ちゃんにもぜひこの作品を観ていただきたいですね」と祝福のメッセージを送っていた。
映画『海獣の子供』
【キャスト】芦田愛菜 石橋陽彩 浦上晟周 森崎ウィン 稲垣吾郎 蒼井 優 渡辺 徹 田中泯 富司純子
【監督】渡辺 歩 【音楽】久石譲 【主題歌】米津玄師「海の幽霊」
【アニメーション制作】STUDIO4℃ 【配給】東宝映像事業部
©2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会
公式サイト:https://www.kaijunokodomo.com/
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