公開が延期となっていた映画『水曜日が消えた』が現在公開中だ。そんな本作で長編商業デビューを飾った吉野耕平監督が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」にZoomにて初登場。物語の着想や制作の経緯、主演の中村倫也の魅力、VFXによる演出の秘密など、MCを務めたライター・折田侑駿を前に大いに語っている。
本作は中村が、曜日ごとに入れ替わる7つの人格を持つ男を演じたサスペンス作品。7つの人格のうち“水曜日”の人格が消え、もっとも地味な人格である“火曜日”が、来るはずのない水曜日の朝を迎えることになることから物語が展開していく。吉野監督は監督だけでなく、脚本、VFXをも担当。MCの折田は「吉野監督のCMやMVでのご活躍は拝見していたので、長編作品をずっと楽しみにしていました。いつくるんだろう、いつくるんだろうと……」と、かねてより期待感を募らせていたことを述べている。この作品の企画の成り立ちは吉野監督いわく、「いろいろと企画を持ち込んでいるときに、なかなか予算がかけられない中、エッジの効いた企画を求められていました。そこでたまたま『水曜日が消えた』の原型になるものが手元にあって、目に留めていただきましたね」ということらしい。
この不可思議な物語の着想に関しては、「もともとは、“二重人格”の人間が主人公の物語を考えていました。例えば、“人格A”が起こしたトラブルを、“人格B”が解決していく……というような。それが何かのタイミングで、“各人格が特定の曜日にしか目覚めなかったらどうなるだろう?”ということを思いつきました。曜日で区切っていくと、世界はだいぶ違って見えるかなと」と吉野監督。
本作の魅力の一つには、なんと言っても七役を演じ分けた中村の存在がある。彼の起用理由について監督は、「プロットを書いている段階からプロデュサーに、『この役を演じられるのは、中村倫也しかいません』と言われていました。僕自身も中村さんに、『この人はめちゃくちゃいろいろとできる人なんだな』という印象を持っていました。そのタイミングで彼の主演舞台を拝見し、『水曜日が消えた』の主人公のヒントになったような気もします」と語っている。主演が中村に決まったことで、本作の“主人公像”が膨らみ、作品自体が深みを増していったようだ。
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映画『水曜日が消えた』
<STORY>
幼い頃の交通事故をきっかけに、ひとつの身体の中で曜日ごとに入れ替わる“7人の僕”。各曜日の名前で呼び合う彼らの中でも、“火曜日”は一番地味で退屈な存在。今日も“火曜日”はいつも通り単調な一日を終えると、また一週間後に備えて、ベッドに入る。それは突然やってきた。“火曜日”が朝目を覚ますと、周囲の様子がいつもと違うことに気付く。見慣れないTV番組、初めて聞く緑道の音楽…そう、“水曜日”が消えたのだ。水曜日を謳歌する“火曜日”だったが、その日常は徐々に驚きと恐怖に変わっていく。残された“火曜日”はどうなってしまうのか―。
出演:中村倫也/石橋菜津美 中島歩 休日課長/深川麻衣 きたろう
監督・脚本・VFX:吉野耕平
音楽:林祐介
主題歌:須田景凪「Alba」(unBORDE / Warner Music Japan)
日本テレビ・日活共同作品 制作プロダクション:ジャンゴフィルム
配給:日活
©2020『水曜日が消えた』製作委員会
公式HP:http://wednesday-movie.jp/
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