衝撃度NO.1『渇き。』大ヒット御礼！舞台挨拶開催。

6月27日より全国ロードショー公開すると同時に「あまりに過激すぎてヤバイ」、「一刻も早く上映中止にすべきだ！」などの否定的な意見と共に「とんでもない映画だが、こんなにエネルギーに満ちた作品は無い！」「人間の本性に迫った、稀に見る最悪映画」、「よくぞ作った！今年最高の日本映画！」など、賛否両論を巻き起こし、今や１つの社会現象となった映画『渇き。』

支持派、否定派の熱い声が全国に波及している真っただ中、2014年最もヤバイ！映画『渇き。』を作り上げた出演者たちによる公開舞台挨拶が7月5日（土）新宿バルト9にて開催された。

本編上映終了後の舞台挨拶となった会場は中島哲也監督はじめ役所広司、小松菜奈、オダギリ ジョー、中谷美紀の登場に異様なほど沸いた。

中島哲也監督は「途中で席を立ってしまうお客さんもいると聞いている中、今日の舞台挨拶で誰もいなかったらどうしようと思っていたんですが、こうやって最後まで映画を観てくださって本当にありがとうございます。」と感謝の言葉で挨拶をした。

累計売上発行部数が約54万部のベストセラーとなった深町秋生原作の小説『果てしなき渇き』が7月の第１週の書籍売上ランキング1位に急上昇。10年ほど前の作品であることからも、この映画が強く影響されてのことなのがわかる。

年齢に関係なく観る者に「賛否両論」何らかの強い思いを残すこの映画について、登壇者たちはどう考えているのだろうか。

やがて狂気の世界へと変貌してゆくロクデナシ親父の元刑事を演じた役所広司は、賛否両論あることについて「当然ですね。賛否があるということはそれだけその映画に個性があり、映画として監督の思いのこもっている非常に健全な状態だと思う。」と話した。

失踪した娘加奈子を演じた小松菜奈は「今まで観た中で一番いい映画だったという人や、今まで観た中で一番くずな映画だったという人もいて本当に沢山の意見があって面白いなぁと思った」と新人らしからぬ発言に、監督から「小松さん、後でちょっと話があるから」との突っ込みに会場は爆笑。それに輪をかけ、加奈子の担任教師役の中谷美紀までが賛否両論あることについて「くずな映画ですか？」と笑いを誘いながらも「皆さん、勇気がありますね。どうしてこの映画をご覧になったんですか？」と逆に観客に質問し、「本当にご遠慮なく、いい意見も悪い意見もお聞かせ頂ければ嬉しいです」と話した。

家族のことに重きをおく刑事役のオダギリジョーは「いろいろな意見があることは結構なことだと思うが、僕は（賛否両論の）賛の方だったので否（ピ）の気持ちがわからないというか、そうですねーピ、ピ（会場、笑）そうかピがいるかという風に受け取っちゃいますね」と素直な気持ちを話すと、監督も「僕もピの気持ちがわからない」と言いながら「人間の個性と一緒で映画が個性的であればあるほど、好き嫌いもあるわけで、全員にまぁまぁだったねと言われるよりは本当に嬉しいことです。それにこうやって劇場に老若男女様々な方が観に来て下さるのは嬉しいことです。」と話した。

役所広司演ずる藤島が「汚すぎる」「臭そうだ」という投稿もあったことについて、役所広司は「それについては、僕は毎日風呂入ってましたし、衣裳も毎日洗ってくれて、それをわざわざ汚して、綺麗な汚し衣裳を着ていたんですよ。しかし、スクリーンから臭いがしそうなほどなのは、本当にスタッフの力、お陰だと思っています。」と話し、小松菜奈に「臭くなかったよね」と笑顔で投げかけると、「全然、臭くなかったです」と笑顔。続く、中谷美紀も「臭くなかったです」と爆笑の臭さ話になりつつも、「待ち時間が何時間にも及ぶ日も、ひどい衣装のまま文句も言わず、本当に穏やかな人で、こんなにいい人がこんなにくずな役を演じるのかと驚きました。」話した。オダギリジョーも「自分が役所さんの歳になった時に、こういう役が演じられる役者になっていたいと思った」と出演者たちからリスペクトされていることがうかがえた。

映画の厳しさと相反して中島組の息のあった撮影環境がうかがえる暖かい舞台挨拶に、最後に監督が「いい意見であろうと、悪い意見であろうと真正面から受け止めるのが監督の責任だと思っています。役所さん演じる藤島が映画の最初と最後につぶやく言葉が同じですが、その言葉が２時間の映画を観る中で違う響きに感じてくれたら、監督として十分だと思っているし、そう感じてもらえる映画を作ることはとても難しいことだと思っているので、感じてくれていたら嬉しいです。今日はありがとうございました。」と締めくくった。

『渇き。』
配給：ギャガ
（C）2014「渇き。」製作委員会
公式サイト：http://kawaki.gaga.ne.jp/

TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか 全国大ヒットロードショー公開中！