主演・松下奈緒
『風の奏の君へ』
松下奈緒の“憧れの人”は「flumpool山村隆太」!
杉野遥亮はまさかの「犬」…!?
松下「今まで経験したことのない気持ちで曲を書いた」
松下奈緒、杉野遥亮、山村隆太(flumpool)
池上季実子、大谷健太郎監督 登壇!!
松下奈緒主演映画『風の奏の君へ』(かぜのかなでのきみへ)は、お茶の名産地である岡山県美作(みまさか)地域を舞台に、この地を訪れたピアニスト・青江里香(あおえ・さとか)と、茶葉屋を営む兄弟をめぐる物語。監督・脚本を務めるのは映画の舞台となった岡山県美作市で育った大谷健太郎。同氏の「美作の小説と映画を全国に!」という構想から、同じく美作出身の作家 あさのあつこの小説を原案に製作された。製作された。ふるさとへの限りない郷愁と慈しみが、岡山の情緒あふれるロケーションに重ね合わせて綴られている。
ヒロインの里香には、松下奈緒。ピアニストでもある自身のキャリアを投じて、劇中曲を自ら作曲し、その美しい演奏を披露している。里香と運命的な出逢いを果たす弟・真中渓哉(まなか・けいや)を、『キセキ ―あの日のソビト―』『東京リベンジャーズ』など、今勢いのある若手俳優・杉野遥亮、その兄で、里香のかつての恋人、真中淳也(まなか・じゅんや)を演じるのは、NHK紅白歌合戦に3回出場、国内アリーナ公演や海外でも単独公演を行うなど精力的に活動する4人組ロックバンド・flumpoolのボーカルで、俳優としても活躍し本作がスクリーンデビューとなる山村隆太が演じる。渓哉と淳也のおばあちゃんの初枝役に芸能活動50周年を迎えた池上季実子、渓哉の親友・実紀役に西山潤、同じく渓哉の親友で、美作市で旅館の女将を務める栄美役に泉川実穂、兄・淳也の友人で医者の藤井役に、自身も岡山の出身の東京ホテイソン たけるなど個性豊かなキャスト陣が脇を固める。また主題歌「いきづく feat. Nao Matsushita」はflumpoolのボーカルの山村隆太が作詞し、同バンドのギタリスト・阪井一生が作曲を担当。松下とflumpoolは、それぞれ別のレーベルに所属するアーティストだが、この映画ならではのコラボで山村と松下のデュエットが実現した!
いよいよ公開が迫る6月1日(土)に完成披露上映会を実施した!
イベントでは主人公・青江里香役の松下奈緒と、里香と運命的な出逢いを果たす弟・真中渓哉役の杉野遥亮、その兄で、里香のかつての恋人、真中淳也役の山村隆太(flumpool)、さらに、渓哉と淳也のおばあちゃん・初枝役の池上季実子、大谷健太郎監督が登壇。これから本編をご覧になるお客様を前に、作品の見どころや作品に込めた想いを思う存分語った!
