映画『駆込み女と駆出し男』の完成報告会見が2月18日、都内ホテルにて行われ、主演の大泉洋をはじめ、共演の樹木希林、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名と、原田眞人監督が出席した。
本作は、劇作家・井上ひさしが11年の歳月をかけて完成させた時代小説「東慶寺花だより」を原案に映画化。江戸時代の駆込み寺・東慶寺を舞台に、離縁調停人がワケあり男女のトラブルを解いて、女たちの再出発を手助けしていく、人情エンタテインメント。『わが母の記』の原田眞人監督が時代劇に初挑戦し、個性豊かなキャスト陣が様々な人生を人間味豊かに演じている。
撮影現場を彷彿させるような会見は、終始樹木希林の自由なトークで進められた。「(劇中で)ここにいるほど役立ってない。いまだに題名が覚えられない。なんだったっけ?」と挨拶する樹木。大泉との共演について感想を聞かれると、「大泉さんとのやり取りで印象的なのものは何もないですね」と、あっけらかん。慌てて大泉が「そんなことないでしょ。多少はあります!」とフォローする場面も。
それでも、樹木は「大泉さんをはじめ、ここにいる若い人たちが自分の技量以上の力を発揮していると感心しました」と共演者たちを絶賛。しかし、「私的なところでの収穫が何もなかった。もう少しワイドショー的なものがあるのかなと思ったけど、何もなかった」と残念がり取材陣の笑いを誘う。
大泉が「何を求めているんですか!」とツッコミながらも、「現場での待機時間は、みんな希林さんを囲んでいました。希林さんの楽しいお話を聞きながら爆笑して待つという状況でしたね」と現場の和やかな様子を明かした。「でも、帰る時間も自分で決めるんですよ。まだ出演シーンがあるのに『もう来ないわよ』と言って帰ってしまうんです」と本音もポロリ。
映画の内容にちなんで、“離婚は幸せか”と問われると、樹木はすかさず「私が話すと長くなるから・・・」とマイクを大泉にバトンタッチ。大泉は「僕は可愛い3歳の娘がいるので離婚はしません」ときっぱり。やっぱり再びマイクを持った樹木は、「男と女は縁を結ぶのは簡単だけど、切るのは難しいですね」と、しみじみと語っていた。
戸田は、「映像も美しく時代劇でありながら古臭くない作品」。内山は「シリアスな話の場面もありますが、笑える場面が多いですね。その時代に離婚しようと寺に駆け込む、その気合いは今の時代に近い人間像ではないかと思います」と作品をPR。樹木から「鼻の穴がキレイね」と褒められたという満島は、「そんな、たわいもない会話が楽しかったです」と笑顔で振り返った。
本作品を制作する上で、映画『ラストサムライ』が一つの参考になったと話す原田監督は、「どうしても、使わなければならないシーンがたくさんあった。このメンバーでまた作品を作りたいと思いました」と、本作出来栄えとチームワークに自信満々。
最後に大泉が、「現代に通じるパワフルなものがあり、様々な女性と男性の生きざまがある。どんな年代の人に観ていただいても楽しめる作品だと思います」とアピールし、会見を終了した。
『駆込み女と駆出し男』
出演:大泉洋 戸田恵梨香 満島ひかり 内山理名 キムラ緑子
樹木希林 堤真一 他
監督:原田眞人
原案:井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)
コピーライト:(c)2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会
公式サイト:http://kakekomi-movie.jp
5月16日(土)全国ロードショー!