あさのあつこの小説「透き通った風が吹いて」を原案に、物語の舞台である岡山県の美作地域にて約2年前に撮影が行われた本作。主演の松下はようやくお披露目の日を迎え、感慨深げに「心が穏やかになるような、優しい風に吹かれる、そっと背中を押してくれるような作品です」と語る。松下はピアニストの里香を演じたが、主演に加えて劇中曲の作曲、さらに劇中の音楽シーンでは吹き替えなしで自ら演奏を披露しており「子どもの頃から好きなことを全部かなえていただけました」とニッコリ。「正直、大変でしたが、その気持ちが里香とリンクする部分が大きかったです」と振り返る。
大谷監督は「松下さんが、女優をやりながらピアノを演奏したり、作曲したりという、両方やられる作品がこれまでなかったので『この作品なら』ということで出ていただいて、ほとんど松下さんの才能に乗っかって作った作品です」と感謝を口にする。松下によると、台本には“いままで書いたことのない、一番美しい曲”と書かれていたそうで、大谷監督も「『無理なんで消してください』と言われると思っていた」と言うが、この難題を受け止め、作曲に挑んだ松下は「いままで経験したことのない気持ちで曲を書かせていただいて、非常に心に残る作品になりました」と充実した表情を見せていた。
里香に想いを寄せる渓哉を演じた杉野は、現場の様子について「松下さんが現場にいらっしゃると、監督が穏やかでニコニコしていて、『好きなんだな』と思っていました」と暴露し笑いを誘う。兄・淳也役の山村とは微妙な関係にある兄弟を演じ、杉野は「山村さんとはほとんどお話をしていなくて、その距離感が映画に良い感じに反映されているのかなと思います」と語る。山村はこの言葉を受け「1か月くらい、岡山で過ごして、僕は結構、仲良くなりたかったんですけど(苦笑)、楽屋で、あんまり仲良くなりすぎると役柄に響いてくるから、お互いに撮影が終わるまでは険悪な仲でいたというか、わざとそうしてたと信じてるんですけど…」と語り、松下が「そこはどうなんですか?」と探りを入れると、杉野は「別にそんなこと、あんまり意識してなかったんですけど…(笑)」とあっけらかんと語り、会場は笑いに包まれた。
山村にとっては、映画初挑戦となったが「気持ちを込めて、人生をかけて演じさせてもらいました」と言葉に力を込める。渓哉の兄で、里香のかつての恋人である淳也を演じたが「素人が出ていいのか…?というところから始まったけど、プロの方たちを前におこがましいと思いつつ、監督やプロデューサーから『淳也は夢破れて、好きな人からも逃げてきた、素直になり切れない人物』と聞いて、そこはすごく『自分だな』と思うところが大きくて、夢に破れたというところも、昔、バンドが活動休止になって、あきらめそうになった時もあって『その経験をそのまま使って』と言っていただき、それなら自分にもできるかもと思い、挑みました」と明かした。
大谷監督によると、渓哉という役は監督自身が反映されているそうで“ほぼ僕の分身”とのこと。この役に杉野を起用したことについて「杉野くんはデビュー当時から知っていて、芝居について語り合ったこともありました。(撮影期間中に)ホテルのロビーで2人で深夜までずっと練習をしていました。やればやるほど、自分に似てきて、ラストの表情を見てもらったら、(大谷監督と)同じ顔になっています」と語る。
一方、普段はflumpoolで音楽活動をしている山村を淳也役に据えたことについて大谷監督は「山村さんは、もうflumpoolで十分だろ! と思ったけど、俳優もやりたいということで、遠慮なしに監督と俳優として向き合って、どう演じてもらうか真剣に話し合いました。(淳也は)ミステリアスでなくてはいけないし、渓哉が対抗してぶつかっていく壁でないといけない、乗り越えないといけない存在で、難しい役だと思ったけど、その重責を担い、大変な役をやっていただきました」とねぎらった。
池上は、渓哉と淳也の祖母を演じたが「岡山のロケがよかったですね。みんなが作品に入り込めるきっかけになりました」と岡山ロケが作品に大きく寄与したと語りつつ、ここまでのトークを聞いていて「嫉妬しています(笑)。私は監督とあんまり役のことをお話してないですよね」と不満を漏らしたが、大谷監督は「憧れの大女優さんなので、メチャクチャ緊張していました(苦笑)」と釈明。池上は「淳也と渓哉と里香さんが、早めに岡山に入ってロケをされていると聞いて、『どこのロケをやってるの?』と聞いたら、家のロケをやっていると。ちょっと待って! 私の家のロケをやってて、主人の私がいないのはおかしいでしょ! 私も2~3日早めに入って、みなさんのロケを見て、雰囲気を噛みしめながらやらせていただきました」と冗談めかしつつ明かした。
ちなみに、岡山県美作地域は大谷監督が育った地でもある。大谷監督は「もう10年くらいになりますが、『自分の故郷を舞台に映画を作りたい』という話から始まって、以前、地元のメディアの取材で『いつか岡山で撮りたい』と言っていた記事を最近になって読み返したんですが、その時の自分がまさか今日、こうやって新宿ピカデリーの舞台に立てているとは…。想像もしていなかったです」と喜びと感慨を口にした。
また、本作の主題歌「いきづく feat. Nao Matsushita」は、flumpoolの阪井一生が作曲、山村が作詞し、松下と一緒に歌っている。山村は「撮影が終わってから主題歌をやらせていただけると決まり、僕としてもこれまで何度か主題歌は書かせてもらっていますが、ここまで自分の人生を反映させた、自分の魂を宿らせた映画に曲を書くとなると、これまでで一番熱量が高くなりました」と述懐。松下は「初めて曲をいただいた時、『こういうことを考えてるんだ…』という見えないメッセージのようなものを感じました。映画の中では元恋人同士の設定だけど、なかなか同じシーンもなければ、笑い合う瞬間もなかったので、初めて曲を聴いて『あぁ、これでピリオドをちゃんと打てたのかな』というメッセージが込められていて、感動しました。主題歌があって、初めて映画が完成したなと思いました」と語っていた。
この日は、映画の中で渓哉が里香や淳也に対して抱く“憧れ”にちなんで、登壇陣が「憧れを抱く人やもの」を発表! 一斉に答えが書かれたフリップを見せたが、松下は「flumpool山村隆太さん」と書かれたフリップを掲げ「これはもう書かせていただきましたよ!こんなところで面と向かって言うのも恥ずかしいですが、アーティストであり、お芝居もされ、主題歌の言葉をこれだけいろんな思いで書かれるという才能豊かなところに憧れます!」と語る。一方、山村は「雑談力のある人」、池上は「スローライフ」と回答したが、杉野のフリップには大きく「犬」と書かれており、これには“兄”山村から「犬って何ですか?ちゃんと考えた?」とツッコミが飛ぶ。杉野は「犬でもテントウムシとかでも何でもよかったんですけど、彼らを見ていると自由じゃないですか?笑いたい時に笑って、吠えたいときに吠える…なんで人間ってそんなふうに生きられないのかなって…」とその意図を説明したが、松下は「深いのか浅いのかよくわからない…(笑)」と語り、会場は笑いに包まれていた。
最後に松下は、これから映画を観る観客を前に「夢を追いかけたり、迷ったりする瞬間は誰でもあると思うのですが、そんな時、本当にこのキレイな風景、優しい人の想いが、みなさんの背中をそっと押してくれると思いますので、ぜひ堪能していただければと思います」と語り、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。
(オフィシャルレポートより)
映画『風の奏の君へ』
【ストーリー】
岡山県・美作。お茶処でもあるこの地で、浪人生の渓哉(杉野遥亮)は無気力な日々を過ごしていた。一方、家業の茶葉屋を継いだ兄の淳也(山村隆太)は、町を盛り上げようと尽力していた。 ある日、ピアニストの里香(松下奈緒)がコンサートツアーで美作にやって来る。しかし里香は演奏中に倒れてしまい、療養を兼ねてしばらく滞在することに。そんな里香に対し、冷たい態度の淳也。実は里香は、かつて大学時代に淳也が東京で交際していた元恋人だった。 清らかに流れる川を吹き抜ける風、燃えるような緑の美しい茶畑。自然の優しさに囲まれて曲作りに励む里香に、ほのかな恋心を募らせる渓哉。しかし里香にはどうしてもこの場所に来なければならない理由があった……。
出演:松下奈緒 杉野遥亮 ⼭村隆太(flumpool)
西山潤 泉川実穂 たける(東京ホテイソン) / 池上季実子
監督 脚本:大谷健太郎
原案:あさのあつこ「透き通った風が吹いて」 (文春文庫)
劇中曲:松下奈緒「小さな奇跡 〜Un petit miracle〜」「風の奏」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
主題歌: flumpool「いきづく feat. Nao Matsushita」 (A-Sketch)
配給:イオンエンターテイメント 宣伝:ナカチカピクチャーズ 製作:「風の奏の君へ」製作委員会
2024年/98分/日本/5.1ch/ビスタ/カラー/DCP ©2024 「風の奏の君へ」製作委員会
公式サイト : https://kazenokanade-movie.jp
公式X: https://twitter.com/kazeno_kanade
公式Instagram:https://www.instagram.com/kazeno_kanade/
6月7日(金)新宿ピカデリーほかにて全国公開